TAKUSHOKU-University 拓殖大学 機関リポジトリ
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Pour quelles raisons la publicité de Dolce & Gabbana a-t-elle donné une sorte de dégoût aux Japonais qui se servent des baguettes?
数年前,イタリアのファッションブランド「ドルチェ&ガッバーナ」によって制作され,その中で若い東洋人女性に,箸を棒の様に突き立てる事で大きなピザを取り分けさせようとした広告動画により,不買運動などの大きな騒動が持ち上がった。本稿では,この動画が日本人に不快感を与える要因について以下の点を指摘した。それはまず,日本料理を食する際に見いだされる様な,相対する料理を,それが作り出す世界を害することなく美しく頂こうとする日本人の洗練された姿勢や美意識を破壊する「突き箸」という不作法への嫌悪感,則ち日本人特有の美意識が汚されることへの嫌悪感と,神様から賜った尊い命を有難くいただくという,日本人古来の神道的姿勢及び神そのものを冒涜する表現方法への抵抗感を日本人が抱くからである。次に,西欧においても「突く」という行為が,今なお「野蛮」性を想起させる事実を鑑みるなら,「突き箸」という不作法を敢えて東洋人にさせるという演出の裏に,箸文化の中にある東洋人に対して西欧側が抱く,ある種の侮蔑意識が感じ取られるからである。そして最後に,突き箸という不作法が,フランスを始めとする現代の西欧社会において,社会的富裕層,上流階級,エリート層がよしとする「(身体的)ヘクシス」にも反するものである事を鑑みるなら,これを行う東洋人の描写は,東洋人への潜在的階級差別意識を表象する可能性に直結するからである。departmental bulletin pape
On the shorter and simpler coding of linguistic expressions observed on SNS in China
三十年来,中国社会が大きな変貌を遂げてきた。これは,言語表現の世界においても同様である。とくにSNS上においては,ネット発信に速度が要求されるため,文字数を少なくして文章を短くし,キーボード操作をできるだけ簡単にする必要があることから,軽い気持ちで文字や用語を操るようになり,その結果,言語表現の簡略化現象が生じたのである。
ただ,この簡略化現象は,すべてにおいてまんべんなくかつ恣意的に行われているわけではなく,その多くは,ある一定の文型,文法のうえに成り立つ言葉に対して,それを簡略化処理するのである。なかでも,もっとも多く見られるのが,「介詞+名詞+動詞」を基本構造とする文型に対するものであり,かつ,「介詞文」と「使役文」,「“把”構文」の三種の文に集中している。それにおける共通の特徴は,介詞を不要にして字数と文成分を減らし,介詞の後に置かれるべき介詞賓語を動詞,とくに自動詞と離合動詞の後に移動してそれの目的語とし,自動詞や離合動詞を他動詞に変容させる現象である。
本稿は,上述簡略化処理の現象を紹介,分析するものであるが,最後に,簡略化処理後の文が,中国語を母語とする人には理解するのにまったく支障が生じないだろうが,中国語を外国語として学習する人にとっては,注意を喚起する必要があることを提起している。departmental bulletin pape
The DX Strategy of Japanese Automotive Firms : Current Status and the Issues of CASE and MaaS
DX戦略は,ネットワークで地理的な制約をなくし,データ・ロケーションがフリーとなる。企業は,クラウドを活用することにより企業業務がクラウド上で行われ,時間的,地理的な制約をなくし,自由な経済活動を行うことが可能となる。
これまでのDX戦略論は,一企業における一製品において,いかに収益を上げるかというミクロ的な視点(バリューチェーン理論やサービス理論など)が主であった。つまり,既存のDX戦略を構成する理論体系では指摘されていない要素である国際経営の各理論の視点が欠けていることが指摘できる。そこで,本研究ではまず,企業のDX戦略の現状を概観すると共に,既存研究理論のレビューに基づき,体系的に議論を整理する。
研究アプローチとして,自動車企業におけるDX戦略の実態を把握するために,日本自動車企業各社のCASEやMaaSの取り組みの実態を比較考察する。
今後の研究課題として,国境を越えたDXを行うことで,国際ビジネスにおけるグローバルな競争の視点からDXについてダイナミズムの論理を明らかにしていきたい。また,本研究の次なる課題と目標として,国際経営におけるDX戦略論の構築を目指したい。departmental bulletin pape
Comparison of International Standards for Quality Management Systems in Clinical Trials
