Nagasaki Prefectural University Academic Repository
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Comparison of the Histopathological Evaluation by NAFLD Activity Score and FLIP Algorithm in Rat Model for Nonalcoholic Steatohepatitis
2013 年度から2018 年度に長崎県立大学看護栄養学部栄養健康学科臨床栄養学研究室で行った雄性
Sprague-Dawley ラットを用いた飼育実験のうち、高脂肪・高コレステロール食を9 週間あるいは18 週間
摂取させ、肝臓の組織学的検討を行った70 匹を対象として、NAFLD activity score(NAS)およびFLIP
(fatty liver inhibition of progression)アルゴリズムにより非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の判定を行っ
た。その結果、両基準によるNASH の割合に有意な差は認められなかった(87.1% vs. 80.0%)。両基準と
もにNASH と判定されたラットは52 匹(74.3%)、NASH でないと判定されたラットは1 匹(1.4%)であっ
た。一方、約25% のラットは両基準でのNASH の判定結果が異なっており、その主な要因は肝臓に沈着
する脂肪滴の大きさや肝細胞の風船様腫大の判定結果の違いであった。未だ完璧なNASH の病理診断基準
がない現状においては、それぞれの判定基準の特徴をよく理解した上で検討を続けていくことが重要であ
るとおもわれる。カラー図版あ
Effects of flash glucose monitoring on subjects receiving specific health guidance
本研究では、特定保健指導対象者に対する測定器の装着が栄養摂取量に影響を及ぼすか明らかにすることを目的と
した。本研究は2020 年10 月〜 2021 年4 月に実施された。期間中参加者は、初回とその後12 もしくは16 週間後の2
回、健康教室に参加してもらった。参加者は新上五島町に住む特定保健指導対象者である成人男女29 名であり、その
うち健康教室初回と終了時のデータがある26 名を解析対象とした。参加者は、持続血糖測定器装着と在宅型ステップ
運動をしてもらうFGM+Ex と在宅型ステップ運動のみのEx の2 群に無作為に分けられた。また、初回の教室に参加
者には、運動は最低でも150 分/ 週行うことが国のガイドラインで推奨されていると紹介し、それ以降積極的な指導は
行わなかった。本研究では、初回と終了時に生活習慣に関するアンケート、有酸素性作業能力そして食事の調査を行っ
た。さらに、日常の身体活動量は一軸加速度計を用い、教室初回から2 週間、教室終了前2 週間の2 期間にて測定した。
エネルギー摂取量の変化量を比較したところFGM + Ex は85 ± 365kcal/ 日、Ex は -184 ± -376kcal/ 日であり(p =
0.079)、教室前後の効果量は FGM+Ex はsmall(d = 0.23)、Ex で0.55 のmedium(d = 0.55)であった。食品群別では、
FGM+Ex のみ嗜好飲料類の摂取が終了時では初回時と比較して摂取量が減少した (初回時227 ± 229g/ 日、終了時125
± 134g/ 日、p = 0.009)。本研究では、特定保健指導対象者への持続血糖測定器の装着は、エネルギー摂取量に大きな
影響を及ぼさないが、嗜好飲料類の減少が認められた。血糖値測定器を装着することで、特定保健指導対象者の嗜好飲
料類の摂取を調整することができるかもしれない
スタートアップ支援体制の国内外(日・台・欧)比較研究 ―長崎県創業促進にむけた提言―
長崎県の人口減少と若者の県外流出は喫緊の地域課題である。そこで本研究では,各地のアクセラレーターやコワーキングスペース,産学官連携プラットフォームや政策などをはじめとした,スタートアップ支援体制の国内外(日・台・欧)比較研究を行い,長崎県の創業促進にむけた提言を行うことを研究の目的とする。とりわけ,地域の経済成長に直結するであろう全要素生産性向上に貢献する付加価値労働生産性の高いハイテク産業に注目した調査研究を試みる。長崎県の現状及び国内の調査をはじめ,スタートアップ支援体制が進む台湾と欧州の実情を調査し比較研究することで,長崎県に求められるスタートアップ支援体制とは何かといった点を明らかにする
Optimum estimation method for the Gastric emptying rate
