TAKUSHOKU-University 拓殖大学 機関リポジトリ
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Possibility as a Teaching Material for Kajita Tomigorō-ō o Tazunete ―Writing Style of the Interview―
本稿は、宮本常一「梶田富五郎翁を訪ねて」の教材性を、作品の表現上の特色、特に「聞き書き」の文体に着目して再評価することを目的としている。
大河原忠蔵は、本教材にに注目して、教材が取り上げている現場、現地に自分自身が赴いて「教材の心臓部に迫る材料を発見するという取材活動」を行った。しかし、本教材がという観点で改めて読み直してみると、次のようなことが分かる。「梶田富五郎翁を訪ねて」は、「聞き書き」として翁の「一人称の語り」で書かれているが、途中、聞き手の「問いのことば」がさしはさまれた部分がある。このことには、語りの一貫性をあえて破綻させようとする宮本自身の意図がうかがえる。それは本教材が、あくまでも「宮本による『聞き書き』であるというアイデンティティー」を保つためなのである。
このような語りの方略を、教室で問題にすること、すなわちだけでなく、を問うことは、国語科の新科目である「文学国語」の学習指導要領の「B 読むこと」の「イ 語り手の視点や場面の設定の仕方、表現の特色について評価することを通して、内容を解釈すること。」という指導事項に正対することになるはずである。
本教材は、内容(コンテンツ)の読解重視の昭和四十年代後半から五十年代の国語の教室にあって、極めて斬新な教材であったと同時に、言語能力(コンピテンシー)の育成重視へと転換した現代の国語の教室においても十分な教材性を有していると考える。departmental bulletin pape
Mirage and Hearn’s Religious Philosophy
本論はラフカディオ・ハーンの霊魂観を彼の作品に頻出する「蜃気楼」という現象をキーワードとして,仏教や西欧神秘哲学やスペンサー哲学を参考にしつつ考察しようとする試みであるが,ここには必然的に「神と人」,「人と宇宙」,「人と時間」という壮大なテーマがかかわってくる。ハーンが青年期を過ごしたアメリカは,キリスト教主流派教会の衰退に呼応して,東洋思想と心霊主義ルネサンスともいうべき新たな思潮が押し寄せていた時代で,ハーンも当然ながらそれらの影響を受けて来日したわけである。
しかしながら,ハーンの日本体験は書物によらず,生の人間と自然との直接的交流に裏打ちされた体験であり,その結果の霊魂観,神観,時間論は既成の思想・信仰の二番煎じではない。ハーンの鋭い直覚から生まれた思想は飽くまでハーン独自の思想であり,反面,そこにはニューエイジ・サイエンスや現代の先端量子論の先取りとも思われる斬新ささえ見られるのである。我々はハーンの思想の淵源を追うというよりは,時代がやっとハーンに追いつきつつある事実を前に,彼の慧眼に驚嘆せざるをえない。departmental bulletin pape
Problems in Describing Tag Questions in English : their Syntax, Phonetics and Semantics
99 new examples of tag questions from the Archers(2020)have been added to the previously collected examples from the Archers(2016, 2018). The total number of examples now amounts to 284. The larger collection has provided two improvements on the description of tag questions. The tone of question tags has been added to Tottie and Hoffmann’s(2006)syntactic classification of tag questions. The new classification will come in descending order as follows: (1)[positive + negative; fall]; (2)[negative + positive; fall];(3)[positive + negative;rise];(4)[negative + positive; rise];(5)[positive + positive;rise]. 12 categories have been proposed to classify tag questions in terms of both syntactic and phonetic combinations. The phonetic combinations describe the tone of anchors as well as that of question tags.
In the 99 examples the responses to question tags are analyzed, which are divided into 50 coherent responses and 49 incoherent responses. The 50 coherent responses provide 28 literal responses: 18 cases come with “yes” and 10 cases come with “no”.
