MMU Repository of Academic Resources (Miyazaki Municipal University)
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On the Weak-island Adjuncts
付加詞からの移動は禁止されるという従来の研究に対して、Truswell (2011) は、付加詞が島を形成せず容認される事例を指摘している。本稿では、禁止される事例は定形節の付加詞であり、許されるのは非定形節の付加詞であるという事実を基に、それぞれが強い島と弱い島に対応することを指摘する。そして、Boeckx (2012) の主張を援用し、定形節の付加詞からの移動は, 移動する要素が項・非項に拘らず、 統語的な理由によって排除されると論じ、非定形節の付加詞からの項のwh 要素の移動は統語的に派生可能であるが、非項のwh 要素の移動は統語的な理由によって排除されると主張する。また、非定形節の付加詞から項のwh 要素が移動した事例の判断の多様性は、 Truswell (2011) が指摘するように非統語的な要因による。具体的な構造分析として、Borgonovo (1997) の提案を採用し、理論的な枠組みとしてStroik (2009) とStroik and Putnam (2013) のサバイブ・ミニマリズムの移動と素性の分析を援用して、上述の事例は説明できると提案する。P論文Articledepartmental bulletin pape
Lawrence's Quest for a "Third Being"
Women in Love 以降、明確に作者の関心が変わっている。それは物語に限らず、詩や評論にも共通している。そこには、「個」が断片化してしまっているという作者の思いが反映している。物語のある主人公は“impersonal”な「個」を追究している。また、ある中心人物は自ら“the incomprehensible”の“a manifestation”であるという事実を受け入れ、それを生きることに人間存在の意味を見出している。両者とも「個」の個別性・独自性を認めつつも、そのまなざしは「個」の超越性に向けられている。彼らが口にする“demon”や“the Morning Star”は彼らが求める境地の特質を表象している。彼らには、人は「自分自身」と、「自分でない、あるもの」により成り立っているという信念がある。その「他者性」を容認して生きることに、“the greater life”への糸口を見ていた。“A Propos of Lady Chatterley's Lover” やThe Plumed Serpentで繰り返し強調される“betweenness”や“togetherness”は「個」を超えた世界のメタファーである。作者はそこに人間存在の本質を見ていた。この“betweenness”・“togetherness”は一人称でもない、二人称でもない「第三の存在」を暗示している。これを取り戻すことが出来るかどうかがロレンスの一番の関心事であった。本稿では、「個」の完全性への疑問が、まずWomen in Loveにおいて提示され、更にThe Plumed Serpent のKateにおいて、自らの存在の個別性への疑問という形で一層明瞭に意識されていることを論証し、そして彼女の認識の変化を跡付けることによって作者が晩年辿り着いた境地を明らかにする。departmental bulletin pape
The contribution and the promotion in Miyazaki County in the Early Modern
近世村落には百姓身分以外に苗字・帯刀を許された郷士が存在した。本稿は日向国延岡藩領宮崎郡村々で漸次取立てられた郷士について、その取立てられた契機・処遇・勤務方等を明らかにするとともに、特に安政三年の藩財政改革において賦課された貸上銀上納に対する反対給付としての身分・格の上昇=「身上り」状況を解明することを課題とする。延岡藩では有馬氏時代に宮崎郡に小侍・足軽が置かれていたことが確認でき、内藤氏の入封以降、宮崎郡では治安の悪化を理由に漸次郷士・郷足軽が取立てられた。化政期以降は藩財政の窮乏にともない、献納銀上納による「身上り」が広汎にみられるようになる。安政改革で宮崎郡に賦課された改革備金は七三〇〇両であり、献納した三五〇余人には銀額に応じて身分・格、下賜物が給された。百姓から脇差御免には銀一〇〇目、郷士になるには銀一貫目以上が必要であった。郷士のなかには郡奉行の直接支配下となる「郡方支配郷士」や、さらに「組外役人列」まで昇る者もいた。彼らの多くは年貢米の廻漕に携わる商人たちであり、財力により身分・家格上昇を果たしたのである。彼らは宮崎郡地域での政治的・経済的ヘゲモニー主体層であったといえる。departmental bulletin pape
Can International Human Rights Law Duly Regulate the State's Use of Lethal Force in Law Enforcement against an Armed Opposition Group?
