滋賀県立大学「学術情報機関リポジトリ
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THE FORMATION AND TRANSFORMATION OF CHAM MUSLIM VILLAGES AND TRADITIONAL HOUSING IN THE MEKONG DELTA
ペロブスカイト系太陽電池の光起電力特性と微細構造に関する研究
本論文は、次世代の光起電カデバイスに資する学術および応用技術に関する研究として、ペロブスカイト系太陽電池の光起電力特性と微細構造に関する研究(以下、本研究と呼称する)をとりまとめたものである。まず微細構造制御によるペロブスカイト結晶成膜技術の確立を推し進め、そこから得られた基礎的知見をもとに、ペロブスカイト結晶への他元素導入による結晶構造安定化及びPb微量低減の実現可能性について論じている。
まず、第1章で、ペロブスカイト系太陽電池の研究の背景として、代表的なCH₃NH₃PbI₃の結晶構造・電子構造、様々な積層構造の光電変換デバイス、電子状態―構造安定性―変換効率との相関関係について示している。そしてその実用化において、①デバイス特性安定性の向上、②Pb使用量の削減、が重要な課題となっている点について言及している。これらの課題解決のために、これまでの先行研究において得られた知見を基に、ペロブスカイト結晶を大気中で安定的に成長させるための微細組織構造制御技術、ペロブスカイト結晶中の元素置換によるPb微量低減の実現および結晶構造安定化技術の確立を目的とし、そのためにはペロブスカイト下地層形成や添加物制御法の確立が重要であることについて記述している。
第2章においては、本研究で使用する光電変換素子の形成方法として、添加元素の混合法、製膜方法、熱処理条件等について説明している。また、各デバイスの光起電力特性や微細組織構造解析を行うために使用した装置や評価方法について記述している。
第3章では、ペロブスカイト結晶の微細構造制御による成膜技術を確立していくため、CH₃NH₃PbI₃前駆体溶液にCsIとSnCl₂を添加したペロブスカイト太陽電池を作製し、TiO₂ナノ粒子の導入効果について評価している。ペロブスカイト層の下地層にTi0₂ナノ粒子を導入することによる、ペロブスカイト結晶粒子成長や電荷輸送への影響と界面構造の関係について調査している。
第4章では、Ti0₂ナノ粒子およびPbI₂添加が、ペロブスカイト結晶の微細組織構造や光起電力特性に与える影響について調べている。CH₃NH₃PbI₃-xClxの形成反応におけるPbI₂の役割について考察し、TiO₂/ペロブスカイト界面における電子輸送特性とペロプスカイト結晶微細構造への影響について評価している。
第5章では、ペロブスカイト結晶構造の経時変化を詳細に調査しながら、ペロプスカイト系太陽電池の耐久性向上も実現している。CH₃NH₃PbI₃-xClx前駆体溶液の濃度調整を行い、ペロブスカイト層の微細組織やPbI₂結晶の生成について調べ、ペロブスカイト層の反応形成過程、ペロブスカイト結晶分解およびPbI₂結晶析出に関するメカニズムを考察している。
第6章では、PbサイトヘのCu導入およびCH₃NH₃サイトヘのアルカリ金属同時導入という新しい概念を提案した。第一原理計算による、電荷分布、構造安定性、ギブズエネルギー等の計算結果から、Cu―アルカリ金属の同時添加がペロブスカイト構造の電子状態に影響し、光電変換特性向上と構造安定化に寄与する可能性が示されている。実際に、第5章で最適化したCH₃NH₃PbI₃-xClx前駆体溶液に、CuBr₂およびアルカリ金属ヨウ化物(NaI、KI、RbI、CsI)を同時に混合添加した新規結晶組成によるペロブスカイト太陽電池セルを作製・評価し、光電変換効率の向上と構造安定性を実証している。
第7章では、アルカリハロゲン化物の中でも安価であるNaClの添加量を制御したペロプスカイト系太陽電池作製を試み、光起電力特性と結晶構造の相関関係を調べている。結晶構造の対称性について考察し、キャリアトラップ密度の低減を可能とすることを示し、実際に光電変換特性の耐久性の向上を実現し、Naが微細構造と結晶構造安定化に果たす役割等について考察している。
第8章では、前章までの結果からペロブスカイト結晶へのNa-Rb-Cu導入を新規に提案し、第一原理計算によりCuが及ぼす結晶構造歪みを明らかにし、NaやRbの導入によるバンド構造や電子密度分布を評価し、ペロブスカイト結晶構造歪みの緩和を見出している。またハロゲン元素が構造安定性に及ぼす影響についても考察している。実際にこれらの元素を導入したデバイスを作製し、高い長期安定性を示すことを実証している。
最後に、第9章では、本研究で得られた成果を総括するとともに、本研究が契機となりその展開が期待されるペロブスカイト系太陽電池に関する基礎的な学術領域と、今後期待される工学的応用展開について述べている。工課第20
慢性疾患を抱える児童への養護教諭が認識する自己管理支援 と抱えている課題
厚生労働省(2013)は,慢性疾患を抱える児童を取り巻く教育,発達支援,福祉サービスなど療
育生活を支える様々な支援のニーズが高まっていることを報告している.また,医療の進歩や在宅医療が推奨されているなか,慢性疾患をもちながら地域で生活を送る児童が今後増加することが予想される.
しかし,慢性疾患をもつ児童や家族が養護教諭に協力を求めているが,養護教諭がその現状をどのように認識しているのかは明らかにされていない.本研究の目的は,養護教諭が認識する自己管理支援と抱えている課題を明らかにすることである.本研究では,X 県で働く養護教諭に対し対象者の背景を知るための質問紙調査後,面接調査を行った.その結果,養護教諭が認識する自己管理支援は,【自己管理を支える】ことを行った後,今後も慢性疾患と付き合っていく児童のために【今後を支える】支援を行っていた.これらは,【支援を行う人々と連携する】ことと同時に行われていた.養護教諭は,支援や連携を行っていくなかで,【介入しきれないもどかしさがある】と感じており,その思いのなかから【慢性疾患を抱える児童を支えるための課題がある】ことを見いだし,課題を少しでも改善するために【課題解決に向けての最大限の工夫をする】ことを行っていることが示された.【慢性疾患を抱える児童を支えるための課題がある】は,[疾患やケアに関する看護の知識が乏しい][法的に限界がある][学校に1 人しかいない]などであった
看護学生が認知症高齢者に抱く困難に関する文献検討
認知症高齢者数の増加に伴い,認知症教育の充実は,喫緊の課題とされている.そこで今回,わ
が国の看護学生が認知症高齢者に抱いた困難の内容について,過去の研究で明らかにされていることを
整理するために文献検討を行った.授業を受講した看護学生は,【認知症高齢者の看護を想像すること
が難しい】,【看護学生にとっての事実と認知症高齢者にとっての事実にずれがあることに気づかないた
めに混乱する】,【多くの看護問題に混乱する】,【ネガティブな結果を想像し不安になる】という困難を
抱いていた.また実習を経験した看護学生は,【学生にとって意味のわからない言動に困惑する】,【お
互いの意思が通じない】,【認知症高齢者の意思表示に圧倒される】という困難を抱いていた.これらの
結果より,認知症高齢者の事例について,学生が看護過程を展開する場合,学生が認知症高齢者をイメー
ジできるよう,具体的に患者情報を記載するとともに映像教材等を活用し,学生のイメージを補う必要
性が示唆された.また,認知症高齢者が「拒否」等の感情を表出した原因について,学生がアセスメン
トできるように,学習支援を行う必要性が示唆された