Seisen University Academic Repository
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On Sub-concepts of Motivation to Friendship-Sustaining Motivation and Making Motivation-
P(論文)岡田(2008)は友人関係の個人差を生み出す要因として「友人関係への動機づけ」という心理変数を挙げ,それを組み込んだ友人関係形成モデルを提唱した。このモデルでは友人関係が得られると,関係の中での良好な経験は友人関係への動機づけを高めるようフィードバックされる。しかし日常生活において,いったん満足できる友人関係が形成されるとそれ以上新たに友人関係を開拓しないということもしばしば見受けられるだろう。そこで本研究では,岡田の動機づけを「友人関係形成動機づけ」と「友人関係維持動機づけ」に分け,現状の友人関係への満足度によってこれらの動機づけの強さが異なるかどうかを検証した。その結果,満足度という観点からは,形成動機づけと維持動機づけを分けるのは妥当ではないということが分かった。しかし,友人に対する他の感情をも考え合わせるなら,この分別には一定の意義があることも明らかとなった
Geschichte des Gedankens von Thomas von Aquin, 1.
P(論文)1277年の禁令がトマスの学説を含む形で出されたことを改めて考察し,トマスは哲学的思想がより深い信仰に寄与すると考えたが,その際,キリスト教の教義と対立する説にも成立可能性を哲学的議論のレベルにおいて残したことが,トマスの思想に対する誤解を生んだという示唆を得る。そして,トマスの意図する哲学的思索が,当時の文脈の中で重要だった議論においても寄与するものであったことを『神学網要』(Compendium Theologiae )での議論を例にとり,明らかにする
Christus in `Compendio Theologiae ' Sancti Thomae Aquinatis:Translatio et Interpretatio
P(論文)トマスのこれまであまり日本では研究されてこなかった『神学網要』Compendium Theologiaeにおけるキリスト論のごく一部を抄訳しつつ,解釈を施す。キリスト論の核心部がわずかな章でまとめられていることを示し,『神学網要』が,トマス思想の要点をつかむのに有効に活用できるテキストであることを例示する
Development of Japanese Teaching Materials According to the Needs and Levels of International Students(5)
P(論文)本稿は,本学留学生の実情に応じた日本語教材について第5回の報告である。1. は留学生のレベルに関する節であり,前回報告時の調査を継続して行い,前回報告したデータと合わせて集計し,前回報告した解釈を再検討した。2. は留学生の日本語学習におけるビリーフに関する節であり,すなわち間接的にではあるが,ニーズに関する節である。インドネシアでの高校日本語教師のビリーフ調査に用いられた質問項目を,本学中国人留学生向けに書き換えて調査した結果を解釈した
Institia et Misericordia Dei : A Comparison of Theory on Justice of God in 'Summa Theologiae' and 'Compendium Theologiae'
トマス・アクィナスの『神学大全』Summa Theologiae と『神学綱要』Compendium Theologiae とは相互に重なる内容の議論が多い著作である.しかしながら『神学大全』と異なり,『神学綱要』 は日本ではほとんど研究されていない. 本稿は,この両著作における神の正義とあわれみに関する議論を明らかにする試みであるが, 実は『神学綱要』には神のあわれみという語句は出てこない.そのため,神の正義という概念が『神学大全』のものと変容しているところがある.本稿では,1.および2.で『神学大全』における神の正義とあわれみに関する議論を,3.で『神 学綱要』での神の正義論を明らかにする.3.においては『神学綱要』の邦訳がない現状を鑑み,本稿での議論に必要な章をそのまま訳出したうえで,註釈をつけるという方法をとった.神の正義が神のあわれみを前提とし,あわれみのゆえに神は正義をあらわす,そして,たとえ人間を罰する時にも,神のあわれみが前提となっているということを示すのが,本稿の試みの目的である.この訳は,訳者の知るかぎり初の日本語訳である
Relationships among Feeling of Burden Associated with Child-Rearing by Mothers with 4-6 Year-Old Children, their Self-Efficacy and Social Support
背景 わが国における核家族化などの育児環境の変化に伴い,家庭及び地域における子育て機能は低下している.母親の育児負担感について,乳児や幼児前期の母親を対象とした研究は多いが就学前の時期である4 歳から6 歳児をもつ母親を対象とした研究は少ない.目的 4 歳から6 歳の健康な幼児をもつ母親の育児負担感と自己効力感,ソーシャルサポートの関連を明らかにする.方法 A 県内にある保育所,幼稚園に通園する健康な4 歳から6 歳児の母親127人を対象に無記名自記式質問紙調査を行った.結果・考察 健康であると感じている母親,夫のサポートを得ていると感じている母親は,育児負担感が有意に低く,自己効力感およびソーシャルサポートの認知が有意に高かった.母親の育児負担感と自己効力感,育児負担感とソーシャルサポートの間にはそれぞれ負の相関があった. 4 歳から6 歳児は就園や就学前の養育環境の変化に伴い新たな課題に直面する時期である.母親の育児負担感は,夫からの情緒的,尊重的サポート,自己効力感を高めることによって軽減を図れる可能性が示唆された.結論 4 歳から6 歳児の母親の育児負担感と健康状態・夫からのサポートの有無には関係があった.育児負担感が高い母親の自己効力感,ソーシャルサポートの認知は低かった.育児負担感の軽減のためには,母親の自己効力感を高めること,夫からのサポートを行うことに効果がある可能性が示唆された