滋賀県立大学「学術情報機関リポジトリ
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    中国 : ポスト文化大革命期の民族政策ーウランフ(烏蘭夫)と華国鋒を中心にー

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    本研究は、中国における「ポスト文化大革命期」の民族政策について論じるものである。その際、 エスニック ・ エリ ー トのなかでもモンゴル族出身で中央でも影響力を有したウランフの処遇と、 文革を事実上終結させた華国鋒の民族問題に対する取り組みを中心に論じている。 なぜ、この時期に着目するのかといえば、本研究が、今日の中国の発展を文革の混乱からの「建 て直し」の営みにおいて醸造されたとの認識に立つからである。同様に、今日実施されている中 国の民族政策も、文革の混乱からの建て直しを起点の一つだとすることができると考えた。ゆえ に、本研究が対象としたのは主に文革の「後期」だが、「ポスト文革期」とは単に「後期」を意味するものではない。文革的な混乱から脱しようとするさまを「脱文革(ポスト文革)」と呼び、 着目した。 また、このような「ポスト文革」という観点は、文革という時代を多面的に捉えようとする試みでもある。近年、民族問題研究を含め、文革への関心はその破壊や暴力に集中している。本研 究は、文革のこうした犯罪性を否定するつもりはない。だが、十年もの長い期間の間に破壊と暴 力を収拾しようとする動きはなかったのであろうか。 「ポスト文革」という視点を持つことで、 文革による混乱からの建て直しの「萌芽」を読み取り、次の時代へとつながる動きを見出すことができると考えた。 民族政策における「ポスト文革」を象徴するのが「ウランフの復活」である。中国共産党の草創期からのメンバーで、中国の民族工作の実務担当者でもあったウランフの処遇そのものが、民族工作そのものだともいえる。そのうえ、彼は他に失脚した少数民族幹部よりも早い段階で公職 に復帰している。 そこには、実務経験豊富なウランフの特殊性もあった。彼が復活する 1970 年代初めは、 71年 の林彪事件によって林彪派が失脚・後退した時であった。ウランフはこの補填幹部であったこと が、当時「幹部復活工作」に携わった高奇の回顧録によって確認することができる。 そのうえ、1970 年代初めは、ウランフ.の復活以外にもポスト文革的な民族政策が散見される時期である。たとえば、新たな少数民族幹部の育成が『人民日報』上で、繰り返し唱えられた。 こうしたことは、文革前期の9 60年代後半にはなかったことだ。こうしたポスト文革的な民族政策は、新祖ウイグル自治区のウルムチや甘粛省粛北モンゴル族自治県などではエスニックな生 活の回復という形になって現れている。党の機関紙から、当時の当局が少数民族地域の状況に関 心を持っていたことがわかるだけでなく、少数民族地域の現場においてもポスト文革的な芽生 えを確認することができるのである。 'なお、その後ウランフは、徐々に表舞台への登場機会が増やし、全人代副委員長に就任する。 これと同じタイミングで、チベット族、ウイグル族、チワン族の有カエスニック ・ エリ ー トも同 職に就く。一般に、閑職や名誉職ともいわれる全人代副委員長の職だが、国境を接する四民族を揃って処する人事は、民族問題の銀点から無意味なこととはいえない。これは、彼らを懐柔する ことで当局側が混乱する少数民族地域を掌握したいという意図の現われである。 ただし、ウランフの復活、民族幹部の育成、全人代副委員長人事における有カエスニック ・ エ リートの厚遇などの事実は、 「動乱の十年」とも呼ばれる文革期が、当時の民族政策は暴力に基づく残虐的な事柄ばかりでなかったことを示している。これが、 「ポスト文革期」の民族政策である。 そして、この方向性は華国鋒の登場により、さらなる進展がみられるようになる。 華国鋒政権時代の民族政策については、これまでほとんど注目されてこなかっただけではな く、そもそも民族問題に疎いとの指摘もあった。しかし、地方官吏時代に湖南省でも民族問題に 取り組んだこと、大物エスニック・エリ ー トであるウランフとの出会い、 1975 年のチベット訪 問など、党主席就任前から民族政策に関与せざるを得ない立場にあったことが、これまで見落と されてきた。 そして、権力奪取後の華国鋒はウランフを中央統一戦線部部長に任命し、自らも新彊自治区を 訪れ地元テュルク民族との交流をアピールしており、積極的に民族問題に取り組む姿勢を示した。そのうえ、革期におけるモンゴル族被害の解明に諏り組むアルタンデレヘイからは、内モン ゴル人民革命党の存在を否定や、冤罪被害者の救済案を含む指示を作成したことを高く評価されている。 これまで様々な面で過小評価されてきた華国鋒であったが、これまで萌芽程度に過ぎなかっ た「ポスト文革」を推し進めようとしており、文革的な民族政策からの脱却に大きな役割を果た した人物であったのだ。 本研究は「文革の十年」間の中に、民族政策を立て直そうという試み(ポスト文革的な民族政策)が存在していたことを、エスニック・エリートの処遇を手掛かりに明らかにした。文革のよ うな硬直化が懸念されている習近平体制だが、現在もエスニック・エリートを見直すことが、民 族問題の実態に迫るアプローチとなり得るのではないだろうか。人文論第17

