The Open University of Japan Repository / 放送大学機関リポジトリ
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An essay on logical foundation of Psychology : How to became a human beings from Homo-sapiens? Generative and transformational processes of the intelligence and those mathematical structure
本論は、人自身が自ら抱く自己認識、自らが描き出したその自画像の中でも最も基本的な特色(特性)とみなされる「知的存在」としてのあり方、存在様式を数理論理的関係構造の観点から明らかにすることである。つまり、知の解明に取り組む「知の科学」によって明らかにされてきた成果の一端を紹介することである。そのさいの一つの手がかりを、ピアジェの発生的認識論に求め人における知の生成過程とそれにともなって起こる知の生成、変換過程を、それを根底から支える数理的論理関係構造に即して捉える。彼によれば、生成過程は、基本的に4つの段階、これを操作期というが区分される。それは、運動一感覚操作期、前操作期、具体的操作期、そして形式的操作期の4操作期が区分される。その各々の操作期において何が変化するのかというと、知の中核におかれる図式(シェマ)が発揮する機能を支える論理関係構造の各段階に固有にみられる変化である。なお、この図式の変化を生じさせる契機となるものは、認識対象である外界事象との間の相互作用、往復作用、図式の適用(同化作用)とそれにともない生じるずれの調整(調節作用)、認識の適否の検証に基づく図式自体の構造的変化、生成をもたらすフィードバック作用である。
ところで、では当該の知の各段階を意味する各操作期における固有の論理関係構造、その内容とはどのようなものであろうか。基本的には、心的記号同士を結びつける操作を規定する一定の規則群のことに他ならない。しかも、こうした操作とは、数と数とを一定の規則、論理関係構造に即して結び付ける演算、計算に該当する。なお、数自体のもつ論理構造によってこれらの数を結びつける操作、演算規則は左右される。このことが、操作期の階層性の違いに当たる。ただし、ことの認識に当たりすべての演算が可能であるとは言えない。したがって、単に生物的な年齢にしたがってすべての知の段階を実現できるわけではないのである。知の生成、成熟が可能になるということは、いかにこの論理関係構造にのっとって計算を実践できるかにかかっている。
ピアジェは、子供の発達段階に応じた観察データをもとに、知の生成変換過程と、そこで可能になる論理関係構造を示唆した。この点を改めて、群論における群公理を基にした数理論理的に究明した。
この観点を、さらに新たな知の科学、最新の認知科学(心の科学)における「強い心の記号論・計算論」に即しても検討する。departmental bulletin pape
Equilibrium Characteristic Analysis on Network Systems using Eigenvalue
近年、人間の社会、経済活動範囲の拡張に伴い、それらを支える人工システムを始めとして、あらゆる方面のシステムが飛躍的に拡大している。ネットワークはシステムの成長拡大を支えるのに不可欠な要素である。その構造はシステムの機能を安定的に発揮するのに適していることが重要である。本研究はネットワークの構造とその平衡特性の関係を解析的に知ることを目的としたものである。多方面のシステムに適用可能な動的挙動モデルとして調和関数型の漸化式モデルを設定し、各種ネットワーク構造の平衡特性を解析した。グラフ構造は隣接行列を用いて表される。その隣接行列と次数行列から導かれる行列の固有値とモデル式に用いる感度係数によって平衡特性が決まることを示した。理論的解析研究に加え、頂点数最大500規模の道、2次元格子、3次元格子およびハイパキューブなど代表的グラフ構造によるサンプルネットワークについて、各種行列の固有値計算と、突発外乱からの平衡動作およびゆらぎのシミュレーションを行い、理論解析により得られた結果とおおむね合致することを確認した。この関係を用いれば、ネットワークの平衡特性を評価し、その構造改変により特性改善や最適化をはかることが可能である。departmental bulletin pape
Waki Ranshitsu and Tsurezuregusa
江戸時代後期の儒学者である脇蘭室(一七六四~一八一四)の著作の中に、『徒然草』とのかかわりを見出し、蘭室の精神形成と著述行為に与えた『徒然草』の影響力を考察する。主として取り上げる蘭室の著作は、四十二歳から四十三歳にかけて書いた回想記『見し世の人の記』と、二十三歳の歳末に書いた随想『歳蘭漫語』である。この両書を精緻に読み解くことによって、著述スタイルと思索の内容、そして文章表現の三つの面で、蘭室が『徒然草』の影響をいかに大きく蒙っていたかを明らかにする。本稿の考察は、『徒然草』が、後世の文学作品のみならず、思想家の和文においても大いなる規範として機能していることを解明することになる。ひいては、近代の批評家の述作にまで連なる散文の手本として、『徒然草』が日本の文学史上、極めて重要な役割を果たし続けてきたことを実証するための、一つの貴重な事例ともなろう。departmental bulletin pape
