症例は84歳女性で、尿路感染症で入院していたが、退院後に介護老人保健施設(老健)に入所となった。入所後はミキサー食と中間のトロミ水が提供されていた。2ヵ月間むせなく経過していたことから、食事形態の難易度を上げることが可能か、嚥下内視鏡検査(VE)による嚥下機能の精査依頼となった。上顎は全部床義歯、下顎は部分床義歯を使用していた。座位保持可能で傾眠傾向はなかった。右上下肢の不全麻痺があるが、食事は右手にスプーンを持ってミキサー食を摂食し、食べこぼしは見られなかった。ミキサー食であるため、咀嚼回数は少なかった。VE所見は、中間のトロミ水とミキサー食は問題なく嚥下可能であった。ソフト食(嚥下調整食3)は嚥下反射後に咽頭部への残留があり追加嚥下でもなかなか除去できない状況であった。咽頭部残留を改善するためのShaker訓練と失語症の発語訓練も兼ねた構音訓練を実施した。4ヵ月後のVE再評価では、ソフト食でも咽頭部残留は見られなくなった。薄いトロミ水も誤嚥なく嚥下可能であったため、食事形態の難易度を上げることとした。食事形態変更後のミールラウンドで、むせ等の問題は見られないことを確認した。departmental bulletin pape
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