Kawamura Gakuen Woman's University Repository / 川村学園女子大学機関リポジトリ
Not a member yet
802 research outputs found
Sort by
"Life and Death": Ritual of Regeneration Nunohashikanjoe
布橋灌頂会(ぬのはしかんじょうえ)とは,江戸時代の民俗行事であり,宗教儀礼である。女性は明治5年まで「女人禁制」のために立山に登拝できず,それゆえに,立て前としては極楽往生できなかった。実際には,それの代替えとも言うべき儀礼が女性救済のために用意されており,それが,布橋灌頂会であった。本稿では,立山博物館を中心とした研究・調査に基づいて再現された,この宗教儀礼2回(1996年・2005年)に参加した体験をもとに,この儀礼の意義を考察する。富山県国民文化祭立山フェスティバルの中心的イベントとして再現された第1回の時点では,白い死装束を着て女人衆を演じ,その後9年ぶりに再現された第2回の時点では,観客として参加した。伝統文化の継承,及び,女性学(女人救済・女人禁制)の視点に加え,2005年の調査では新たに「生と死」,すなわち,再生儀礼の要素を重要視する。目隠しをして布橋を渡り,血脈(けちみゃく)をいただき,いったん死んで,生き返る。これは現代人にも魅力ある一種の癒し儀礼とも考えられる。departmental bulletin pape
Cultural Policy of the Council of Europe
ヨーロッパ審議会文化協定のもとで,最も重要な役割を果たしている文化政策は,言語政策であろう。ストラスブール本部現代語部門が,政策決定部門と政策実施部門に別れ,後者がオーストリア・グラーツ市にヨーロッパ現代語センターとして新たに発足して以来本年2005年をもって創立10周年を迎える。その十周年記念行事がこの10月27・28両日グラーツ市においておこなわれた。そもそもその母体であるヨーロッパ文化協定が50周年を迎え,その記念行事も昨年末から本年にかけて大規模におこなわれたところである。そのオープニング・コンプェランスのメイン・テーマが「近隣地域との異文化間・異宗教間の対話の推進」であった。異民族異文化間の抗争はいまもって解消するどころか,集団的防衛権を楯にあおり立てられている感すらぬぐえない。相互理解と平和共存に言語の果たす役割がいかに大きいかは言うまでもないことである。ヨーロッパ審議会は,暫定的設置としていた現代語センターの存続を決めるとともに,2001年を「ヨーロッパ言語年間」とし,毎年9月26日をもって「ヨーロッパ言語デー」と定めた。同センターの中期目標を「多言語主義,多様性,市民精神」として,「ヨーロッパ共通言語引証基準」と「ヨーロッパ言語ポートフォリオ」を策定した。さらに中期目標第2タームとして『2004-2007社会的統合のための言語-多言語多文化的ヨーロッパにおける言語教育』の実施に移っている。本稿ではヨーロッパ審議会言語政策部門ならびにヨーロッパ現代語センターの中期目標第1ターム,第2タームの言語政策と実施結果を紹介する。多忙を極めるなかでの起稿なので粗略の瑕疵は覆うべくもないが,詳細は他日を期したい。departmental bulletin pape
"Children" : Japanese Children, According to the Cross Cultural Study
本研究の目的は日本の「子ども」の特徴について比較文化の視点から検討することであり,特に非行と非行を抑制する要因について明らかにすることである。そのため非行許容性と恥意識,道徳意識の関係について検討する。この目的のため,日本とトルコの中学・高校生1488人を対象に調査を行った。調査結果は,日本の中高生はトルコの中高生と比較して,道徳意識が低く,非行的行為に対して許容的という傾向があった。非行許容性,虞犯許容性,犯罪許容性については,日本の中学女子は男子より許容的であった。道徳意識は,日本よりトルコ,高校生より中学生,男子より女子が高いと言うという傾向があった恥意識について,自律的恥意識と他律的恥意識は,概ねトルコが日本より高く,男子より女子,高校生より中学生が高い傾向があった。しかし,他者同調的恥意識は,男子より女子,高校生より中学生が高いという傾向は前2者と同様だが,他の恥意識とは異なり,トルコより日本が高かった。非行許容性を従属変数とした重回帰分析の結果は,日本の生徒では非行許容性は他律的恥意識によって説明され,また,他律的恥意識が強いほど非行を許容しないと考えられ,そして,道徳意識が強いほど非行を許容しないという関係である。しかし,トルコの中高生の非行許容性は道徳意識によって説明され,恥の意識とは関係が無いということが言える。これらのことより,非行許容性の背景となる個人の態度には文化差があると考えられる。そして,トルコの中高生では,恥の意識より,良い悪いという道徳意識が非行的行為と関係が深いと言える。他方,日本の中高生では,良い悪いという判断より,他者を意識した「恥」の意識がより重要である。しかし,日本の中高生は,他者同調的恥意識は強いが,非行許容性と関係の深い他律的恥意識はトルコに比べて弱いという問題が明らかとなった。departmental bulletin pape
Two Peters : Children as "Others" in Children's Literature in Early Twentieth Century England
イギリス人の子ども観は,ピューリタン主義の影響を受け,子どもをなるべく大人の世界に触れさせないことをよしとするものだった。17世紀ごろまでには,子どもは社会規範を身につけるまでは世の中に出さず,家庭や学校で教育するのがよいとする考え方が一般的になり,その一方で,子どもの世界を実社会の規範や価値観に束縛されない「別世界」としてイメージ化する傾向が生じた。このような子ども観はイギリス児童文学の発展に大きく影響し,とくに19世紀後半から20世紀初頭にかけての児童文学作品においては,子どものイメージをどのように扱うかについて作者がさまざまに模索した様子が見てとれる。ある作品では子どもは社会秩序を混乱させかねない要素として危険視され,また他の作品では,子どもの世界が理想化され,日常を離れてその世界に遊ぶことへのあこがれが描かれた。イギリスにおいてこれほど豊かな児童文学の伝統が花開いたのは,イギリス社会におけるこの大人と子どもの間の独特の緊張関係によるところが大きいだろう。departmental bulletin pape
List of Prof. Shigeru HAYASHI's Collection (3)
平成11年に本学図書館に寄贈された,元東京大学社会科学研究所教授林茂先生の旧蔵図書中の「菊川忠雄史料」について,概要を記し,目録を掲載して利用の便を図る。departmental bulletin pape