    内因性神経調節物質キヌレン酸を変動させる因子と栄養成分の解明

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    人文課第37

    急性期病棟における認知症高齢者看護に関する文献検討

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    認知症が進行していく過程では,誤嚥性肺炎,窒息,転倒による骨折が起こりやすく,身体疾患の治療目的で急性期病棟へ入院する認知症高齢者が増加している.そこで今回,急性期病棟における看護師の認知症高齢者に関する認識や看護実践の現状を明らかにすることを目的に文献検討を行った.文献検討の結果,急性期病棟で働く看護師は,認知症高齢者に対し苦手意識やいらだちといった否定的な認識をもっていたが,認知症高齢者の反応を引き出すといった成功体験や,認知症や認知症看護について学習することによって,認識を肯定的なものへと変化させていた.また,急性期病棟で働く看護師は, BPSD といった認知症特有の症状や認知症高齢者に抑制をせざるを得ない状況,認知症高齢者とゆっくり関わることができない看護体制に対し,困難を感じていた.その一方で,看護師は医師や介護職などの多職種と協力し,関わり方の工夫を行いながら認知症高齢者を尊重した対応をしていた.しかし,急性期病棟に入院する認知症高齢者本人に焦点を当てた研究はほとんどなく,認知症高齢者自身の視点で,看護に対する反応や思いについて十分に検討されていないことが明らかになった

    ギャロンにおけるカル(mkhar)の機能について──四川省丹巴県中路郷を中心に

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    三階蔵に関する基礎的研究

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    本研究の対象は、江戸時代初期から大正時代末までに建てられた土蔵造り3階建ての蔵(以下、三階蔵と表記する)である。日本の木造建築において3階建ての建物は珍しく、土蔵に限定するとその希少価値は高い。一般的に土蔵は内部の機密性が高く、使用材が劣化しにくい性質をもつ。そのため使用材の風化具合などによる建築年代の特定が難しく、大半の蔵が単室であり平面形が単純であることからも、年代差を知ることが困難であり、土蔵の編年を扱った先行研究は少ない。三階蔵の存在理由に関する議論はこれまで様々に述べられてきたところではあるが、三階蔵は富の象徴である、とするのがこれまで一貫して共有されてきた認識である。その根拠として繰り返し引用されてきたのは、貞享5(1688)年に刊行された井原西鶴の『日本永代蔵』の記述である。「一に俵、二階造り、三階蔵を見渡せば、都に大黒屋といへる分限者有りける。」(佐藤亮一発行 村田穆校柱『新潮日本古典集成 日本永代蔵』(新潮社、1977))という言い回しは、「三階蔵」という表現を用いた最古のものとされている。伊藤鄭爾氏が『中世住居史』で三階蔵の発生を天正-慶長年間(1573-1615年)であると述べたことをはじめ、三階蔵と禁令との関わりも一つの視点として、絵画史料や町触などの文書を基に、建築史や美術史などさまざまな分野の研究者によって考察されてきた。本研究では、これまであまり着手されてこなかった現存する三階蔵の調査を通して、三階蔵の構造や意匠、使用目的などを比較考察し、その特徴や傾向を明らかにすることを目的とする。また建築年代や建築の背景など詳細が不明な三階蔵に関して、他の例との比較を通して、未解決であった点を明らかにすることも目的に含む。この三階蔵の変遷に関する研究成果は他の平屋・2階建て土蔵にも応用できる可能性があると考える。本研究は6章によって構成される。本論に入る前に、第1章の序論では、本研究の背景と目的、研究方法について述べている。本論は2章から5章で構成される。第2章では、土蔵および三階蔵の発生、三階蔵に関する先行研究の状況について述べ、それを踏まえた上で、本稿が三階蔵の研究を通して目指すところを述べた。第3章では、現地調査を実施、あるいは考察に必要な資料を入手することができた三階蔵を中心に、江戸時代から大正時代に建てられた事例及び建築年代不明の事例、合わせて34棟の三階蔵について、個別にみられる特徴を詳述し考察をおこなった。なお、実測調査を行い実測図を作成した事例はこのうち13棟、すでに実測調査等が行われており考察に必要な資料を入手することができた事例が21棟である。第4章では、第3章で個別に詳述した三階蔵について、規模や開口部、小屋組み、床組みなど、土蔵に共通する構造について比較考察を行い、独立柱や増築の痕跡についてもこの章で考察をおこなった。町場に残る三階蔵については防火に対する備えが開口部の開き扉の仕様に表れていたほか、積雪の多い地域では蔵前や壁の仕上げなどに一定の傾向が見られた。第5章では、第3章および第4章で構造について考察を行った三階蔵を中心に現在の維持管理や活用の状況について述べ、歴史的な建築物としての三階蔵の、今後の在り方について文化財の法整備の側面も踏まえながら述べた。所有者が個人か行政か、また文化財の指定・登録の有無によって異なる活用の形があることを踏まえて、研究機関が歴史的な建築物の保存と活用に関わることも一つの方法であると実例を挙げて述べた。第6章は終章であり、各章のまとめと、本研究の総括を行っている。全国に残る三階蔵について現地調査や既存の調査資料の入手などを通して、これまで三階蔵に関する基礎的な研究を行ってきた。現存する三階蔵の事例を積み重ねる中で、当初から3階建てであったわけでなく、増築によって3階建てになった蔵も見られた。増築による三階蔵の存在は、先行研究で述べられてきたように「富の象徴」としての三階蔵という建築物の特徴と併せて建築・増築の背景についても伝えることが、歴史的な建築物を後世に語り継いでいく上で重要であることを、活用の実践例を基に述べた。本研究の成果は、土蔵や、民家における多層階建築の特徴について知るための基礎資料、また民家建築の活用の一手法の手がかりとなり得ると思われる。人文課第36

