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聴覚障害学生の日本語に関する困難点の分析(9)~漢字の読みの問題を通して~
筑波技術大学の聴覚障害学生に対する「日本語表現法A・B」の授業で漢字の読みの100問を実施したが,複数の読みの使い分け,似た漢字の読みとの混同,音節の入れ替え,濁音化の必要性の判断の誤りが多くみられた。期末試験における漢字の読みの問題の正答率と試験前の学習状況の関連を調べ,試験前の学習状況が良い群ほど正答率が高いことを確認した。また,高校レベルの問題であっても正答率が高い例や,逆に,小学校レベルの問題であっても正答率が低い例が相当数みられた。departmental bulletin pape
口話併用手話による話における聴覚障害学生の日本語受容率と評価方法,および音声・口形・手話の希望状況との関連
脇中(2023)は,聴覚障害学生において口話併用手話の話の日本語受容率が低かった例が多数みられたことを報告した。本研究では,脇中(2023)のデータを用いて複数の人による評価を行い,脇中(2023)のcountif関数による評価点との間に非常に強い正の相関を見出した。さらに,音声と口形,手話情報の希望の度合いによって音声群と口形群,手話群に分けたところ,無声条件から有声条件に変わったことによる日本語受容率の変化は音声群が最も大きかったが,両条件とも口形群の日本語受容率が最も高く表れた。また,幼児期に現在もキューサインを用いる聴覚特別支援学校のみに在籍した学生の日本語受容率が高く表れた。これらの結果は,日本語を正確に受け取るために,音声や手話だけでなく口形という情報を日々大切に扱う重要性を示唆する。departmental bulletin pape
博物館等で触察を可能とするための基準試案(日本語訳*)
博物館や美術館などの施設では,視覚障害者に対する配慮として,音声ガイドや点字パネルなどが提供されているが,盲ろう者を含む視覚障害者は直接展示物に触れることを望んでいる。完璧な点字・音声ガイドが提供されても,展示物に触れない限りアクセシビリティが高いとはいえない。特に盲ろう者は触手話などでガイドから説明を聞きながら展示物を触察することが困難であるため,「聞く」ことや「見る」ことではなく,「触る」ことを第一の出発点とした展示物への触察アクセシビリティの基準を考えていくことは極めて重要である。本論では,その基準案を提案するとともに,とくに実物と模型の関係性について考察する。departmental bulletin pape