Niimi College Repository / 新見公立大学学術リポジトリ
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描画法を活かした子どもの造形表現活動の内容-キミ子方式を用いた保育現場A認定こども園の実践から-
本稿は、描画法の出版物、描画法に関する文献、キミ子方式を用いた造形表現活動を実践する、A認定こども園、B幼稚園の活動記録の資料から、キミ子方式の実践内容や方法とそれを活かした子どもの造形表現活動の内容や子ども絵の影響について考察したものである。結果、キミ子方式等の描画法を子どもの表現活動に生かすことは、画一的な作品や個性のない作品を生む、また、写実中心主義となる可能性があるものの、子どもの実態に沿うように工夫した内容の活かし方、言葉がけ等の指導法によって、個々で決めて自分の色や形で描画するといった、作品に自由を与えることも可能であること、子どもの感動や発見、満足感等を与える活動となることも分かった。このように、キミ子方式のよさを子どもの実情に合わせアレンジされた指導法によって、子どもの心に寄り添い満足感を与える絵画活動の実践が可能となる
中山間地域における医療・介護施設の管理職が捉える急変対応シミュレーション教育の効果と展望
本研究は、『シミュレーショントレーニングin新見』を受講した看護・介護職が勤務する職場の管理職を対象に、職員が受講した後の職場への効果を管理職がどのように捉えたのか検証することを目的とし、無記名の質問紙調査を行った。受講した職員が所属する医療・介護施設の所属長および管理者47名に調査用紙を配布し、33名から回答が得られ(回収率70.2%)、研究協力への同意の確認ができた33名を分析対象とした。「職員が受講したことをきっかけに、職場全体で変化したこと」の項目では、「急変時の初期対応がスムーズになった」が12名(36.4%)、「緊急性の判断がスムーズになった」「学習意欲が高まった」が各9名(27.3%)等の結果であった。受講後、受講者個人の経験学習による内省が個々の学習行動や自信につながり、組織内で共有することで連帯感や急変対応力を高め、職場全体の急変対応の改善や対応強化といった教育効果として捉えていたことが明らかになった
就学前親子の子育て不安と居場所ニーズ −A市の就学前親子の居場所に関する質問紙調査より−
親子が安全・安心に過ごすことのできる「就学前親子の居場所」のあり方を検討するために、A市市民協働推進ニーズ調査事業として「就学前親子の居場所に関する質問紙調査」を実施した。0歳から5歳までの子どもがいる2,520世帯(住民基本台帳から無作為抽出)を対象に、郵送調査法(2019年6月7日~6月30日)により調査を実施し、1,275人から回答が得られた(有効回答率は50.6%)。子育て不安と居場所ニーズについては因子分析を行い、因子得点を算出した。本稿では子育て状況、子育てサポート、親子の居場所利用状況等と、子育て不安・居場所ニーズとの関連性について検討した。子育てサポートがあるほど子育て不安は低くなり、親子の居場所を利用するほど居場所ニーズが高くなることが推察された。未就園児には、子ども・親子・親同士の交流ができる居場所が必要である。就園児を持つ親も困難感を抱えており、子育て相談支援等が必要である
看護学教育モデル・コア・カリキュラムからみた小児看護学の看護技術教育の変遷と展望
看護基礎教育課程では、カリキュラムの変遷とともに看護学教育モデル・コア・カリキュラムが導入された。小児看護学の看護技術教育においても、カリキュラムの変遷とともに変更されてきた。今回、看護学教育モデル・コア・カリキュラムの導入に伴い、小児看護学において看護技術教育を概観し、新たな教育方法の検討が必要と考えた。その結果、小児看護学の看護技術教育では、小児の発達の特性に基づいた安全面を考慮し、アセスメントに必要な技術教育を基本的技術として構成していた。また、治療・処置の看護技術教育では時代の変遷とともに使用される物品も変化し、教育方法も影響を受けていた。今後は、より実践に向けた教育方法の導入の必要性が明らかになった
認知症グループホームでの老年看護学実習における学生の学び −第一報 専門職の援助過程-Process-に着目して−
本研究の目的は、認知症対応型共同生活介護でのA大学看護学科の老年看護学実習における、認知症高齢者への専門職の援助過程についての学びを明らかにすることである。本研究に同意が得られた4年生が提出した老年看護学実習総括用紙のうち、実習目標4:高齢者の健康問題と生活機能に視点をおいた専門職の援助過程を理解する(Process)に記載された内容について、内容の類似性に沿ってカテゴリー化を図った。学びは111コードが抽出され、31サブカテゴリー、10カテゴリー、【諸機能の低下に配慮して交流を促すアプローチ】【生活の質を高める多面的な支援】【多職種支援】の3つのコアカテゴリーで構成された。学生は、認知機能低下によって生じるコミュニケーション障害や不安に配慮した対応や、利用者の生活の質に関わる多面的な支援について学びを得ていた。受け持ちを持たない実習形態がもたらす多様な学びが得られていることが確認できた
