Nihon Fukushi University Institutional Repository / 日本福祉大学機関リポジトリ
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Research Notes on Case Study for Practice for Teaching Profession of Early Childhood Education –For Training on the Rights of Children without Parental Care–
「保育・教職実践演習」のテキストの多くが,主に幼稚園教諭・保育所保育士を想定した内容になっており,施設保育士として「社会的養護」現場で働く人たちにも学びのある内容が十分とは言い難い.そこで,本稿では,学齢期以降の子どもを育む実践をするための授業内容について,施設実習での経験,仮想児童養護施設での事例,子どもと職員の話し合い実践(現場事例)を取り上げ,検討した.その結果,①「気づくこと」「自分の課題」「成長できたこと」の意識化,②子どもとおとなのかかわりの中での事実の認識,気持ちの理解と共感・承認,応答関係の中で自分を表現し,それぞれに尊重される経験の積み重ね,の大切さがみえてきた.今後さらに事例の掘り起こしと事例の意味について検討を行いたい.departmental bulletin pape
A study on the evaluation of comprehensive nursing care prevention and daily life support projects in mountainous and hilly areas. Focusing on securing a place to securing KAYOINOBA and promoting health in Achi Village, Nagano Prefecture
「通いの場」は,地域包括ケアシステムにおいて介護予防・日常生活支援事業(以下,「総合事業」)全体を評価し,その評価結果に基づき事業全体の改善をすすめていくことが重要となっている.また,通いの場におけるフレイル対策や介護予防について効果評価の必要性が注目されている.
「通いの場」が地域住民の健康維持活動の拠点となり,介護予防や健康づくりといった参加者の心身機能の維持および向上に資する活動の機会となっているのかを探りたいとの着想から本研究に取り組んだ.
本研究は,中山間地域における自治体の総合事業に着目した取り組み評価を試みるものである.第一に当該地域の総合事業を概観し,「通いの場」の機会の確保状況の把握,そして第二に「通いの場」の中心的役割を担っている「おたっしゃかい」における住民の参加状況及び心身機能の把握について分析し,「通いの場」の取り組み評価を試みた.
「通いの場」における機会の確保状況については,年度が経つにつれて利用回数は増加しており,多くの参加者が頻度よく継続利用していた.さらに,当該地域で暮らす住民の健康維持活動の拠点として,参加者らの心身の健康維持につながる事業運営となっていたことが示唆された.departmental bulletin pape
Involvement with families who need special consideration: In the case of Family Support Center Project.
本研究では,全国調査のクロス集計から,ファミリー・サポート・センター事業が,特別な配慮の必要な家庭の支援を経験することと,アドバイザー業務にソーシャルワーク機能があると認識していることに関連があるということを明らかにした.本事業は,このような重要な役割を担っているが,提供会員はボランタリーな立場であり,またアドバイザーは,約8割が1 年任期であるなど,待遇の悪い状況の中で働いている.
市町村において,いまファミサポが担っている特別な配慮の必要な家庭の支援を,ボランタリーな組織であるファミサポに任せるのか,その場合,公的にどのようにサポートしていくか,あるいはその他の公的な組織で対応していくのか,あるいは連携のもと,どのように包括的に支援していくか,再考する必要がある.In this study, from a cross-tabulation of a national survey, we found that Family Support Center operations are associated with experiencing supporting families that require special consideration and recognizing that advisory work has a social work function. It became clear that there is. Although they play such an important role, providing members are in a voluntary position, and approximately 80% of advisors work for a one-year term, which means they work under poor conditions. In local governments, the question is whether to leave the support for families that require special consideration, which is currently provided by Family Support Centers, to family support, which is a voluntary organization, and in that case, how to provide public support. There is a need to reconsider whether other public organizations should respond or how to provide comprehensive support through collaboration.departmental bulletin pape
Literature review on fathers' childcare and support from public health nurses ~ Focusing on fathers during their wives' pregnancy and infanthood ~
近年,わが国では,父親の育児休業(以下,育休とする)の取得が推進され,2023年度は 30.1%と取得率は急上昇している.育児支援の多くは,妊娠届出,母子健康手帳交付をきっかけに,地域では主に母親に対し妊娠期から行政の保健師により行われてきた.父親への育児支援について検討するため,父親の育児に関する研究,保健師による父親への育児支援に関する研究の文献検討を行った.
育児に関する研究は父親より母親に対し多く行われていた.父親の育児に関する研究では,父親が喜びや制約感など複雑な思いを持ち,保育サービスの拡充,経済的支援などハード面の整備のニーズを持つ一方で,保健師をはじめとした保健医療職からの支援を求める父親は少なかった.保健師は父親に対し,両親学級などで支援していたが,市町村によってさまざまであり,多くの保健師が父親のニーズを不明としていた.
