Matsumoto Dental University Repository
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デンティンブリッジ形成過程における古典的Wntシグナルの役割
松本歯科大学博士(歯学)2018甲第210号application/pdf【目的】歯科臨床では齲蝕が歯髄深部に到達すると多くの場合は抜髄処置が施される.しかし,抜髄によって歯髄を失った歯は、破折のリスクが高くなり結果的に歯の寿命は短くなってしまう.したがって,直接覆髄法により象牙質を効率よく修復することができれば,抜髄の適応が減少し歯髄を保存できると考えられる.一方,象牙芽細胞の分化には古典的Wntシグナルの重要性が明らかにされ,直接覆髄後のデンティンブリッジ形成にもWntシグナルが深く関与していると報告されている.しかしながら,その過程における細胞動態やWntリガンドの局在については不明な点も残されている.そこで,マウスの歯に直接覆髄モデルを作製し,デンティンブリッジ形成過程における古典的Wntシグナルに関与する因子の局在を免疫組織化学的に解析した.【方法】マウスの上顎第一臼歯にラウンドバーにて窩洞形成し,露髄後MTAセメントにて直接覆髄し,グラスアイオノマーセメントにて封鎖した.処置後1日,4日,7日,14日,28日に上顎骨を摘出し,4%パラホルムアルデヒド溶液にて24時間固定後,μCTにて硬組織形成の有無を確認した.その後,10%EDTAにて4℃,2週間脱灰し,パラフィンに包埋した.厚さ4μmの切片を作製し,Wnt3a,Wnt10a,β-cateninの局在を免疫組織化学的に解析した.また,マクロファージのマーカーとしてF4/80,活性化した象牙芽細胞と修復象牙芽細胞のマーカーとしてOsterixの局在を検討した.【結果】直接覆髄を行わない未処置歯では髄角部周辺の象牙芽細胞にWnt3a,Wnt10aの陽性反応はほとんど認められなかった.また,β-cateninに関しても髄角部周辺の象牙芽細胞の核に陽性反応はほとんど観察されなかった.覆髄後4日,7日では覆髄部周辺の象牙芽細胞と歯髄細胞がWnt3a,Wnt10aの陽性反応を示すとともに,象牙芽細胞の核と歯髄細胞の核にβ-catenin局在が認められた.覆髄後14日では覆髄部周辺にreactionary dentinが形成されており,その表面に配列した象牙芽細胞とその周辺の歯髄細胞はWnt3a,Wnt10a陽性反応を示した.また,象牙芽細胞の核とその周辺に存在する歯髄細胞の核にβ-catenin局在が認められた.さらに,露髄部周辺と歯髄中央部には異物を貪食した大型のF4/80陽性マクロファージが多数観察され,これらの細胞にWnt10a陽性反応が認められた.覆髄後28日では覆髄部直下にデンティンブリッジが形成されており,その表面に接した象牙芽細胞と修復象牙芽細胞にWnt3a,β-catenin,Osterixの陽性反応が観察された.【考察】デンティンブリッジに接した象牙芽細胞および修復象牙芽細胞の核にβ-cateninとOsterix陽性反応を認めたことから,これらの細胞でWntシグナル伝達が生じ,デンティンブリッジ形成に関与していることが明らかになった.また,覆髄後4日,7日には覆髄部周辺の象牙芽細胞と歯髄細胞にWnt3a,Wnt10a発現がみられたことから,象牙芽細胞と歯髄細胞由来のWntが直接覆髄後初期における象牙芽細胞活性化と修復象牙芽細胞分化の役割を担うと考えられた.一方,直接覆髄後14日では覆髄部周辺と歯髄中央部のマクロファージもWnt10aを発現していたことから,後期においては象牙芽細胞と歯髄細胞に加え,マクロファージ由来のWnt10aも修復象牙細胞分化とデンティンブリッジ形成に関与していると示唆された.doctoral thesi
ヒト破骨細胞の生存延命・骨吸収機能に対する抗 Siglec–15抗体の効果
松本歯科大学大学院歯学独立研究科博士(歯学)学位申請論文;健康増進口腔科学講座(主指導教員:八上 公利教授)application/pdfothe
小児歯肉炎リスクに対する齲蝕活動性試験の有効性の検証
松本歯科大学大学院歯学独立研究科博士(歯学)学位申請論文;健康増進口腔科学講座(主指導教員:川原 一郎教授)application/pdfothe
新規レーザー表面加工チタンインプラントに対する生体適合性について─細胞および組織適合性の検討─
松本歯科大学大学院歯学独立研究科博士(歯学)学位申請論文;健康増進口腔科学講座(主指導教員:八上 公利教授)application/pdfothe
歯髄における破歯/破骨細胞の分化抑制のメカニズム解析
松本歯科大学博士(歯学)2018甲第208号application/pdf[要旨]歯髄に破歯細胞(以下, 破骨細胞)は存在しない. 一方, 炎症, 外傷, 感染などにともない, 歯髄側の象牙質に破骨細胞が出現し, 内部吸収が惹起されることが知られている. 以上の所見は, 正常な歯髄組織では破骨細胞の形成が抑制されていることを示唆するが, その詳細については良く分かっていない. 破骨細胞はマクロファージ系の前駆細胞から分化する. 骨芽細胞は, 破骨細胞分化誘導因子であるRANKL(receptor activator of NF-kB ligand)を発現する. 一方, 骨芽細胞は, RANKLのデコイ受容体であるOPG(osteoprotegerin)も発現し, 破骨細胞分化を抑制する. 以前, 歯髄組織ではOPGの発現が高く, その結果, 破骨細胞形成が抑制されることが報告された. そこで本研究は, 歯髄組織における破骨細胞分化抑制に対するOPGの重要性を検討した.