Shukutoku University Academic Repository / 淑徳大学学術機関リポジトリ
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Collaboration for Student Support : Exploratory Study of Support Systems
学生の抱える問題が複雑多様化し輻輳していることも少なくない今日、アドバイザー教員のサポートや学生相談室でのカウンセリングだけでは支援しきれないケースも多い。包括的な支援が必要となり、学内外における協力連携が求められる。児童・生徒支援ための協働については、中央教育審議会(2015)による「チーム学校」等により、教育相談コーディネーターを中心としたチーム援助の取り組みのための体制構築の必要性がいわれて久しい。高等教育機関においても、学生支援のための学内組織体制の構築と、その中核を担うコーディネーター役の配置が望まれることは同様であろう。また、初等・中等教育機関であれ高等教育機関であれ、どのような組織的支援体制が構築されたとしても、それが安定的に十全に機能していくためには、教職員が協力連携の具体的方法・方略について共通理解をもつことが不可欠であろう。しかし、協働のための方途として、たとえばコンサルテーションのあり方一つをとっても、組織内で十分な理解がなされているとは言い難く、協力連携して支援を行う関係者それぞれの担う役割についても明確にされていないのが実状ではないだろうか。本稿では、高等教育機関における包括的学生支援のための協働に向けて、コンサルテーション等の概念を整理し、組織的な支援体制の方途について探索を試みた。13研究ノー
Investigating the Effectiveness of ChatGPT as a Language Learning Assistant
外国語教育において、教育者は学習者の具体的なニーズを満たす学習教材を授業内で取り入れ、さらに学習者が授業外でも教材を利活用できるよう支援することが重要である。学習・指導の個別化への関心が高まる中で、言語学習アシスタントとして生成AIを活用することは、とりわけ日本のように人的資源が不足していると考えられる環境では、新たな教育学的アプローチとして認識されている。また、外国語能力だけでなく、AIリテラシーを養うことは、VUCA時代を生き抜くための重要なスキルであると考えられている。本稿では、日本の大学で自己主導型言語学習コースを履修する英語学習者を対象に、5週間の英語学習におけるChatGPTの活用に関して週次アンケート実施し、言語学習アシスタントとしてのChatGPTの可能性について論じる
Educational Issues in the Graduate School of Nursing: A Report on Efforts with Reference to the Results of Self-Evaluation Surveys of Graduates
看護学研究科のディプロマポリシーについて、修了時に自己評価での達成度調査を実施してきた。修了時点では、3つのディプロマポリシーのうち「専門教育分野における独自の治験の生成」の項目が、他項目に比べて評価が低い傾向があった。2023年度の研究科教育向上委員会では、修了生を対象に卒後の評価について調査し、結果をもとにFD研修会を実施して教育の見直しを行った。調査から、現在行っている、研究テーマ・成果に対して教員が言語的に意味づけていくようなフィードバックは有効であると示唆された一方で、修了は論文投稿や認定看護管理者資格取得へのプロセスの通過点であることも明らかとなり、修了後も視野に入れたサポートが必要であることが確認された
An Attempt to Create The Non-Unhappiness Well-Being Scale : Focus on “no bad things” happiness
本研究では,不幸がない幸福である非不幸に着目し,非不幸ウェルビーイング尺度の作成およびその全般的幸福感への影響について検討を行った。研究1では,探索的因子分析および確認的因子分析を行い,非不幸ウェルビーイング尺度の作成と基準関連妥当性について検討を行った。研究2では,非不幸を志向することと現在の非不幸経験状態との組み合わせによる人生満足感の得点について比較をした結果,現在非不幸状態でない場合には,非不幸志向である群の人生満足感が低いことが示された。本研究の結果から,不幸がないことの経験状態を測定する尺度が新たに作成され,その役割についても示すことが可能となった。3論文Article
A Female Teacher who saw through the Brutality and Consequences of the National Socialist State : Reading Elisabeth Flügge’s Newspaper Clippings
