TAKUSHOKU-University 拓殖大学 機関リポジトリ
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How trends in the motherhood wage penalty have changed in Japan : analysis of the quantile regression approach
Empirical studies have examined the effect of parenthood on earnings, and most studies found a motherhood wage penalty. However, as most results are based on United States data, it is unclear whether that wage penalty is similarly observable in other countries. As such, this study examined trends in parenthood penalties in wage distribution from 2000 to 2018 using repeated cross-sectional Japanese data. The estimates based on the unconditional quantile regression model provide four findings. First, the motherhood wage penalty was larger in the relatively higher wage distribution. Second, the motherhood wage penalty declined in many wage quantiles from the 2000s to the 2010s, but the amount of decrease was small. Third, the impact of the motherhood wage penalty was more considerable for highly educated women. And lastly, fatherhood wage premiums exist in Japan. Its impact was considerable at the top of the wage distribution in the 2000s while in the 2010s, the effect decreased at the top of the waged distribution and increased at the bottom.departmental bulletin pape
The Low on Medically Assisted Reproduction in Italy ―The Evolution of Judgments of the Courts and the Interests of child―
イタリアでは2004年に生殖補助医療法が制定されたが,この生殖補助医療法は極めて厳格な内容の法であった。しかし制定後,欧州人権裁判所判決,イタリア国内の憲法裁判所判決,破棄院判決を経て,その規定の解釈が変遷するに至っている。とくに生殖補助医療の利用要件については厳格な解釈が維持されても,その生殖補助医療から生まれた子の法的地位を認めるなど,「子の利益」に配慮した判決が下されていることは重要である。なぜなら死後懐胎から生まれた子の法的地位については,わが国の最高裁は子の法的地位をまったく認めなかったのに対して,イタリア破棄院は,同様の事案で子の法的地位を認めるという対照的な判決を下しているからである。そして2025年には,憲法裁判所は,女性同性カップルによる生殖補助医療から生まれた子に対する,生物学上の親子関係のない他方の女性からの認知の規定の欠缺に対して,違憲判決を下した。
本稿は,イタリア生殖補助医療法の規定の内容を紹介するとともに,欧州人権裁判所判決,憲法裁判所判決および破棄院判決による規定の解釈の変遷および子の利益の保護の実現について考察し,わが国の生殖補助医療と親子関係についての方向性を得ることを目的とする。departmental bulletin pape
Revitalization of Regional Governments in Japan in the Era of Declining Population : A Case Study of Nagano Prefecture
人口減少社会に突入した日本では,ほとんどの自治体で持続可能性が問われている。しかしながら,自治体間で人口減少に対する温度差があることは否定できない事実であり,吸引力のある自治体では当然のことながら危機感は薄い。人口が流入し続けている「選ばれ続けている自治体」と,人口流出が止まらない「選ばれない自治体」の間には深刻な溝がある。本稿では,人口減少時代における広域自治体が進めている定住人口増加などの地域活性化策について,長野県の事例を中心に検討する。
本稿では,具体的な活性化策を論じる前に,定住人口策と交流人口策を議論する上での論点を指摘する。そして長野新幹線開業によって「勝ち組」と「負け組」が生じる中,小布施町で試みられた取り組みを「地域権力構造」と「ソーシャル・キャピタル」の議論を援用しながら検討し,「幸せのおすそ分け」という発想が地域活性化策に有効ではないかと提示する。
新幹線などの大規模交通インフラの整備は,それが整備された地域に追いつこうとする「地域の悲願」という合意争点である。それが喪失することは,新しい地域づくりを検討する大きな機会であり,行政に対抗できるようなナラティブを提示できる者が現れる機会にもなりうる。「東京化(近代化)」に背を向けるような提案が地域から出てくるか,これは人口減少地域の活性化を考えるうえで興味深い視点となりうる。departmental bulletin pape
How should Luck Egalitarianism Respect Moral Agency? Responding to Humiliation Objection
