Ohu University Repository / 奥羽大学学術機関リポジトリ
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頬部から顎下部に発生した静脈奇形の1例
症例は66歳男性で、高血圧症の既往があった。右側頬部から顎下部の腫脹と疼痛で近医内科にて原因不明と言われ、症状の改善がなく近医歯科より紹介受診した。同部に径30mmの可動性のある弾性軟の腫瘤を認めたが、口腔内に異常所見はなかった。パノラマX線で下顎骨に異常は認めず、CTで右側顎下部、下顎骨外側、咬筋部にかけて腫瘤を認め、病変は筋肉と同濃度で明らかな石灰化物は認めなかった。MRIでは病変内部はT1強調で低~中信号、T2強調で高信号を呈し、造影T1強調で病変内部は不均一な造影効果を認めた。右側頬部および顎下部良性腫瘍と診断し、全身麻酔下に腫瘍摘出術を行った。広頸筋直下に暗紫色の腫瘤を認め、周囲組織より鈍的に剥離して一塊に摘出した。病理所見では嚢胞状の拡張した静脈腔を有する血管を認め、静脈奇形と診断した。術後に一時的顔面神経麻痺を認めたが、感染所見はなく経過良好であった。術後1年半経過で再発は認めていない。departmental bulletin pape
下顎第二大臼歯根尖に高度吸収をきたした下顎低位埋伏智歯の治療経験
症例は31歳女性で、20歳代に他部位治療時のパノラマX線で下顎右側智歯の低位水平埋伏を指摘されていた。今回、下顎右側第二大臼歯部の冷水痛と咬合時痛で受診した。パノラマX線では下顎右側智歯が第二大臼歯根尖部に水平埋伏歯し、デンタルX線では下顎右側第二大臼歯の歯冠部から根分岐部までの不透過性の低下、歯根尖の吸収像を認め、第一大臼歯は遠心根が下顎智歯の歯冠と接触し、近心根は根尖部に透過像が認められた。CTでは下顎智歯の歯冠は舌側に位置し、下顎骨舌側面に骨欠損を認め、歯冠の一部が舌側に突出していた。第二大臼歯は近遠心とも根尖を含んだ歯根の舌側面に吸収が認められた。下顎右側第一大臼歯の感染根管処置を行い、4ヵ月後に全身麻酔下で下顎右側埋伏智歯と第二大臼歯の抜歯術を行った。術後より右側下唇部に知覚異常が認められたが、1ヵ月後に消失した。departmental bulletin pape
腺性歯原性嚢胞との鑑別を要した含歯性嚢胞の1例
症例は16歳男子で、上顎左側前歯部の腫脹が増大し受診した。口腔内所見で上顎左側犬歯部から側切歯部にかけての歯根尖部の腫脹を認め、軽度の圧痛が認められた。パノラマX線で上顎左側側切歯の根尖相当部に埋伏過剰歯を含む嚢胞様透過像が認められた。含歯性嚢胞と診断し、埋伏過剰歯を抜去後に嚢胞を摘出した。病理所見では、嚢胞は単房性で、嚢胞壁は線維性結合組織によりなっていた。嚢胞上皮は非角化重層上皮で種々の厚さを呈し、部分的に嚢胞上皮が腔内に向かって乳頭状に隆起しており、嚢胞上皮の表層は好酸性立方状の細胞が配列し、線毛を有する細胞や粘液産生細胞も多数認めたが、立方状または円柱状の細胞に囲まれた腺管様構造は認めなかった。病理診断は多数の粘液産生細胞を伴った含歯性嚢胞であった。術後8ヵ月経過で再発は認めていない。departmental bulletin pape