Niimi College Repository / 新見公立大学学術リポジトリ
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COVID-19による新しい生活様式とマスク着用による心身への影響の実態調査(その2)―マスク着用中の生理的変化の測定―
本研究は、2020年度に入学した保健医療福祉系の学生を対象に新型コロナウイルス感染症による新しい生活様式とマスク着用を取り入れた学修生活に対する生理的(体温・経皮的動脈血酸素飽和度・脈拍)変化を明らかにすることを目的に準実験調査を実施した。その結果、A大学の学生は坂を利用して登下校を行っており、特にマスク着用中の登校で大学内の各建物の到着時には、体温、経皮的動脈血酸素飽和度の値の変化は見られなかったが、脈拍数は上昇していた。このことより、マスクの着用による生理的影響は少ないものも、今後も新しい生活様式の中で適切なマスクの着用を促す必要性が示唆された
新見市国民健康保険データヘルス計画から地域精神保健活動のニーズを考える(第1報)
新見市国民健康保険データヘルス計画における医療費分析をみると、「精神及び行動の障害」は、疾病別レセプト件数や1人あたり年間医療費の上位を占めている。また、市においては市内9地区別の医療費分析を行い、保健事業との一体化を目指した事業展開が図られているところである。今回、データヘルス計画の医療費データである「精神及び行動の障害」に着眼し、「新見市第6期障がい福祉計画」に記載されている内容を基に、精神保健福祉を担当する保健師が日頃感じている健康課題や目標を共有し、今後必要とされる具体的対策を明らかにするための「地域課題を検討する会」を開催した。その結果、①既存計画から考える地域のニーズの確認と共有、②検討会開催の意義、③ニーズに基づく課題を施策化、事業化へ展開していくための必要性が確認されたため、その状況について報告する
「チームアプローチ演習」における教育方法の評価-課題レポートの分析より-
A大学健康科学部3年次の共通科目に導入した「チームアプローチ演習」における教育方法の評価を課題レポートにより分析し、省察的視点で次年度の授業展開への基礎資料を得ることを目的とした。研究方法は、質的記述的研究である。その結果、学生は、「連携」「専門」を上位に挙げており、授業目標である地域共生社会における専門職連携の必要性を学修していた。さらにお互いの専攻の職種の概要を理解し、連携を深めることが対象者のニーズに沿った対応に繋がることを学修していた。一方で、保健医療福祉におけるチームとしての連携・協働では、協働に関する学修理解は十分に到達していなかった。今後は、チームアプローチ演習の協働学習による教育方法を改善し、学修が積み重ねられるよう支援していくことの必要性が示唆された
The Trends of Composition Content of Publications as Seen through an Analysis of Title of Books Published in Japan Regarding Hikikomori (Withdrawal from Society): The Relationship between Hikikomori and Futoukou (School Non-Attendance)
これまで出版されてきた「ひきこもり」に関する書籍が、どのようなテーマで語られてきたかを整理することは、今後のひきこもり対策を考える際に有益となると考えた。そこで、本稿では、書籍のタイトルを一般的な市販の書籍と、政府刊行物のような公的な書籍とに分けてテキストマイニングを用いて分析し、テーマの傾向を探った。その結果を不登校に関する書籍タイトルの分析を行った八尋・キッド(2020)と比較すると、ひきこもりに関する書籍は、市販された書籍、公的に出版された書籍の区別なく、「ひきこもりと不登校の関係性は強い」という視点から書かれる傾向にあることがわかった。実際、ひきこもりと不登校の連続性に着目した見解の存在は大きい。一方で、ひきこもりを不登校とは切り離して考えるべきであるという見解もある。ひきこもり対策が十分効果的に機能しているとは言えない現状を鑑みた場合、「これまでのひきこもり対策は、ひきこもり支援よりも歴史のある不登校支援の方法論を安易に適用させようとしすぎて効果が見られないのではないか」という新たな視点に立つこともできるかもしれない。今後、この視点からの研究を進めていきたい
新型コロナウイルス感染症の影響下における老年看護学実習の代替学内実習での学生の学び