本稿は,運の平等主義に対する屈辱性批判に,自律基底的運の平等主義という独自の構想から応答する。運の平等主義は,選択責任の反映と不運からの保護を両立し,厳しい財政状況下での福祉国家的政策に理論的指針を与える。他方で,明かしたくない情報の開示や過去の選択の厳しいチェックにより,支援対象者に屈辱を喚起すると批判されている(屈辱性批判)。そして近年,この屈辱の喚起は,選択の影響と運の影響を厳格に特定する運の平等主義の理論的特徴に起因すると明らかにされた。これに対して本稿は,選択価値のための責任分担の構想という新たな責任構想を基礎にして,屈辱性批判を乗り越え得る運の平等主義を構築する。この責任構想は次のような責任の分担を要請する。諸個人は,未来に向けて生き方を選択する責任を有する。社会は,人々が生き方を選択するのに適した環境を構築する責任を負う。諸個人は,社会の責任の履行を条件として,過去の選択の結果を引き受ける責任を負う。この構想を基礎に据えた自律基底的運の平等主義は,適切な選択肢を保障するために以下の三つを要請するが,これらは屈辱の喚起を回避できる。第一に,最も屈辱を喚起しやすい最低限の選択肢の保障を無条件に行う。第二に,偶然的属性には,福祉による事後的な補償ではなく,事前的な社会制度・実践の構築で対応する。第三に,リスクによって生じ得る不利益には,原因の厳格な特定を行わずに補償を行う。departmental bulletin pape
Retail Franchising and Backward Integration An Empirical Examination of Gyomusuper’s Growth Factors
本研究は,株式会社神戸物産(以下,神戸物産)が展開する業務スーパーの発展プロセスを,フランチャイズ戦略,後方統合の2つの要素を中心に分析する。とくに,組織が直営店とフランチャイズ店のどちらを選択するかという制度選択に焦点を当て,神戸物産がフランチャイズモデルを選んだ歴史的背景とそのビジネスへの影響を考察する。
業務スーパーのフランチャイズモデルは,従来のシステムと異なり,フランチャイジーに一定の自主性を認めながらも,神戸物産の強みを効果的に活用する点で独自性を示す。フランチャイジーは,業務スーパーの強力な商品構成を背景に地域のニーズに応じた品揃えを実現し,効率的な資本運用と柔軟な市場対応を可能にする。このフランチャイズ戦略により,企業成長が促進されている。また,後方統合戦略によって,神戸物産は自社工場や物流網を整備し,安定した商品供給とコスト削減を実現している。
さらに,商品企画や品質管理の強化により,顧客ニーズへの対応力を高めている。これらの相乗効果によって,神戸物産の業務スーパーはフランチャイズを基盤とした競争優位を確立している実態を明らかにする。departmental bulletin pape
Acceptance and Establishment of Inverted Words in Japanese and Chinese
拓殖大学博士(言語教育学)2024doctoral thesi
A Study on Recent Amendments and Legal Precedents regarding the Land Improvement Act.
土地改良法は,主に農業水利施設の維持管理に関する法であるが,近時の人口減少や農業の衰退によって,その運用が大きな困難に直面している。農業用水は人や土地(行政区画)とは別の視点による流域という単位で構成すべきところがあるため,法や政策をめぐる議論の過程では,クロスボーダーの視点が参考になる。土地や水利施設の所有者不明や管理者不在などの問題では,コンプライアンス型法化の視点が参考になる。本稿では,近時の土地改良事業をめぐる水利施設の維持管理においてはクロスボーダーの視点からの法制度の改正が目指されており,所有者不明土地問題に関しては,民法等の関連法制度に基づいたマニュアルに沿った実務的・司法的解決の方向性が示されるということを明らかにした。クロスボーダーの視点には,それを支えるために,市区町村の行政区画を越えた国や県の物的・人的支援が必要になる。また,コンプライアンス型法化社会においては相続登記の義務化に見られるように,補助金申請などの際に,申請者に登記の正確性を求めるような状況も多くなった。そのような新しい状況に対応できる人材の育成も必要になる。departmental bulletin pape
Hirokichi Nadao and Postwar Japan-Taiwan relations Focusing on the Activities of the LDP’s Japan-Republic of China Relations Dietmen Council
椎名悦三郎,前尾繁三郎と並んで「政界三賢人」の1人に数えられた灘尾弘吉は,文字通り公平無私の人物だった。金権政治,派閥政治には手も触れず,敵の少ない鷹揚な人柄故,佐藤栄作が再選された1966年12月の自民党総裁選挙では,自民党を中心に「黒い霧」と称される不祥事が相次ぐ中,批判票として立候補もしていない灘尾に11票も投じられている。
灘尾は1952年10月に衆議院に議席を得て以来,連続当選12回を重ね,この間,厚生大臣,文部大臣,衆議院議長といった要職を歴任し,その実力を遺憾なく発揮した。中でも文部大臣には通算6回に亘って就き,「勤務評定」の実施,道徳教育の義務化の旗振り役として日教組(日本教職員組合)と対峙,大学紛争の処理でも大鉈を振ったことから「タカ派中のタカ派」とのレッテルも貼られたが,筋を通す硬骨漢ぶりで党派を超えて多くの人々に慕われた。
他方,灘尾を語る上で欠かせないのが台湾の存在である。1972年9月の日中国交正常化に伴う台湾との断交後,灘尾は自民党内に「日華関係議員懇談会」を旗揚げし,日台関係の維持・発展に努めた。
灘尾が関与した日台間の政治課題をテーマとした先行研究は少なからず存在する。しかし,灘尾と台湾との関わりをメインに扱ったものは管見の限り見当たらない。本稿は,そんな「親台湾派のリーダー」としての灘尾のルーツ,日華関係議員懇談会の活動を主に台湾側の外交史料を使って検証するものである。departmental bulletin pape