国家と反政府武装集団といった法的非対称関係における前者の後者に対する致死力行使をめぐっては、それが非国際的武力紛争の敷居に達すれば、人道法の敵対行為型暴力行為規制を法構造上の矛盾にも拘わらず拡張適用しようとする動きが近年顕著であるが、これに対して人権法の法執行型暴力行為規制はどれほど有用であるだろうか。欧州人権裁判所が近年フィノゲノフ事件判決で明確に提示した回答は、平時の法執行であれ非国際的武力紛争時の軍事行為であれ本質的な区別なく、致死力行使に訴える国家がその置かれた事態にコントロールを及ぼしているか否かという事実評価をメルクマールとし、かかるコントロールを及ぼしているときには「絶対的必要」基準を、及ぼしていないときにはそれより穏やかな-よって国家の判断を優先する-基準を、少なくとも致死力行使の戦略的・軍事的・技術的側面について当てはめるというものである。本稿は、このような人権法による法執行型暴力行為規制の内容を詳細に分析し、それが平時とも非国際的武力紛争とも捉えうる国家の致死力行使の規律にいかなる意義と限界をもちうるかを検討するものである。departmental bulletin pape
Review of a few Texts for Beginners of Intercultural Studies
ここ数年の間に国際文化学の入門テキストが立て続けに出版されている。本書評は、本学(宮崎公立大学)と同様に国際文化学系の学部・学科を持つ国内3大学の国際文化学の入門テキストを対象としている。国際文化学科という枠組のなかでリベラル・アーツを標榜している本学にとって、これら他大学の入門テキストとその編さんのプロセスから学ぶものは極めて大きい。特にテキストの編さん自体が学内外との多様な対話の可能性を拓くことは、本学の学びのアイデンティティの再確立にとって重要な契機になりうるだろう。departmental bulletin pape
Agenda-Setting function of the press A study of Comfort Women issues on Japan-ROK Foreign Minister's Meeting
本稿は、2015年12月28日に行われた「日韓外相会談」に関する新聞報道(2015年12月24日から2016年1月23日の朝日新聞および読売新聞)の分析から、「慰安婦問題」に関する新聞の議題設定の状況を明らかにすることを試みたものである。分析の結果、「日韓外相会談」に関する新聞報道は、この会談が慰安婦問題を「解決」に向かわせる出来事として伝えたこと、慰安婦問題は韓国、米国、北朝鮮など他国との関係においても言及されることなど、いくつかの傾向を導出した。departmental bulletin pape
Simulation of Decay Curves affected by interaction between excited states
励起状態間の相互作用による発光減衰曲線のコンピュータシミュレーションを行う方法を開発した。通常の energy transfer は励起状態にある分子と基底状態にある分子の間で行われることから、励起状態間の相互作用はあまり研究されていない。この励起状態が triplet stateの場合はT-T annihilation が起こり、delayed fluorescence が観測されることがある。その場合にも温度に依存する発光と温度に依存しない発光が混在していることがある。温度に依存する発光は温度変化することから、理論と実験の比較が容易であり、その mechanism は良く知られている。一方で温度に依存しない発光は観測する温度領域を拡大してみたり、観測する物質を変えてみたりしたが mechanism を議論するための実験結果を得ることが困難であるとする報告が多かった。また、その減衰曲線は単に非指数関数的だったとの報告しかなかった。本研究ではこの発光減衰曲線をコンピュータシミュレーションで再現することが試みられた。2つの励起状態の間の距離が同じ場合は指数関数的な発光となり、2つの励起状態間の距離に分布をもたせると、非指数関数的な発光減衰曲線が得られ、発光の mechanism を議論するためのひとつの例が得られた。departmental bulletin pape