本稿は、ナチズム期に生きた教師たちの実像に迫ることを目的に開始した筆者の研究テーマに関する第2報に位置づくものである。第1報では、ナチズム体制の下で教師たちが置かれていた厳しい状況の実態とナチズムに非同調を貫いたある女性教師の存在を報告した。第2報である本稿は、エリーザベト・フリュッゲ(Elisabeth Flügge, 1895-1986年)というハンブルクの女性教師が残した極めて貴重な資料である『新聞切抜き帳』を分析し、彼女がヒトラー政権のごく初期の段階で、ヒトラーおよびナチズム国家をどのように考察し、認識していたのかを明らかにすることを課題としている。
分析の結果、ほぼ無名の女性教師が、「断固としてどんなことでもしでかす人間」=ヒトラーによって、ドイツが「隷属と独裁の国、殺人者と犯罪者の国、何千もの人が虐待され、民族共同体から排除される人々がいる国」へと変質させられてしまい、このナチズム国家はやがて戦争とドイツの破局を導くであろうことを、1934年の時点で看破していた事実を明らかにすることができた。ヒトラーとナチズム国家の躍進に大多数のドイツ国民が幻惑され、熱狂的に支持していた時に、自由で自律的な批判精神と深いキリスト教信仰を基盤にして、ナチズム国家の本質を見抜いていた女性教師が存在していたのである。1論
A Study on “Support” Practiced by Ryoshin Hasegawa
浄土宗の僧侶で隣保事業(セツルメント)を実践し、淑徳大学学祖である長谷川良信は、「支援する」ことについてどのように思想していたのかを考察する。二百軒長屋に一人で移り住む決意の理由や青年期前期の活動経過を追うことで、支援の5つの特徴が明らかになった。①「支援」には人間の生活の営みすべてが含まれる。②「支援」には今後の動向を見通す力と、綿密な調査による科学的根拠が必要である。③「支援」の実践ではすべての人々が対象となる。④「支援」とは繋がりを形成することである。⑤「支援」には臨機応変に対応できる感性が求められることである。6論
A Study of Natsuya Mitsuyoshi’s “The World of Picture Books”
戦後〈岩波の子どもの本〉などを世に送り出し、多くの絵本の翻訳で名を残している光吉夏弥(1904-1989)が雑誌『生活美術』(1943年9月)に執筆した「繪本の世界」は同時代の海外絵本を紹介した先駆けとなった論考である。光吉はいかにして海外絵本への知見を深めたのかを、光吉の残した資料から探った。その結果、先行研究を補足し、結びつけ、新たな方向性を提示できるものとなった。8研究ノー
A Tiny Consideration for Agency of “Receiver” in Terms of Story’s Forms
本稿では小説からゲーム、演劇まで、様々な物語の表現形式の特徴について、物語の「受け手」のエージェンシーに注目し、理論的な視座から論じた。具体的には、活字小説をはじめ映画やドラマ、アニメの視聴や観劇などをエージェンシーが低い物語の表現形式とし、そこに受け手の「選択」が加わるゲームブックやノベルゲーム、「操作」が加わるRPG、そして「演技」が加わるTRPGやエチュードという順に、受け手のエージェンシーが高い表現形式になっていくことを論じた。さらに、こうした物語のエージェンシーを成立させる能力に関連して幼児期におけるごっこ遊びを取り上げ、さらに教育における物語とエージェンシー、テーマパーク等における現実の持つ物語性についても触れた。9研究ノー
A Basic Study on Facilities Featuring Local Figures Who may be Regarded as Sustainable Tourism Resources : Kyushu Region and Okinawa
本研究では,九州地方(7県)と沖縄県の計8県の市町村にゆかりの人物の人名を冠した施設(以下,関連施設.93施設)の実態を明らかにし,さらに観光資源として持続可能かどうかを,2012~2022年度の入館者数の推移から検証した.なお,沖縄県の2施設は入館者数のデータを入手できず,分析から除外した.
関連施設の県別平均入館者数がコロナ前(2012~2019年度)に大きな変化がなく「持続可能な観光資源」として活用されているのは,熊本県と鹿児島県の2県で,増減が繰り返されているのが佐賀県と宮崎県の2県,減少傾向が続き「持続可能な観光資源」とは言い難いのが大分県,長崎県,福岡県の3県であった.
コロナ前に「持続可能な観光資源」として活用されていた2県の施設はコロナ初年度の減少が大きく,その後の回復が遅れていた.増減を繰り返していた2県の施設はコロナ初年度の減少が大きかったものの,佐賀県はその後の回復が認められ,宮崎県は佐賀県に比べると回復が鈍かった.「持続可能な観光資源」とは言い難かった3県の施設のうち大分県はコロナ初年度の減少が小さく,その後の回復も順調だった.長崎県はコロナ初年度の減少が大きかったものの,その後は回復した.一方,福岡県は,コロナ初年度の減少が大きかったうえ,その後の回復も芳しくなかった.9論文Articl