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、従来、認知症高齢者共同生活介護でおこなっていた老年看護学実習を学内での代替実習への全面的な変更を余儀なくされた。学内での学習資源を活用して計画した代替学内実習における学生の学びを明らかにすることを目的として、2020年度後期より2021年度前期にかけて学内実習にて老年看護学実習を行った学生のうち、本研究への同意が得られた学生が提出した総括記録の記載内容を分析対象とした。テキストマイニングの手法を用いて、頻出語、共起ネットワーク、階層的クラスター分析をおこなった。総抽出語数54,581語であった。階層的クラスター分析では、8つのクラスターが抽出され、「老年看護の対象理解を中心とした学び」、「高齢者支援の方法や場に関する学び」、「幅広い視点からとらえる老年看護の学び」の3つの視点で学生の学びを確認することができた。感染状況と実習施設の状況を踏まえて、実習施設との協力・連携により、学習環境の整備を行うことが今後の重要な課題である
戦後のIFEL(教育指導者講習会)幼稚園教育班の実際 −大橋和子の受講ノートを中心に−
幼稚園教育グループ(第6回から幼児教育と改められた)の教育指導者講習会が、昭和25年9月から12月(第5回)と昭和26年1月から3月(第6回)に、全国から幼児教育指導者を集めて開催された。講師は、アメリカ合衆国文部省初等教育顧問のガートルード・エム・ルイス、周郷博らである。第5回の参加者である大橋和子の受講ノートを中心に、IFELの実際について考察した。その結果、5回生は、お茶の水女子大学附属幼稚園で実際に観察記録をとり、その観察記録をとることを通して、幼児の研究の方法とまとめ方について学んだと考えられる。そして、その方法は、今も保育実践に受け継がれ生かされていると思われる
医療機関及び医療サービスへの意識に関する予備的研究
居住地域によって医療機関や医療サービスに対する意識が異なるかどうかを明らかにするために、X市A大学の学生を対象に質問紙調査を実施した。調査票は、2020年2月4日に集合調査法により配布し、回収した。27人に配布したうち、25人から調査票が返却された(92.6%)。調査協力の同意欄に同意のチェックがない1人の調査票を除いた、24人の調査票を有効回答票とした(有効回答数/調査票配布数=88.9%)。分析毎に、ペアワイズによる欠損値の除去を行った。その結果、本調査の回答者は、全体として医療機関への受診に対する抵抗感が低く、また不満感も持っていなかった。また居住地の人口規模と専門性の高い医療を提供していることの重要性との間には中程度の正の相関関係が、医療機関等への包括的な満足度との間には中程度の負の相関関係が認められた。これから第1に人口規模が小さい地域では、地域の医療機関に対して専門性を期待していない可能性が考えられた。第2に医療機関が多くあっても、高度な専門性に対応できる医療機関が少ない場合、医療機関や医療サービスへの不満足度が高まる可能性が考えられた
Mastery獲得に関する若年性脳梗塞患者の体験
若年性脳梗塞患者のMastery獲得に関する体験を明らかにすることを目的に、若年性脳梗塞患者に半構造化面接を実施し、質的に分析を行った。その結果、【症状出現時の状況と症状の認識】【現状の不自由さと改善への実感】【先を見据えた困難予測と不安】【生活行動を振り返り脳梗塞の要因を模索】【再発予防への理解と認識変化】【今後の生活への意欲と使命感】【前向きな対策と自信】【家族・周囲の人々への感謝】【社会・家族へのサポートの発信と希求】の9カテゴリーが抽出された。さらに「不安定な感情が内在」「自己を見つめなおし方向性を模索」「病気の認識から再発予防行動への意識の方向転換」「周囲・社会への関心の広がり」の4局面が導き出された。「不安定な感情が内在」を前段階に、Mastery概念の構成要素である「Certainty」には至っていないながらも、Mastery獲得に向けての認識変化が明らかになった
小児看護学実習に導入したプリパレーションツールを活用した教育方法とその学習成果
小児看護学実習に導入した「プリパレーションツール」を活用した教育方法とその学習成果を明らかにし、今後の教育方法に活かすことを目的とする。研究方法は、質的帰納的研究である。レポート記録を分析した結果、【子どもの恐怖感を軽減する工夫】【処置前の十分な説明の必要性】【子どもの協力を得た展開方法】【子どもと保護者の反応】【小児外来看護の役割】の5カテゴリーで構成されていた。以上より、学生は、小児看護学実習の外来実習に導入したプリパレーションの成果について振り返ることにより、実施時の子どもの反応を捉え、処置前の十分な説明の必要性を学んでいることが明らかになった