骨と歯におけるRANKLとOPGの発現を, mRNAレベルで調べた. その結果, 歯のRANKL/OPG比は, 骨と比較して有意に低いことが明らかになった. 以上の所見は, 歯は骨と比較し, 破骨細胞分化が負に制御された環境であることを示す. そこで, OPG欠損マウスの歯髄における破骨細胞を観察した. その結果, OPG欠損マウスの歯髄でも, 破骨細胞は認められなかった. 一方, 象牙芽細胞についても, 野生型とOPG欠損マウスに違いは認められなかった. 次に,破骨細胞前駆細胞である血球系細胞を, 歯髄組織で観察した. その結果, 血球系細胞の殆どが血管内に局在することが明らかになった. さらに, 破骨細胞前駆細胞マーカーであるc-Fms陽性細胞も同様に歯髄の血管内に主な局在が認められ, その細胞数はOPG欠損マウスでも同等であった. 一方, マクロファージマーカーであるF4/80陽性細胞は歯髄組織全体に局在した. その分布は、 野生型とOPG欠損マウスで同等であった. さらに, マウスの臼歯に切削による外部刺激を与えた後の, 歯髄における破骨細胞の出現を観察した. その結果, 外部刺激を加えても, 野生型およびOPG欠損マウスの歯髄に破骨細胞は認められなかった.以上の所見より, 正常な歯髄における, 破骨細胞形成抑制にOPGが必要ない事が示唆された. 歯髄組織に破骨細胞が存在しない理由として, 破骨細胞前駆細胞が血管から歯髄組織に遊走する頻度が低いことが考えられた. 一方, 外部刺激後も, OPG欠損マウスの歯髄組織に破骨細胞は出現しなかった. 以上より, 歯髄組織におけるOPG以外による破骨細胞分化の抑制機構の存在も示唆された.doctoral thesi
Influence of solvent evaporation on ultimate tensile strength of contemporary dental adhesives
application/pdfThe aim of this study was to evaluate the influence of solvent evaporation on the ultimate tensile strength (UTS) of commercial adhesives. Two 1-step(OptiBond All-In-One and G-Premio Bond) and two 2-step (Clearfil SE Protect, OptiBond XTR) adhesives were selected. Two bottles of eachadhesive were opened and stored at 37 °C in a dry oven with silica gelshielded from light for 2 weeks (“Desiccated”). Two unopened bottles were stored at room temperature (“Original”). After 2 weeks, the adhesives were used to fill an hour-glass shaped, metallic matrix mold and light-cured. Samples were weighed, and then immersed in a 37 °C water bath for 1 h or 7 days. The UTS of each sample was then measured at a cross-head speed of 1 mm/min (n = 10). The UTS for the Clearfil SE Protect was higher in the“Original” than “Desiccated” samples (p 0.05). Neither of the two “Original” 1-step samples could be hardened, even after light-curing, yet the ‘Desiccated’ OptiBond All-In-One samples obtained high UTS values. Both OptiBond All-In-One and Clearfil SE Protect had an increase in weight after the 7-day immersion in water. In conclusion, residual solvent reduces the mechanical strength of the adhesive. The hydrophilicity of the adhesive resin might also affect its mechanical strength.journal articl
Minimally invasive removal of a foreign body from the maxillary sinus mucosa through the extraction fossa using piezosurgery: a case report
松本歯科大学大学院歯学独立研究科博士(歯学)学位申請論文;健康増進口腔科学講座(主指導教員:吉成 伸夫教授)application/pdfothe