少年教護院における一時保護実現に向けた過程 −育成院および樹徳学園を事例として−
1934(昭和9)年に施行された少年教護法第十四条に定められた一時保護がどのように実施されたのかを、石川県および富山県の少年教護院である育成院、樹徳学園を事例に検討した。一時保護の実施にあたり、育成院、樹徳学園のいずれも、その後援機関で実施することを目指した。第十四条では適当なる施設もしくは家庭への委託と定められているなかで、後援機関を活用することが現実的な選択であったためと考えられる。このような後援機関の活用による教育・保護の拡大は、一時保護に限らず多様な目的で行われていた。今後の課題として、少年教護院における教育・保護の限界を後援機関がどのように担っていたのかを検討していくことが必要である
An English Translation of the Prayer of Funakawa Hachiman Shrine in Niimi City, Okayama Prefecture(岡山県新見市船川八幡宮例大祭祝詞の現代英語訳)
岡山県新見市新見の地にある船川八幡宮は伝承によると天永年間(西暦1110-1113年)に創建された。毎年10月15日に例大祭が執り行われ、例大祭の祝詞が奏上される。本稿は、同宮の木山知香禰宜(現宮司)より提供いただいた例祭の祝詞文を現代英語に翻訳したものである
中山間地域における経済連携協定(EPA)介護福祉士候補者の介護事業所における長期就労支援
都市部と中山間地域の経済連携協定(EPA)介護福祉士候補者の受け入れ状況や施設側の支援内容や取り組み、課題を明らかにし、継続的な就労定着支援への示唆を得ることを目的に調査を実施した。調査票は2021年11月~12月に施設管理者に送付を行い、WEB回答を求めた。365施設へアンケート依頼を行い、現在法人内に介護福祉士候補者が在籍していると回答の得られた33施設(回答率9%)を分析対象とした。過去に退職した外国人介護労働者の有無は、「いる」(91%)であった。主な退職理由として、「自分や家族の都合で帰国した」、「他の介護事業所へ移動した」、「結婚」、「介護以外の仕事についた」(11%)であった。介護福祉士候補者は、他の事業所への移動や介護からの離職も高く、外国人介護職労働者が期待することと、施設側が期待することなど「認識のズレ」 によるモチベーション低下を防ぐことが長期的な定着支援につながるといえる
看護教育におけるヤングケアラーの教材の有効性に関する検討
ヤングケアラーとは、通学や仕事のかたわら、障害や病気のある親や祖父母、年下のきょうだいなどの介護や世話をしている18歳未満の子どもを示すが、家庭内の問題と捉えられることも多く、介入の困難さに加え本人や家族の認識の低さなどから支援の必要性は表明化しにくいとの指摘がある。看護学生への講義でヤングケアラーの記事を教材として使用し、学修内容の傾向と課題について分析を行い、学びと課題を抽出した。その結果、ヤングケアラーのことを約6割が聞いたことがなく、認知度を高めることが喫緊の課題であることが明らかにされた。また、看護学生の考える連携先は、「学校や先生」、「地域」、「訪問看護師」や「養護教諭」などであった。また、児童生徒への支援では、《学校・地域の支援体制づくり》や《負担を減らすためのサービス利用》、《必要な学習支援》、《精神的負担の軽減》のカテゴリが抽出された。看護学生は、地域に視点を持ち、幅広い連携先やできることを考えていた。今後は、明らかになった傾向を、看護学生にとどまらず、福祉や教育分野の学生の現状も把握し、比較検討していくことが必要である。また、看護学生と福祉の学生、養護教諭コースの学生それぞれの教育内容の課題を明らかにすることで、学修内容の傾向に照らした同一教材の開発に繋がることが示唆された
地域包括ケアの視点を取り入れた小児看護学実習の学修成果と今後の課題 −実習レポートの分析より−
本研究は、学生の地域の小児科外来における学びを地域包括ケアの視点からまとめ、今後の実習方法への示唆を得ることを目的とした。研究方法は、同意が得られた実習レポートをKHCoderを使用し、テキストマイニングによる分析を行った。その結果、学生は上位に「子ども」「保護者」「診察」「行う」「考える」「看護師」「予防接種」「感じる」「必要」「家族」を挙げており、小児看護における外来で大切とされる内容を学ぶことができていた。また、上位には挙がらなかったが、「地域」「病院」など地域包括ケアの視点からも学ぶことができていた。以上より、学修成果としては、学生の小児科外来での健康の維持増進の理解は深まっていた。課題としては、指導者や教員が実習目標を共通理解した上で、地域における小児科外来の役割に焦点が当てられよう、指導していく必要性が示唆された