Nagasaki Prefectural University Academic Repository
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高等学校「歴史探求」に活かすグローバルヒストリーと対馬の繋がり
本研究の目的は、世界史レベルの対馬の歴史を掘り起こし、それを歴史教育の現場で実践する教育教材開発を行うことである。
高校新学習指導要領によって「日本史」「世界史」は「日本史探求」「世界史探求」へと変わり、生徒が「考える」ことが学びの大きな柱となった。ただ、学ぶ生徒にとって歴史は、身近なものではなく、一方的に「考えろ」と言われても取っつきにくいと感じる割合が高いと思われる。この点は、身近な地域の歴史との結びつきがあれば少し解消できる課題であることから、その効果の検証を目的とする。
本年度は教育素材となる対馬の歴史と関係遺産の確認と、学外での探求型授業の歴史学習の場となる施設(博物館・資料館)の現状把握を試みた
「70歳就業時代」に労使はどう向き合うべきか
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者雇用安定法)の近時の改正(2020年3月成立・2021年4月施行)によって、努力義務というソフトな形ではあるものの、事業主には雇用する高年齢労働者のための70歳までの就業機会の確保が要請されることとなった。本研究は、かかる法改正の状況を受け、「70歳就業時代」の到来を見据えつつ、高年齢期における働き方の「質」をめぐる問題を検討するものであり、労使双方の利害を適正に調整するための「高年齢期の雇用保障・労働条件設定のあるべき姿」を法的・人事管理的視点からの提言として取りまとめることを目的としている。なお、本研究は、計3年間を研究期間として予定しており、上記提言の取りまとめも最終年度(令和6年度)に実施する予定である。初年度に当たる令和4年度においては、文献研究及び判例分析を重点的に実施しており、一部、その成果を原稿化して公表している
Impacts on Kyushu Economy given by CO2 Emissions Reduction on Paris Agreement
昨今地球温暖化問題が深刻化しており、その解決に向け様々な温暖化対策が実施されている。排出権取引制度も温暖化対策として導入された制度の1つである。そもそも、温暖化対策として世界全体で排出削減義務を負う気候変動対策を定める条約に締約するべきである。一方、排出権取引制度は、目標達成のため森林等吸収源により吸収できない国が他国から排出権を購入することになる制度である。果たして、この制度が排出削減義務を負う気候変動対策を定める条約に世界全体で締約する場合、温暖化対策に有効であるかどうかを検証することがこの研究目的である。この目的を達成するために、まず、「パリ協定によるCO2排出量削減に関する制約がもたらす九州経済への影響」について調査研究を行った。その内容が次の通り。
九州電力では、これまで九州全域の電力供給と地球温暖化対策としてのCO2排出量削減を原子力発電に頼ってきた。しかし、東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故は、「電力供給義務量」と「CO2排出量」のトレードオフの関係にある二つの制約をどのように満たせばよいかという課題を突きつけた。本研究では、Replaceモデルに基づき原子力発電の利用率を引き下げつつこの課題を解決するために九州経済に与える影響を分析した。「電力供給義務量制約」である発電電力量の供給を満たし、かつ「CO2排出量制約」であるCO2排出量削減目標を達成する実施可能なケースが複数ある。しかし、全原子力発電を停止させた場合、「電力供給義務量制約」だけ満たすのであれば火力発電での代替で可能だが、「CO2排出量制約」を同時に満たすには火力発電への代替だけでは不可能である。そこで、再生可能エネルギーの導入が不可避となる。そのためには、原子力発電の代替エネルギーとしての再生可能エネルギーの研究や技術進歩が必要となり、相当な時間と莫大な費用が必要となる
長崎の若者たちの創造的感性と論理的知性の涵養を目的とした人材育成プログラムの推進
新しい長崎の創造に向けた地域の教育・文化・芸術の振興が重要な課題であると考え、「人材育成の枠組みの創成」と「教育用コンテンツのデザイン」の方策研究に力を注いできた。この研究では、これからの長崎の礎となる若者たちの創造的感性と論理的技能の涵養を目的として、これら二つの方策研究に対する新たな取り組みとなる「映像芸術を志す若者たちの想いを可視化する映像制
作ワークショップ」ならびに「先進的デバイスを駆使したプログラミング教育ワークショップ」を推進する。今年度の「人材育成の枠組みの創成」と「教育コンテンツのデザイン」の研究成果について報告する。カラー図版あ
Effectiveness of "Hinan Diary," a Game Material Used as Preparation for Disaster Training in Disaster Nursing Practicum
災害看護学実習における避難所疑似体験ゲーム教材「ひなん日記」を通じた看護学生の体験を明らかにし,災害訓練事前準備教材としての効果を検討した.災害看護学実習を受講したA 大学の看護学科4 年生で同意を得られた52 名を対象に「ひなん日記」を体験した感想として記述された文章をデータとして使用した.分析ツールはテキストマイニングソフトKH Coder ver.3 を使用した.総抽出後数は6,239 語,文章数は194 文,頻出語は「人(76)」「自分(67)」「避難(52)」「生活(43)」「感じる(40)」などであった.共起ネットワーク分析では,学生の体験は<避難所生活で体験する人や周囲の生活状況><周囲に影響する助け合いの大事さ><物資不足から生じる格差や健康被害>などの6 つに大別された.学生は,避難所での物資不足の生活,被災者間の格差,トラブル発生,衛生環境による病気など避難所生活における身体的・心理的なつらさや,自助・共助の大切さ,援助者としての視点を実感していた.本教材は看護学生の被災者のイメージ化に役立ち,災害訓練事前準備に有効であることが示唆された.カラー図版あ