本論文は,GCP-ICH E6(R2)とQMS(Quality Management System)のISO 9001: 2015 を比較することで,臨床試験の質マネジメントシステムの改善を目的とする。臨床試験のガイドライン(ICH E6(R2))をもとにして,ISO 9001: 2015の該当部分を明らかにすることで,統一した比較をおこなう。これにより,ICH E6(R2)の具体的な記述を活用しながら,マネジメントシステムの原理・原則に着目した,より効果的なQMSのこう知徳に役立つ情報を抽出する。また,臨床試験の実施における品質を確保するために存在する困難を特定するのに役立つと考えられる。本論文では,特に,ICH E6(R2)のリスクに基づくアプローチに焦点を当てて,臨床試験と品質マネジメントシステムから臨床試験システムの効率性を改善する。過去の研究においては,ICH E6(R1)を対象に分析されているため,特に改訂部分に着目して分析するとともに,得られた視点から再度全体に着目した。マネジメントシステムとしての章・節レベル比較においては,Annex SLを活用することで,マネジメントシステムの枠組みを統一的に捉えることができた。また,さらに,頻出単語の分析により,ICH E6(R2)で強化された部分の把握と両システムの類似性を定量化するアプローチの可能性についての示唆も得られた。ICH E6(R2)を別の質マネジメントシステムの視点で再度分析することによって,規格の位置づけおよびその特徴を理解することができた。今後は,例えばISO 9004:2015別のマネジメントシステム規格との比較をおこなうことで,さらなる改善が期待できる。departmental bulletin pape
History of the Word Onsei
「音声」という語の語史について,文献資料(データベースやコーパスを利用)をもとに探った。その結果,次のことがわかった。(A)現代日本語の「音声」は,《技術的に扱う音》を表すことが多い。(B)「音声」には,奈良時代から,《(人の)声》や《楽器の音》を表す用法があった。(C)「音声」は,少なくとも平安時代以降,「おんじやう」と読まれたが,江戸時代に「おんせい」という読みが生まれ,明治以降,「おんせい」が一般的になった。(D)「音声」は,明治以降,《言語音》,とくに《単位音》を表すのに使われることが多くなった。(E)《言語音》を表す用語には,明治期に,「音韻」,「音声」,「声音」などがあったが,昭和初期以降,音韻論における音概念には主に「音韻」が,音声学における音概念には主に「音声」が使われるようになった。departmental bulletin pape
William Petty and the Dawn of Economic Science(ⅲ)
ウィリアム・ペティ(Sir William Petty, 1623-87)は『政治算術』(Political Arithmetick)において,「政治算術」(=経済分析方法)にもとづき,オランダ・フランス・イギリスにおける国力・経済力の比較分析をおこなった。その結果,国力・経済力の究極的原因は交易(海外貿易)であることを発見した。彼はベーコン主義者として,帰納法哲学の影響を受けながらこの比較分析をおこなった。ベーコンの哲学は,博愛主義の精神にもとづき,自然を人類の利益となるように操作して改善することを目的とする「活動的科学」であった。ペティはこの哲学に倣いながら,比較分析によって得た知識にもとづいて,「平和と豊富」を実現することを目的とする,国力・経済力の強化策を提案した。海外貿易の拡大を通じて雇用量を増加させながら,国力・経済力の発達を促進するという提案である。他方で,彼は自然法思想の影響を受けながら,互恵的で開放的な海外貿易が,国際社会における自然的秩序に則して展開されうる,という構想を抱いた。そのために国力・経済力の強化策によって,イギリスが強国となって商業的至上権を掌握することは望まなかった。その場合には,諸国家間における国力・経済力の均衡状態は攪乱され,自然的秩序は乱れて対立が生じるからである。その結果,自由で開放的な海外貿易の展開は妨げられるからである。彼の構想には,海外貿易と平和とは本来共存する性質のものであるという考えが,根底にあった。要するにペティは,政治算術という経済分析方法を考案し,それを実践することを通じて経済科学の創生を試みていたのである。departmental bulletin pape
Miyahara Minpei and “Popular Taoism” : Taoism as Discourse by Chinese Colloquial Literature Researchers
