1757 research outputs found
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“The Evening Temple Bell” : The Search for Order in Issa’s Journal of My Father’s Last Days
日本文学における私小説的創作の草分けとも言われる小林一茶の『父の終焉日記』は、愛情深く父を看取った一茶の人生観や世界観を深く知り得る内容となっている。幸薄い少年期の混沌を経た彼は、往々にして諧謔的であることによって滑稽味に救いを求めた。しかし、本日記における一茶は、父のために祈り続け、仏教や儒教の指南の中に秩序を渇求していた。研究ノートResearch Notedepartmental bulletin pape
The Palace of Versailles by Pierre de Nolhac : The Revival of Versailles
フランス革命以降に荒廃したヴェルサイユ宮殿を、現在の総合的な美術館に生まれ変わらせたのがキュレーターのピエール・ド・ノラックである。王政復古期の王ルイ=フィリップはこの宮殿を「フランス歴史美術館」に改造し、第三共和制成立後は行政・立法機関や各種団体がヴェルサイユに陣取っていた。ノラックの企てとは、動乱の時代だった19世紀に何度も大改造の憂き目にあった「過去の王の住居」を、「王の住居」でもただの美術館でもないものに変容させることだった。だから宮殿を隈なく探索し埋もれていた過去の美術・調度品を発掘した。また多くの作品を、購入や他の美術館からの寄託によって収集し、アンシャン・レジームの時代を想起させる空間を再創造したのである。ノラックの作品収集の基準は、作品が偽物ではないこと(学術的正確さ)と美術愛好家を楽しませることだった。だが、庭園の修復を担当した建築家マルセル・ランベールの方法には賛同しなかった。経年を感じさせないまでに修復することには反対だったからだ。過去の痕跡を消し去ることはノラックの美学に反していたのだろう。研究ノートResearch Notedepartmental bulletin pape
Making Kimono Utilizing Tie Dye and Stencil Dye : Wisteria
本作品ノートは、絞り染と型絵染を併用して制作した着物作品«藤»の制作工程について述べたものである。
この 2 技法を併用する場合、その多くで絞り染は地色を染め分けるために用いられている事に疑問を感じた。
絞り染の歴史から文様表現技法として主流だった鹿の子絞りが江戸幕府による倹約令で禁止されたために、文様染めから地色の染め分けに特化していったのではないかと考えた。また絞り染に比べて文様を多色にたやすく染められる糊防染技術が発達したことも理由だと考えられる。
«藤»では、絞り染にもデザインとしての役割を与え、2 技法で重ね染める面白さを探る作品制作を目的とした。作品ノートWorks Notedepartmental bulletin pape
University Students and Reading : Changes in Reading Environment
コロナ禍における大学生の生活は,ことごとく変わっている。その中で大学生は工夫をしながら生活している。「新しい生活様式」を探るにはあまりにも複雑な状況にある。本稿では新 1 年生に焦点を当て,おそらく初めてであろう電子図書館利用の体験を指導することから,「大学生と読書」を考えてみることにした。電子図書館の利活用という新たな観点から,読書環境を見つめ直すことが課題解決の一助になると考えた。
大学生からの電子図書館改善点は,次のような 3 つの主な要望であった。図書のタイトル数を増やす,貸出冊数や貸出期間を増やす,試し読みのできる図書を増やす。筆者が最も痛感したのは,電子図書館に関するPRが少ないという指摘である。電子図書館の申請や利用方法,利用事例などをきめ細かく例示することで,利用を促進することができる。さらに,大学生だけではなく,教職員に対しても,その利便性を広く伝え,文化学園ならではの図書館づくりを目指していきたい。より多角的かつ立体的な観点から大学生の読書,大学図書館のあり方をとらえ直すことで,新たな図書館を創出することができるということが明らかになった。研究ノートResearch Notedepartmental bulletin pape
Consideration of Female Images in Ethnic Dresses Focusing on the Painting "Dream of Saigon" by Kenichi Nakamura : From the Interview with Mr. Kaneaki Fujimori
昭和期に活躍した画家・中村研一(1895-1967年)の代表作のひとつ《サイゴンの夢》はベトナムの民族服「アオザイ」を着用した妻をモデルに描かれた作品である。戦中戦後期に複数描かれた「民族服の女性像」について中村は特に語っておらず、代表作でありながらその制作意図はよくわかっていない。中村を直接の師系に持つ画家・藤森兼明氏にインタビューを行い、《サイゴンの夢》を中心に「民族服の女性像」の制作背景と中村の画業とその系譜について探る。調査報告Research Reportsdepartmental bulletin pape
学生の課題作品におけるアイテム画表現の事例紹介
アイテム画は衣服やファッションアイテムのデザインや構造を伝達する表現法である。その為、デザインのバ ランスやディテールの構造を明確に表現しなければならない。しかし、修学途中の学生のアイテム画には、デザ インや構造が不明確な表現が見受けられる。本研究では、学生作品のアイテム画の不備を分析・考察し、その原因を探ることを目的とした。これにより、より適切なアイテム画の教授法を構築することを目指す。本報ではいつの時代でも形状や形態を変え、デザインに取り入れられるベーシックなディテール「フレア」「ギャザー」「フリル」に着目し、学生の描くアイテム画の中で、これらのディテールの不備の事例にどのようなものがあるのか調査した。また、不備のあるアイテム画に対し、不備を改善したアイテム画を提示、比較・検討した結果、不備の原因に構造の認識不足、表現の技術不足等があることがわかった。研究ノートResearch Notedepartmental bulletin pape
大学生と読書 : 読書に関する考え方
大学生の読書離れが各種の調査で、くりかえし指摘されている。読書時間ゼロの大学生が半数を占め、読書習 慣のないままに社会人になる学生が増加し続けている。大学生は読書をどのように考えているのだろうか。大学生の「読書はしないといけないのか」という問題提起にこたえた8人の新聞記事の投書を素材に、今どきの大学 生の読書に対する考え方を記述式による具体的な調査を行い、考察した。 その結果、大学生は次のように考えている。読書は自主的にするものであり、読むか読まないかはそれぞれの 自由である。読書は自分の知らない別の世界へと導く入口である。紙媒体やデジタル媒体が持つ長所を生かして、 自分にあった媒体をいかに選んで使いこなせるかが、今後への重要な鍵であるなど、大学生一人一人の読書環境 が複雑で、多様化していることが判明した。半数の大学生が読書をしないという状況の下で、研究視点の転換が 切実に求められている。読書とは何かについて、従来の読書の定義を見直し、大学生それぞれの立場から多面的なとらえ方を見出す必要がある。その過程こそ、大学生の読書離れ対策への効果的な新たな突破口を見出す道につながる。研究ノートResearch Notedepartmental bulletin pape