Kyoto Women's University
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「子ども理解と教育相談」及び「子育て支援」に関する一考察
乳幼児保育・教育現場においては、子どものみならず養育者をサポートすること、即ち、子ども・子育て支援が必須となってきている。幼稚園教諭養成課程科目では「子ども理解と教育相談」であり、保育士養成課程科目では「子育て支援」が実践的な学びに該当する科目である。保育者による相談は学齢期における教育相談とは異なる点が多く、新たな理論化や実践の積み重ねが求められている。ところが、社会的背景の影響から保育学生が子どもと密に関わる経験は減少しており、養育者と関わる経験は更に乏しい。そこで、過去に筆者が行った保育学生と子どもとの関わりに関する調査結果を養育者との関わりの観点から再検討し、今同新たに行った実習における養育者との関わりに関する実態調査の結果と併せて考察した
初等教育における多言語教育の可能性 : 音楽・プログラミング・ドイツ語の融合
初等教育では「外国語活動」としながらも、その内容のほとんどは「英語」であることに問題意識をもち、いかに初等教育時に「外国語理解」や「異文化理解」を促すかを検討したものである。本研究は、「音楽」を介した「多言語教育」の基盤定着および「プログラミング」の教育支援における可能性を総合的に検討するものである。本研究の目的は、① 従来の科目完結型の授業を融合させることで、グローバル化する現代において児童たちの柔軟な思考力を成長させる教材を作成すること、そしてそれを実行するために② 「音楽」、「プログラミング」、「ドイツ語」等、各「科目」の特性を活かした戦略的視点を有する授業試演プログラム構築を目指すことである
保育者養成課程における「歌あそび」教材の可能性
子どもは日常の中で多く自己表現の一端としてあそびの中で歌を口ずさんだり、お手合わせをしたり、歌を歌いながら自然に身体を動かしたりしながら音楽を介した生き生きとした表現活動をしている。歌を歌うことは、保育の現場において非常に身近に用いられている一方、その現状は「次の作業に移るための手段」になっているように感じる。本来、様々な要素を含む歌あそびは、手段にとどまらず、子どもの年齢や発達に合わせ、季節が感じられるものなど、様々な要素を関連させながら教材として充実させることが必要だと考えられる。そこで本稿では、歌あそびを保育に活かす教材として再認識し、その可能性を探るために保育現場と大学での歌あそびの実践について明らかにすることでより良い教材の検討を行い、教材としての可能性を探る
ファーストステップとしての模擬保育の考察 : 保育内容総論における「手遊び模擬保育」の分析を通して
本研究では、特に学生が初めての模擬保育を体験する時の保育者役の課題内容について、「保育内容総論」の中で行った「手遊び模擬保育」における学生の気づきを検討することを通して考察した。短い活動であるが、「手遊び」に特化した「模擬保育」において、多くの学生の気づきが促された。その要因として、学生全員が繰り返し保育者役を経験できたこと、動画を活用しての振り返りを丁寧に行ったこと、手遊びを模擬保育として行うにあたってのシチュエーションの工夫による効果が考えられたが、初めて経験する模擬保育における「手遊び模擬保育」の有用性が示唆された
リズム表現遊びの場面理解 : 保育者養成における観察記録の考察
本研究では、保育学生による保育場面動画の観察記録から視点の現状を把握し、保育学生の場面理解を促すための手立てを検討することを目的とした。調査の結果、動画視聴1回目(教示なし)の観察視点は「子ども理解」と「援助理解」の2つに大別され、外面的理解の傾向が強いことが確認できた。2回目(教示あり)は「保育者と子どもの繋がり」に着目した結果、その観察視点は保育者の「接面に向かう身体的行為」に絞られ、視点カテゴリーとして「共振(共鳴)」「発信(共振)」「応答(誘導)」などが精選された。これらは、受講生自身の身体を通して両者の繋がりを感じ取ろうとする能動的な観察視点であると捉えられた。そのためこれらの視点に基づく質問紙を活用することにより、受講生の場面理解を深化させるための手立てが示された
子どもの人間関係といじめ : 教師・保育者に求められる「いじめ」という視点
文部科学省は,「いじめ防止対策推進法」施行以降,いじめの定義に基づく的確な認知を学校に求めている。幼稚園,保育所等およびその園児は法から除外されているが,このほど保育現場におけるいじめ事案について,ある自治体に訴えがあり第三者委員会が調査する事例がみられた。「幼稚園教育要領」等ではいじめについての記載はみられないが,現場では実際にいじめが存在する。保育者は,これまで以上に個々の子どもや人間関係を丁寧に観察,アセスメントし,どのように教育・保育を行うかについての記録や説明が求められる。また,園側はその保育者を支える体制が求められる
幼児期以降の両親の夫婦関係と友人関係が青年期のパーソナリティに与える影響
本研究では,大学生を対象に質問紙調査を実施し,幼児期から青年期にかけての両親の夫婦関係,及び児童期から青年期にかけての友人関係が,青年期のパーソナリティにどのような影響を与えているかについて,パーソナリティの指標としてBig Five 尺度を用いて検討した。その結果,幼児期の両親の夫婦関係の良好さは,子どもの調和性に影響しており,また,友人関係については,思春期の友人関係よりも児童期の友人関係の方が青年期の子どものパーソナリティに影響を与えていることが明らかになった
小・中学校の教科目標の連続性を見据えた鑑賞教材の検討 : 感性を育む音楽科授業の教育内容および教育方法を考える
本研究では、小学校および中学校音楽科の教科目標の共通性及び連続性を見据えながら、「音楽的な見方・考え方」に鑑み、音楽と生活や社会との関わりが見て取れるR. シューマンの《ユーゲントアルバム》Op.68、およびM. ラヴェルの《マ・メール・ロワ》を鑑賞教材として取り上げる授業内容と方法について具体的に検討した。その結果、小学校から中学校へと連続した学びを意識した授業計画の重要性と、それぞれの成長段階に応じた様々な音楽活動の有用性を再認識し、また、鑑賞活動のみに留まらず、言語活動なども取り入れた教科横断的な授業の可能性も示唆することができた
ダンス教育における「つくる」についての考察 : つくる主体を問う
本稿では、ダンス教育における「つくる」主体について検討することを目的とした。戦前・戦中・戦後のダンス教育を牽引していた戸倉ハル、松本千代栄らの研究にもとづき、指導者が教材としてダンスをつくっていた時代から、学習者である子ども達が、つくり表現するようになった経過を改めて辿った。その上で、振付けるという行為について検討することを通して、「つくる」主体を確認することによって、ダンス教育における自他関係を問い直す可能性を示した。そして、他者を想定して、どのようにかかわるのかを身体的な対話と捉えて、考察していく必要があると結論した
マイキャラカードを通してみる箸の持ち方指導の学びの様相 : 特別活動における主体的な実践者をめざして
本論考は、小学校一年生の学級活動において実践した箸の持ち方の指導で、子どもが書いたマイキャラカード(振り返りカード)の記述を分析することによって、子どもの自己認識と正しい箸の持ち方を自覚的に身に付けようとする学びの様相を明らかにすることを目的としている。分析の結果、正しい箸の持ち方や使い方の定着のために、子ども自身が給食の時間に意識して取り組もうとしたり、習慣化に向けた自分自身の課題に気付き、さらには具体的なアドバイスを自分自身に対してしたりしながら、課題解決をしようとする意識が醸成されていることが分かった。このような自己認識やメタ認知による自覚的な取り組みや、自己効力感や自信をもって生活しようとする姿は、特別活動の主体的な実践者の育成として重要である