Nichibunken Open Access (International Research Center for Japanese Studies Repository)
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<研究論文>軍事技術をめぐるテクノ・ナショナリズム言説の構築過程とその特質 : 一九六〇年代ミリタリー雑誌『丸』の事例から
本研究は、戦後日本社会における「軍事技術」をめぐるテクノ・ナショナリズムの特質の解明を目指す研究である。先行する戦後日本のテクノ・ナショナリズム研究は、民生技術(家電、自動車、マイクロコンピュータ)における分析に偏重しており、軍事技術をはじめとした他分野におけるテクノ・ナショナリズムはほとんど等閑視されてきた。このため、現状の研究は民生技術のみから見た一面的なものに留まっており、テクノ・ナショナリズム概念について、科学技術の実態に即した立体的な把握が未だなされていないものと考えられる。
本稿の目的は、これまでほとんど注目されてこなかった軍事技術に関するテクノ・ナショナリズムの特質と内在するロジックを解明することである。
本稿では、上記の目的を達成するために、ミリタリー雑誌『丸』における軍事技術、特に旧日本海軍の代表的な技術開発分野であった戦艦造艦技術をめぐる一九六〇年代の言説を事例として取り上げ、言説分析を行った。
分析の結果、一九六〇年代の軍事技術をめぐるテクノ・ナショナリズム言説は、①軍事技術における目的と方法の切り分けと目的(=軍事)の透明化というロジック②技術開発における継承性の強調による歴史的記憶の喚起及び時間的連続感の強化③技術継承における軍民の連続性や軍事技術開発史・戦記のビジネス論的受容といった、軍事分野から民生分野への接続可能性が示されているといった特質を有していることが明らかになった。本稿で明らかになった知見を通じて、今後民生分野におけるテクノ・ナショナリズムとの比較や言説の布置関係の検討といった展開が可能になると予測される。journal articl
<研究論文>「する」と「なる」の無常観 : 『クルアーン』から読み解くイスラーム教における無常の在り方
本稿は『クルアーン』の記述を手掛かりにイスラーム教における「無常」の在り方を、仏教を中心とした日本の無常観との比較を通じて考察したものである。無常についての論究は時間についての論究でもあることから、まずイスラーム教における神による時間の超越の在り方、そして「神の時間」と「人間の時間」の相違を明らかにした上で、人間時間の開始(楽園からの追放等)について述べる。さらに、イスラーム教で強調される神の唯一性という特徴がいかに永遠性という性質を必要としているか、そして神の被造物である人間にあってもこの性質がいかに受け継がれているのかについても考察する。次に、イスラーム教の時間・永遠性に対する考え方を踏まえた上で、この宗教における「創造」の捉え方にも注目し、それはいかに日本で言う自然の「成り行き」と対立しているのかを検証する。そこで明らかになるのは、日本の無常観が受動的な「なる」の原理に基づいて成立しているのに対して、イスラーム教の無常観は、
①神を主体とした能動的な「する」の無常観である、
②無常は現世に限定されるがゆえに「有限性」を持つ、
③現世の無常は単独性を持たず、来世の「常住」と一対になっている、
④現世の無常は「輪廻」に転ずることなく、来世の常住に繋がる、
⑤現世の無常は神の意志・計画の一部に含まれるため、来世の常住に繋がることで完結される、
ということである。イスラーム教における無常の諸相が明らかにされることで、この宗教において考えられる四つの時間類型、つまり、ア)直線上における「神の存在」のように始めなく終わりもない時間、イ)「人間の存在」・「来世」のように始めがあり終わりのない時間、ウ)「現世」のように始めも終わりもある時間、エ)現世が続く限り「日夜」のように円周上を循環する時間、の諸相も明らかになる。何より、「する」と「なる」の無常観を比較する過程で特に目立つのはイスラーム教の「復活」と仏教の「輪廻転生」の対照性であるが、本稿で詳しく検証するように、これらの概念の対立も結局、時間の捉え方の違いによるものである。journal articl
<BOOK REVIEW>Women’s Performative Writing and Identity Construction in the Japanese Empire, by Satoko Kakihara
articl
岩倉使節団150 年に寄せて : 米欧亜回覧の会が取り組んできたこと
キックオフシンポジウム「日本文明の再構築 : 岩倉使節団150周年に寄せて」, 国際日本文化研究センター, 2023年2月17日-19日conference pape
<パネルセッション「岩倉使節団再考」>工部省と岩倉使節団
キックオフシンポジウム「日本文明の再構築 : 岩倉使節団150周年に寄せて」, 国際日本文化研究センター, 2023年2月17日-19日conference pape
<パネルセッション「異文化接触と文化創造 : 古今東西からの岩倉使節団」>明治留学生の史的先例としての遣唐使と中世留学僧
キックオフシンポジウム「日本文明の再構築 : 岩倉使節団150周年に寄せて」, 国際日本文化研究センター, 2023年2月17日-19日conference pape
グローバル関係学から見た「国際日本学」の役割
キックオフシンポジウム「日本文明の再構築 : 岩倉使節団150周年に寄せて」, 国際日本文化研究センター, 2023年2月17日-19日conference pape