National Institute of Fitness and Sports in Kanoya
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K 大学サッカー部のパフォーマンス向上に求められる心理的要因 ―国際大会出場選手との比較から―
本研究の目的は,K 大学サッカー部学生チームがさらなるパフォーマンス向上を目指すうえで必要な心理的要因を明らかにすることであった.この目的を達成するため,K 大学サッカー部学生チーム(n =19)を対象にJISS 競技心理検査を実施し,国際大会出場選手との違いを比較した.主要な結果として,学生チームは国際大会出場選手と比較して,「客観性」と「目標設定」の得点が低いことが明らかとなった.「客観性」や「目標設定」は,適切な動機づけの維持・向上に必要な心理的要因である.そのため,これらの改善に取り組むことにより,トレーニングへの取り組み方が変化し,学生チームのさらなるパフォーマンス向上に寄与する可能性がある.
これらの課題を改善するためには,自らのプレーを客観的に振り返り,自らの成長を重視した努力を促す仕組みづくりが重要であると思われる.このように,心理的要因を明らかにし,国際大会出場選手との差異を明らかにしたことは,学生チームがさらなるパフォーマンス向上を目指すうえでの基礎資料として重要な意味を持つといえる.原著論文departmental bulletin pape
知的・発達障害児を対象とした柔道技能(投技)の効果的な習得方法の検討 ―視覚的支援を講じた大内刈の指導―
本研究は知的・発達障害児を対象に,視覚的支援を活用した柔道技能(大内刈)の指導法が技能習得に与える効果を検証した.柔道療育を実践する放課後等デイサービスに通所する小学生6 名を対象とし,1 ヶ月間にわたる介入指導を実施した.実際の指導では足形シートを用いることで,大内刈の動作を可視化させた.技能の習得度は筆者らが作成した8 項目のからなる「大内刈スキル評価表」に基づき,介入前後の動作を比較した.
Wi l coxon の符号付き順位検定の結果,ポストテストの習得度が有意に高いことがわかった(p<.05). 特に「足で円を描いて刈る動作」の習得に顕著な改善が見られた.一方,「相手への密着動作」は個人差が大きかった.これらの結果は,視覚的支援を用いた段階的かつ反復的な指導が,知的・発達障害児の柔道技能習得に有効であることを示唆する.実践的研究departmental bulletin pape
ツーリズム化するアスリートの国際移動 ―「ノマド・リーガー」の観察から―
グローバル化に伴い、アスリートの国際移動も数を増している。アスリートの国際移動は、プロ化を伴った巨万の富を求めてのものが主流であると考えられ、ゆえに「スポーツ労働移動」と呼ばれてきた。しかし、近年、特に先進国発の移動において、トップアスリートに及ばない技能の者が「プロアスリート」になるべく越境するという現象が起こっている。この背景には、先進国のトッププロリーグへの人材供給地としての育成リーグの世界各地での勃興があると考えられる。ここで展開される現実は、プロアスリートという地位を手にするための越境コストが「プロ」として手にする収入を上回る、つまり職業としてのスポーツを通した移動とは言えないようなものである。本稿においては、このような国際移動を繰り返す選手の事例を取り上げ、観光社会学の知見を交えながらこれを分析し、ツーリズムの変種としてのアスリートの国際移動としてこの現象を解釈する視点を提供する。
学卒後のプレーの場や現実社会での身の置き場を見つけることに難渋している若者たちが「プロ」を目指して世界各地をさまようという現象からは、「スポーツ労働移動」の語から「労働」を外すべき国際スポーツシーンが浮かび上がる。原著論文departmental bulletin pape