    びわ湖を調べる 

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    教員の活動資料 : 生物資源管理学科

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    後期高齢期にある NYHA Ⅰ~Ⅱ度の慢性心不全患者の自己管理継続の要因

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    背景 慢性心不全は老年期に急増し,超高齢社会のわが国では高齢者の慢性心不全罹患率は上昇し続け(上村ら,2012),今後わが国の社会問題になることが予想されている(合同研究班報告慢性心不全治療ガイドライン,2010).慢性心不全患者は,入退院をくり返すことが多く,その原因はセルフケア行動に関する要因も少なくない(Tsuchihashi et al,2000).そのうえ,高齢患者はさまざまな機能低下により,自覚症状が出現しにくい,適切に愁訴できないなどにより,心不全の初期兆候が見逃され,高い再入院率に結び付いている(上村ら,2012).以上のことから,高齢の慢性心不全患者の再入院の予防には,加齢による機能低下を踏まえた心不全を増悪させないための自己管理の継続が重要である. 目的 高齢慢性心不全患者が地域で自己管理を継続できる要因を明らかにすることである. 方法 後期高齢期にあるNYHA Ⅰ~Ⅱ度の慢性心不全患者8 名を対象に,1 年以上再入院せず心不全症状をコントロールし,日常生活を送ることができている理由について半構成的面接を行い,質的記述的に分析した. 結果 173 の≪コード≫から22 <サブカテゴリー>,9 の【カテゴリー】が抽出された.研究対象者は,【医療者からの自己管理指導】や【療養生活での体験を通しての学び】から【自分の病気についての理解】 をして,【自分が身体によいと認識して行動すること】を生活に取り入れていた.そして【信頼する医師の存在】は絶対であり,信頼する医師の助言が研究対象者の自己管理の実施へと導いていた.さらに,自らの病気や入院の体験から【高齢であることや入院によりおこる機能低下を体験したことでの心がけ】が療養生活に生かされ,また【家族や介護者からのサポート】を受けて自己管理を継続していた.そして,研究対象者全員が療養生活による制約があってもつらいと述べるものはおらず,【療養生活を自分らしく送る秘訣をもつこと】や【病気にとらわれすぎないこと】で自分らしく療養生活を送っていた.結論 医療者や介護者の支援やサポート,加齢による機能低下を自覚すること,症状の体験を通しての学びだけでなく,病気にとらわれず療養生活を自分らしく送る秘訣が自己管理の継続の要因となっていたことから,その患者の価値観を尊重し患者一人ひとりにあった自己管理方法を考え,指導していくことが必要である

    未就学児をもつ女性看護師における仕事と子育て両立のための子育て支援活用の特徴

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    わが国では未就学児をもつ女性看護師は仕事と子育ての両立をはかるのが難しいとされる.子育て支援に関する先行研究はいずれも現在ある支援改善の示唆にとどまるため,新たな支援構築の示唆とすべく,未就学児をもつ女性看護師における仕事と子育て両立のための子育て支援活用の特徴を明らかにすることを目的とし質的記述的研究を行った.未就学児をもつ女性看護師3 人を対象に,家事・育児・就労・支援活用状況,両立の困難感,必要とする子育て支援について半構成的面接を行った.その結果,子育て支援を活用し両立をはかるうえで,【両立へのモチベーションをもつ】【仕事または子育ての負担を軽減する支援を活用する】【自ら工夫し,両立しやすい環境を調整する】ことで,『両立のための自らの努力』をしているという特徴が明らかになった.一方で『子育て支援の限界』を感じており,それが両立の困難に直結すると示された.さらに,現状では【自ら工夫し,両立しやすい環境を調整する】ことでその困難に対処しているが,そこからくる『両立に向けたさらなるニーズ』があることが明らかになり,仕事と子育ての両立そのものを支援する新たな子育て支援構築の必要性が示唆された

    環境評価に資する包括的指標の作成

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