Bukkyo University
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The Early Trajectory of Saitama Children's Home 2: Joshin Kojima and Shohei Hotchi
埼玉県で初の児童養護施設である「埼玉育児院」については,その成り立ちに不明瞭なところが多く,特に,創始者である小島乘眞は途中で育児院を辞職している。小島乘眞は天台宗の僧侶であり,苦難の末に育児院を開設している。しかし,法人設立の認可を受け,代表が乘眞ではなく,当時,黒須銀行の頭取である發智庄平に変わっている。乘眞は現在の埼玉県嵐山町にある安養寺の住職であったが,私財を整理して育児院の法人認可を行っているが,その後,数年で身を引いている。本研究は,初期の「埼玉育児院」に何があったのか,また,乘眞はなぜ育児院を始め,辞めたのかなどについて明らかにしていくものである。論文構成としては,創始者である乘眞についての全体像をおさえる「埼玉育児院初期の軌跡1:小島乘眞の足跡と思想」,さらに,なぜ,小島乘眞が埼玉育児院を離れたのかを中心とする「埼玉育児院初期の軌跡2:小島乘眞と發智庄平」の2部構成とする予定であったが,論文をまとめるにあたって,大木隆次郎の子孫の方が保有していた小島乘眞から比企郡長秋葉保雄あての「陳情書」(控とおもわれる物)を新たに発見することができた。そのため,發智庄平を中心とした「埼玉育児院初期の軌跡3:發智庄平と埼玉育児院」を入れ,3部構成とすることとした。また,「埼玉育児院初期の軌跡1:小島乘眞の足跡と思想」については,すでに,佛教大学教育学部論集第34号にて発表している。本研究では,小島乘眞と發智庄平との関係を追求し,乘眞がなぜ埼玉育児院を辞するのかについて考察していくものである。埼玉育児院日本弘道会澁澤榮一赤裸々ノ告
The Geometric Model for the Population-Proportional Allocations of Seating
議席の人口比例配分の問題に対する幾何学的アプローチが提示された。議会の総定数を複数の地区に近似的に人口比例配分する作業が,各地区の人口で構成される多次元空間を複数の領域に分割し,各領域に固有な定数を割り当てる作業としてモデル化された。また,このモデルでは,各種の配分方式の特質が各領域の境界(配分境界)の性質に反映されることが示された。そして,このモデルによって,除数方式が人口パラドクスやアラバマ・パラドクスを起こさない理由や,人口規模による配分議席の偏りの問題がうまく説明できることから,幾何学的アプローチの有効性が主張された。議席配分除数方式幾何学的アプローチ配分境
Forty-two Features of Amitābha Depicted in Ojoyoshu and Their Influence on the Japanization of Buddhist Statues
阿弥陀仏の理想的な相好を説く『往生要集』別相観四十二相の所依経典は『大般若経』と『観仏経』である。このことは著者源信自身が明示するが、実際は経典名を示さず引用するため、その引用状況はわかりづらい。先行研究では主に『大般若経』の引用状況が明らかにされているため、本稿では『観仏経』の引用について改めて確認を行った。その結果、簡潔な文を特徴とする『大般若経』からは阿弥陀仏の体足部の相が多く引用されるのに対し、詳細な説明を特徴とする『観仏経』からは頭部についての相が多く引用される傾向があることが判明した。また四十二相では、阿弥陀仏の頭・体・足部を通じて「円満」という共通する表現によりその形状を説明するが、この時期に飛躍的に和様化が進展する仏像の作風の特徴もまた、穏やかで丸味を帯びた「円満」な表現である。そこで、四十二相の「円満」表現が仏像の和様化を推し進める一因となった可能性についても考察を加えた。『往生要集』別相観四十二相源信仏像の和様化康
2023 Annual Report of Activities of Honen Buddhist Studies Research Center of Bukkyo University
大伴家持の「春日遅々」歌:『毛詩』からみる春愁の所在
大伴家持の作である『万葉集』巻十九の巻末歌は、うららかに照る春の日に雲雀が空へ駈け上がる景から、独りで物思いをする悲しみの情が捉えられており、近代的な孤愁を詠んだ秀歌と名高い。 その左注には、『毛詩』の一節「春日遅々」が引用されている。ヒン風「七月」の『毛伝』及び『毛詩鄭箋』には、春は女が悲しむ季節であると説かれており、家持もこの解釈により「春日遅々」を理解していたと考えられる。一方、家持における〈春の悲しみ〉は、友である大伴池主の不在と強く結びついていた。家持は左注で『毛詩』を引用することにより、恋愛詩歌の型として内在する〈春を悲しむ女の情〉を、「心悲し」「独り」の歌表現においては、友の不在により春の美景を楽しめないこととしての〈春に友の不在を悲しむ男の情〉を提示している。この両者を止揚することで、男女の個別性を超えた、家持の心の景としての孤独と春愁を描き出そうとした作品であったことを論じた
Dharmakirti's and Vasubandhu's Momentary Theories, and Samkhya's Philosophy and the Later Madhyamik a.Part II
Issues of home-based support services for older people in New Zealand
南半球の福祉国家と謳われたニュージーランドは 80 年代から 90 年代にかけて経済大改革を実施し政策転換を図った。その要であった介護サービスは大幅な見直しがされケアマネジメントを導入し徹底した予算管理で施行されている。介護保険が制度化した当時の日本と非常によく似ている。本研究で介護サービス制度開始の経過・介護労働の処遇・生活満足度の 3 点から日本との比較考察をした。改革のために実施された両国の介護サービスであるが,要介護状態になっても経済的な理由などによって利用を躊躇する日本とは違い,ニュージーランドでは制度そのものが普遍化し誰もが利用可能であった。処遇は公平な昇給制度が労働運動によって確立されたニュージーランドと異なり,日本での対策は結果的に全員を対象としたものとなり得ていないことが明らかとなった。また充実した高齢者の生活には人との交流と公平で誰もが利用できるサービスが不可欠であることがわかった。日本・ニュージーランドの高齢者福祉比較研究ニュージーランドの在宅高齢者介護サービス在宅介護サービス国際比較ニュージーランドの介護労働の処遇高齢者生活満足