これらの研究は,育休を取得した父親対象ではなく,取得した父親の思いを示した研究は取得率の低い時代の数編であった.父親の育児支援を充実させるため,育休取得率が急増した昨今における父親の育児の思いに関する研究が必要である.departmental bulletin pape
Support Process by Care Manager for Overcoming Difficulties in Caring for Family Caregivers: Focusing on Transition of Motivation for Caregiving
本研究の目的は,家族介護者の介護意欲の推移に着目して,介護困難を克服するために展開している介護支援専門員の介入と支援の実態について明らかにするとともに,介護支援専門員の介入と支援のあり方への示唆を得ることである.
調査協力者は,X県内Y地域の居宅介護支援事業所の介護支援専門員4名である.調査方法は,半構造化インタビューを実施した.分析方法は,インタビューデータの逐語録を,佐藤郁哉の「質的データ分析法」を参考にして分析した.
本研究の結果,介護支援専門員は,家族介護者との支援関係を維持しながら適切な介入時機を判断していた.家族介護者が介護困難に陥った状態を介護意欲の低下を捉えることで判断し,家族介護者の介護意欲を喚起しながら主体的に社会資源を活用できる介護力を引き出すように介入していた.また,介護支援専門員は,家族介護者が要介護者を介護する意義を見出す状態を把握しながら,家族介護者の回復した介護意欲を確認することで介護困難の克服を判断していた.
家族介護者の介護困難を克服するための介護支援専門員による支援過程では,家族介護者との支援関係を維持したうえで,家族介護者の介護意欲に応じた介入の判断をしていることが示され,技法を駆使して介入していることが把握された.また,家族介護者が主体的に社会資源を活用しながら要介護者への在宅介護を継続できるよう支援することが重要であると示唆された.departmental bulletin pape
Comparative Negligence and Mitigation of Damages
わが国では,不法行為法に基づく損害賠償請求において,「損害の公平な分担」の理念のもとで,加害者に全責任を負わせるのが不合理な場合には,素因や疾患等の被害者に帰責性のない事情をも被害者の「過失」と認定し,民法 722 条 2 項の過失相殺規定を類推適用している.そこで,本稿では,被害者の帰責性に焦点を当てて過失を認定しているアメリカ比較過失法理をもとに,損害賠償額の減額対象となる被害者の「過失」認定基準を明確化する.departmental bulletin pape
Examining Unjust Online Backlash against NPOs: An Analysis through NPO Aversion, Misogyny, and Social Media Characteristics
本稿は,ソーシャルメディア上での NPO に対する不当な炎上の事例を取り上げ,その問題点を分析した.ある NPO は根拠に乏しい疑惑によって攻撃され,その攻撃は多くの同調者を生み,疑惑を告発した者には多額の寄付金集積をもたらした一方,NPO にとってはインターネット上の炎上に加え,事業が妨害されるなどの実害が発生した.炎上が大きくなった要因として,NPO への潜在的不信からくる忌避感,ミソジニーや左派的なものへの嫌悪感の相互作用が激しい批判を生んだと結論づけた.炎上参加者の動機を分析したところ,NPO の不正を暴くという正義感やミソジニーが起因し,アテンション・エコノミーなどの要因も複雑に絡み,ソーシャルメディアの負の側面が顕在化したと考察した.現代のソーシャルメディアでは,客観的真実よりも主観的信念が行動を左右する傾向が強く,この問題に対する有効な対策は現時点で見出せていない.本稿は,ソーシャルメディア時代における NPO の脆弱性と建設的対話の困難さを浮き彫りにした.departmental bulletin pape
Effectiveness and Significance of Introducing Reminiscence Therapy in Nursing Care Education: A Discussion on the Changes in Students' Perspectives in Joint Training Sessions with a Volunteer Group that Uses Reminiscence Therapy and the Significance of its Introduction
【目的】介護福祉士養成教育に回想法の価値,知識,技術を導入した教育プログラムを開発し展開した.研修会から得られた学生の視点の変化などを明らかにするとともに,導入の意義について考察する.
【方法】研修会前後の学生らの認識の変化などを KH coder と質的データ分析法を用いて検証を行なった.
【結果】「良い聴き手」と「利用者を理解する視点」の認識について,研修前は抽象的かつ通俗的な表現であった回答が,研修後は認識が再構成され,具体的かつより豊かな表現へと質量ともに変化した.また,回想法の展開の多様性と意義を理解し,学生らの学習意欲が向上した.
【結論】回想法はエンパワメントを引き出すことができる直接的な支援となる.厚生労働省が示した「求められる介護福祉士像」に成長するための具体的な教育実践となる可能性が示唆された.departmental bulletin pape