戦前期の日本では、道教を哲学と宗教に分けて捉える視点が明治一〇年代より認められ、それらを前史に、宗教としての道教のうち「一般民衆の生活のなかの道教」という論点が示される。その自覚的な発言者を「支那学者」にみれば早くは狩野直喜(一八六八―一九四七)を、あるいは「通俗道德」という論点では服部宇之吉(一八六七―一九三九)があげられるが、これらの論点は彼らの弟子をはじめとする帝大系支那学者たちの関心からは後退していく。一方で、 外地では橘樸 (一八八一―一九四五)や中野江漢(一八八九―一九五〇)らが狩野らの論点を「通俗道敎」と呼び探究したが、内地で同様の任を果たしていた人物こそが宮原民平(一八八四―一九四四)であった。宮原は母校・拓殖大学で教鞭を執った、元曲を中心とする白話文学研究者として著名だが、従来の支那学および中国学研究史のなかで語られることは少ない。そこで本稿では、宮原における学術および中国認識の特徴を考えるうえでとくに道教に関する言説をとりあげ、橘樸のほか、青木正児(一八八七―一九六四)や塩谷温(一八七八―一九六二)ら、宮原と同じく白話文学研究を専門とした同時代人たちとも対照しながら、道教を語る白話文学研究者としての宮原という立ち位置を割り出していく。この宮原の立ち位置を支えたものこそ「生きた支那」を知るという目的であり、そこから彼の「支那」理解も導かれていた。departmental bulletin pape
Semantic Extension of ‘Breaking’ Verbs Connected with Body-part Nouns : kowasu, kuzusu, tsubusu, and kudaku
身体部位詞を対象とする「こわす,くずす,つぶす,くだく」についてコーパスに現れた名詞を調査した結果,身体全体,身体の特定の部位,身体の外形的状態,身体の内的状態を表す語彙が見られた。動詞句としては,分解可能なタイプと分解困難な慣用句とが見られ,前者においてはさまざまな語が使用されており生産性の高さが認められた。また,分解可能なタイプにおける動詞の拡張義は,4 動詞とも破壊を表す基本義から直接意味拡張しており,語によっては典型要素が活きていることが明らかになった。departmental bulletin pape
Developing and Creating a Database of English Song Lyrics
本研究は,洋楽は教材として成立しないことが前提にある今の風潮と概念に対して,筆者はデータベースを構築することで洋楽が教材として決して劣らないと証明したいとの必然性から始まった。
洋楽にはストーリーがあり,機知に富んだユニークな表現がある。洋楽のストーリー性の魅力は,機知に富んだユニークな表現を無意識に脳内に定着させることであり,筆者はこれを語学学習に利用しようと考えている。
機知に富んだユニークな表現とは何かと考えたとき,筆者は“proverbs and sayings”に着目した。洋楽からであれば,正統派“proverbs and sayings”のみならず,派生した“proverbs and sayings”をも学ぶことができる,これが着眼点だった。下らないと思われてきた派生した“vivid expressions”だが,実は教材として高い可能性を秘めている。派生した“proverbs and sayings”は様々な授業に発展し得る。派生した“proverbs and sayings”を通じて,正統派“proverbs and sayings”を学べるばかりか,独自の“proverbs and sayings”を作りだせるようになり,英語表現の幅は広がる。このため,洋楽と“proverbs and sayings”の融合は合理的であると考える。また,洋楽は将来性のある教材となると確信している。
なお,データベースを構築することで次のことが明らかになった。1.洋楽は少ない語数の“vivid expressions”を好む傾向がある。2.“vivid expressions”自身が持つ特性によっては,洋楽と相性の良くないものもある。“vivid expressions”の持つ特性が分かれば,洋楽で学び得る“vivid expressions”の特性を見いだせる可能性がある。データベースの構築および派生した“vivid expressions”をより集めることで必ず英語教育の一助となる。departmental bulletin pape
Lack of “Job Satisfaction” Aspect in “Work Style Reform”
日本では,2018年に働き方改革関連法が成立したが,この「働き方の改革」は,労働時間の減少や賃金の上昇を目指す,いわば仕事の量的な部分を中心とした改革である。この改革は,「働きやすさ」の視点から見ると大きな価値を創造する可能性があるが,「働きがい」の視点からは不十分な面もあると考えられる。働く人々は,成長感,達成感,責任ある仕事しているという満足感,誇りなどの内発的報酬を得たいと考えており,仕事自体の楽しさを享受したいと望んでいる。しかし,「働きやすさ」 を目指す改革では,仕事を通じてこれらの内発的報酬の獲得や労働の質的向上は促進されにくい。
また,この「働きがい」は,近年,注目されている,社会における組織の存在価値を示す「パーパス」の設定や,深い楽しさを感じる活動を行っている時に得られる「フロー体験」を獲得できる仕事の設計,そして,ワーク・エンゲイジメントやwell-beingを獲得できる仕事や働き方の検討などをすることによって,従業員の仕事における活力や熱意を創出する可能性があり,そのことによって組織側への価値創造にもつながることが考えられる。departmental bulletin pape