本研究は13C-sodium acetateを用いて固形食と飲料の混合摂取が胃内容排出速度に与える影響、連続して得られる呼気の13CO2濃度の変化から13CO2/12CO2のピーク到達時間を評価する方法、体幹の生体電気抵抗値の変化から胃内容排出速度(Tmax)の推定が可能かを検討することを目的とした。その結果、混合摂取ではTmaxが早まる、つまり試験中の飲料摂取が胃内容排出速度を早めることを示した。また連続した呼気ガスデータからのTmaxの評価方法として、5分毎の平均値を一次微分して従属変数が最初にマイナスになったプロットと、ひとつ前のプロットで一次回帰式を求め、Y=0の際のXの値をTmaxとする方法の提案をした。また生体電気抵抗値による胃内容排出の評価については体幹部の抵抗値に有意な変化を認めたことから、部位別・周波数別により細かく測定をすることで、より非侵襲的な方法の提案に繋がる可能性がある。カラー図版あ
Creation and safety of microorganisms for Sake brewing in Nagasaki prefecture
長崎県ではこれまで県内で分離された新規有用発酵微生物を用いた発酵食品の開発が盛んに行ってきている。本研究では長崎県工業技術センターで分離した天然麹菌の候補となる株について①菌種同定、②安全性の評価、③既存の麹菌との比較の3つを行い、食品への利用が可能な県産天然麹菌の確立を目指すことを目的とした。天然麹菌候補株60株についてaflT,nor-1,aflR,norA,avnA,vbsの6遺伝子の有無をPCR法によって確認した。その結果、A.flavus12株、A.nomius1株、A.tamarii1株、A.thomii1株の合計15株で3遺伝子以上の欠損が認められ、より安全性の高い天然麹菌候補株である可能性が示唆された。既に、A.tamariiは酵素活性が高く、長崎県産天然麴菌の候補株として非常に有力であることが示唆されている。今後、酵素活性の測定を行っていない候補株9株について測定を行い、複数の有用県産麴菌の創出が必要である。カラー図版あ
Social High-risk Pregnant Women: A Concept Analysis
本研究は、「社会的ハイリスク妊婦」の概念を検討し、社会的ハイリスク妊婦への支援に関する示唆を得ることを目的とした。
日本語文献は、医学中央雑誌Web およびCiNii、英語文献は、Pubmed とCINAHL を用いて検索を行った。検索キーワードは、
social high-risk、pregnant women、pregnant, peripartum period とした。最終的に、日本語文献34 件,英語文献4 件の計38 件を分析
対象とした。分析方法は、Rodgers(2000)の概念分析の方法を用いた。
日本においては,法的根拠に基づいた定義はなく、明確な定義が存在しなかった。
2つの属性【妊婦・胎児のWell-being を害する状態】【妊婦の孤立】、3つの先行要件【養育する力】【他者からの影響】【複数要因の
重なり】、4つの帰結【産婦・胎児の安全の阻害】【児のwell-being の阻害】【世代間伝播】【妊婦への支援】が抽出された。代用語に「心
理社会的ハイリスク妊婦」「社会的ハイリスク母体」が抽出され、関連概念として「特定妊婦」が抽出された。分析の結果、社会的ハイ
リスク妊婦とは、「妊婦・胎児のWell-being を阻害する状態であり、妊婦の孤立が生じる状態」と再定義した。
本概念分析は、社会的ハイリスク妊婦の本質をとらえることの基盤となるといえる。また、社会的ハイリスク妊婦の先行要件は、複
合的に存在することから、妊婦に合わせた個別性のある介入が求められることが明らかとなった。加えて、妊婦の養育歴を含めた影響要
因が、次世代の子どものwell-being にも世代間伝播することから、社会的ハイリスク妊婦への支援は、子どもを含めた健康問題の連鎖を
断つ介入として必要であることが明らかとなった
The Active Learning of Nursing Students in Disaster Trainings o f Hospitals
病院との災害訓練における看護学生の学びの内容を明らかにすることを目的に、学生のレポートを分析
した。学生の学びは、“平時の備え”と“災害発生時の活動”に大別された。学びの【看護実践力の備え】
や【看護師に求められる姿勢】、【看護師の役割】、【被災者の心理状態】は、先行研究の結果と同様であった。
一方、これまでの研究には見当たらない学びは【遺族への対応】と【病院の災害危機管理】だった。また、
学生は【個別対応できるコミュニュケーション力】の必要性や【医療職の言葉の持つ力】を理解し、医療
職の声かけを重要と捉えていた。さらに、【院内外の支援者と関係機関同士の連携】と、そのための平時の
【院内職員や関係機関との関係づくり】の重要性を指摘していた。
今後の災害看護教育では、①より臨場感のある災害訓練にし、学生が災害医療の機能の全貌を捉えられ
るようにする、②災害訓練では、災害への意識の高い管理職やDMAT、関係機関職員などと活動できるよ
うにする、③学生が、災害訓練を作り上げるという意識を持てるように参加の仕方を工夫する、④看護学
の既成の科目を活用し、災害看護に必要な内容や考え方を教授する、などの重要性が示唆された。カラー図版あ