14 instances of constant polarity tag questions have been observed. Three of them use an exceptional falling tone in the question tag. None of the 14 examples do not seem to sound sarcastic. The observation may go against what is written in some reference and learner’s grammars.departmental bulletin pape
Developmental Relationship within Corporate Vocational School and Organizational Socialization
本稿は,「企業内訓練校の心身教育を促す『教授学習過程』の組織づくり」というタイトルで,中央大学経済学研究会『経済学論纂』(第61巻第3・4合併号,2021年1月,271-288頁。)に発表した論文の抄録である。抄録作成にあたり,本文を大幅に修正し,図表,注記,及び参考文献は必要最低限のもののみ記載した。詳細については,上記論文をご参照頂きたい。departmental bulletin pape
The Acquisition of Word-level Rhythm by Chinese Learners of the Japanese Language : Through the Pronunciation of katakana Words
拓殖大学博士(言語教育学)2021doctoral thesi
The Immigration and Life History of Taiwanese Residents in Okinawa : Focus on the Laborer’s Living Condition of Taiwanese Residents
departmental bulletin pape
A Study on the Trend of Cherry Blossom Viewing in China with a Cultural Perspective
本論では,過去10年の中国における花見ブーム,特に日本の代表的な花である桜を見るという意味での花見,中国における桜祭り,花見をする中国人の視点と関心に焦点を当て,日本との関連性を軸に,中国の桜名所の発達とその特徴を整理し考察する。また,桜をめぐるメディアディスコースとSNSの言説,桜と花見に対する中国の人々の眼差しを分析した上で,花見ブームの背後にある中国社会と文化変異におけるいくつの特徴を試論したい。departmental bulletin pape
Acerca de las preposiciones que indican un medio : a, con, en
本稿では,前置詞a, con, enと共起する道具を表す名詞をいくつか取りあげ,「手段」の意味を表す前置詞の選択に名詞や動詞が有する性質が影響していることを仮説として提示し,コーパスの例文を通じて考察をおこなった。その結果,手に持つ道具と共起する場合には,手段の意味としてconが用いられるのが一般的であり,名詞によってはaのほうが用いられやすいものがあることが明らかになった。さらに,手に持てず,特に場所の性質を有する道具である場合には,本来場所を表すenが用いられやすいが,その意味は手段の意味として分類することが妥当であることを主張した。departmental bulletin pape
European Views of Taiwanese Aborigines, the 1870-1880s and Early 1920s ─New Research and Historical Sources
西洋における台湾研究の主な先駆者は海軍軍人,外交官やキリスト教宣教師であった。ロシアにおける台湾研究の開拓者である海軍将校パーウエル・イビス(Pavel Ibis;1852~1877年)は,近代台湾に関する西洋の代表的研究者としても知られている。ロシアの資料館で発掘・調査された資料に基づく彼の最初の評伝は,その生涯と活動に関する多くの新事実を公にしている。
1875年1月にイビスが敢行したロシア初の台湾探検は,「上から」の命令ではなく,イビスの「下から」のイニシアチブにより司令官がそれを許可し,支持することによって実現したことが,明らかになった。
イビスは,大学などの専門教育を受けていないが,帝国ロシア地理学会が作成・編集した『民族学計画』と『地域民族記録計画』を利用することで,台湾原住民に対する学術的価値の高い研究業績を残すことができた。1884~1885年の清仏戦争中,フランス海軍の軍人は,客家や台湾原住民とも直接に接触できたので,興味深い関係情報を記録に残した。その記録中の一編『ジャン見習水夫の私書』は,本論で紹介している。
イギリスの元植民地行政官僚オーヴェン・ラッター(Owen Rutter;1889~1944年)は1921年,台湾を訪問・視察した際,日本の植民政策と台湾開発を高く評価したが,原住民の同化政策を具体的に批判し,おおむね失敗に終わったと論じた。departmental bulletin pape
Rhetoric of Referring Expressions in Speech Utterances ―A Pragmatic Perspective―
本稿では,発話に用いられる指示表現,特に指示表現に見られるレトリック性について語用論理論であるLevinsonのM原理とSperber and Wilsonによる関連性理論から説明を試みた。分析に際しては,ドラマのシナリオと公開されている会話コーパスをデータとして用いて質的な方法で行った。その結果,日本語発話の場合は,M原理で説明できるものもあるが説明できないものも存在することが明らかになった。一方,関連性理論を用いた分析では,M原理で説明できる指示表現のレトリックを含めすべての指示表現を説明できることが示唆された。departmental bulletin pape