Bukkyo University
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Similarities between the situation of Latin American Nikkei who came to Japan after 1990 and the current situation in Japanese society
1990年頃から日本社会に溶け込んだ中南米日系人だが、定住化が進んでもレイシズムは顕在化し、彼らの中には問題を主体的に解決しようと行動する者が出始めた。原動力は、著者が 1990年代後半のブラジル日系社会で見た日本人移住者の行動が影響している。当時の現地日系社会では、出稼ぎに出る若者の空洞化が高齢化と教育の不安を生み、日本人移住者が解決に立ち向かっていた。この状況は、現代における若手や専門知識を持った日本人の海外流出がもたらす、日本人住民と在留中南米日系人の少子高齢化と教育の問題に通ずる。また、海外に流出した日本人が、在留中南米日系人の出稼ぎ同様に労働搾取に苦しめられるといった報告(大石、2020)の見当にもなるだろう。リーマン・ショックと新型コロナウイルス感染症以降、在留中南米日系人と現地日系社会の課題は、1990 年代後半同様に少子高齢化と教育に固定されてはいるが、フェーズが確実に進んだ。中南米日系人来訪と似通った動きをする日本人が増える今、1990 年代後半のブラジル日系社会と現在(2017 - 23 年)の在留中南米日系人の状況を知り、日本の少子高齢化と教育の課題について述べる。中南米日系人固有の問題(空洞化による)少子高齢化(外国人ルーツの子どもの)教育多文化共創社
Solving the traffic issues using Nudge
京都市有数の繁華街・四条河原町の交差点南東付近に一風変わった看板が設置されている。タクシーの駐停車違反への警告とタクシー利用者に対してその場所から乗車しないよう呼び掛ける看板であるが,「駐停車禁止」とも「乗車禁止」とも書かれていない。京都市が民間企業との連携のもとナッジを活用して制作したこの看板は,タクシーの違法駐停車を約 90% 減少させるという大きな効果を発揮した。本稿は,その設置に至る経過や設置後の効果についてまとめ,考察を加えたものである。ナッジ駐停車違反タクシーマナ
Anthropological Study on the Identity Formation of Policy-Guided Migrants: An Analysis of a Collection of Private Letters
本稿では、複数の私信を収録した出版物である『攀枝花三線建設家書選』を手がかりに、個人的自己、関係的自己、集団的自己という三つの水準において、中国における政策移民(政策によって移動を余儀なくなされた人々)のアイデンティティがどのように形成され、またそれが私信においていかに映されているのかを明らかにする目的とする。また、プライベートな文書である私信が、編集され出版されることにともなって、その過程におけるポリティクスを視野に入れて考察することを試みる。政策移民アイデンティティ私
Issues in Developing Welfare Services in Rural Areas and the Possibilities of Rural Welfare Studies: From a Case Study of Rural Welfare Offices
農山村の集落住民の精確な実態をとらえぬまま,集落が「限界」であるとか,「消滅」するだとかといった議論があまりにも先行しすぎているのではないだろうか。そのような問題意識から,農山村の実際の姿について,実際に集落住民らの暮らしに寄り添いながら福祉的支援を実践している実践者から,直接その語りから得られることを丁寧に取り上げて,そして農山村の集落住民らの福祉的課題とその検討を精確に状況把握しつつ行うことが重要であると考えた。そこで,本研究では,農山村地域における福祉実践に関する状況を把握することを目的に,福祉事業を管理運営する立場にある支援者から調査協力を得て,インタビュー調査を行い分析した。分析には,佐藤(2014)による定性的(質的)コーディングを援用し,データからコーディングを行う帰納的アプローチを用いた。その結果,〈人材の確保・育成についての困難感〉,〈脆弱な状況に置かれるサービス提供〉,〈利用者の経済状況に左右されるサービス提供〉,〈農山村の人間関係の濃度のバランス〉の 4 カテゴリーが生成された。今後も,農山村における福祉的課題やその解決,そして体制の検討や構築を講ずることを中心的に含んだ概念の構造が必要となろう。そこで,「農村福祉学」の構想を提唱した。ソーシャルワーク質的分析農村福祉