Long-Term Periodic Variations in Polarization of RV Tauri Stars Observed with HBS
おうし座RV型星は、主極小と副極小を交互にくり返す光度変化に特徴がある半規則的な変光星である。この変光星は、光度曲線をもとにRVa型とRVb型に細分類されており、RVb型が脈動周期に重なって長周期の光度変化を示すのに対して、RVa型はそのような長周期変化を示さない。またこの変光星は可視域のスペクトルをもとに、酸素過剰なAグループと炭素過剰なB,Cグループに細分類されている。
われわれは、岡山天体物理観測所の188cm反射望遠鏡に偏光分光測光装置(HBS)を取り付けて、明るい4個のおうし座RV型星の偏光分光観測を行った。そして、それぞれの星に対して星間偏光を差し引いて固有偏光を求め、固有偏光の波長依存性に関して次の結果を得た。
(1)HBSで求めたふたご座SS星の固有偏光の波長依存性には3つのタイプがある。それらは脈動変光の位相の違いによると思われる。
(2)HBSで求めたいっかくじゅう座U星の固有偏光の波長依存性には4つのタイプがある。それらは長周期光度変化の位相の違いによると思われる。
(3)HBSで求めたオリオン座CT星の固有偏光の波長依存性は、多色偏光測光装置(MCP)で求めた結果に等しい。したがって、オリオン座CT星の固有偏光は時間的に一定と思われる。
(4)HBSで求めたおうし座座TV星の固有偏光の波長依存性には4つのタイプがある。それらは長周期光度変化の位相の違いによると思われる。ただし、MCPで求めた両者の相関関係とは異なっている。departmental bulletin pape
General information( processing) Education in an University
情報処理学会情報処理教育委員会の下部組織である一般情報(処理)教育委員会では,以前から大学の一般情報(処理)教育に関する調査研究活動を続けてきた。現在は,一般情報教育の知識体系とそれらを基盤とした一般情報教育科目のシラバスの策定を行っている。本稿では,これらについて概説するとともに,その策定において問題となった事項についても取り上げる。情報処理学会情報処理教育委員会の下部組織である一般情報(処理)教育委員会では,以前から大学の一般情報(処理)教育に関する調査研究活動を続けてきた。現在は,一般情報教育の知識体系とそれらを基盤とした一般情報教育科目のシラバスの策定を行っている。本稿では,これらについて概説するとともに,その策定において問題となった事項についても取り上げる。departmental bulletin pape
Information Extraction from Course Syllabi for Automatic Metadata Generation
本研究では,検索システムへ登録するための学習オブジェクトメタデータ(LOM)を自動生成することを目的としている。LOMを生成するためには,「タイトル」,「コンテンツの説明」,「URL」,「専門分野」など,その学習オブジェクトに関連する情報が必要となる。そこで本研究では,それらの情報をWeb上の講義シラバスから自動で抽出するために「科目名」や「講義のねらい」などシラバスの中で頻繁に登場すると考えられる項目名に着目した。インターネットで公開されているHTML形式のシラバスから構造を調べ,項目名と実際の内容である項目値との位置関係を考慮する手法を用いて「授業科目名」と「授業目的・内容」の情報抽出を行った。その結果,「授業科目名」属性では93.8%,「授業目的・内容」属性では87.7%の精度が確認された。Our purpose of this research is to make Learning Object Metadata(LOM)automatically for information retrieval system. In order to make LOM, various items of information about educational resources, for examples “title”, “content explanation”, “URL”, and “classification”, are required. In this paper, we tried to extract automatically item values of “subject name” and “aim of lecture” from course syllabi by focusing on these item names and by checking up positional relation between them in HTML course syllabus. As a result, a precision rate 93.8% of “subject name” and a precision rate 87.7% of “aim of lecture” were obtained.othe
The Effect and Approach of Video Syllabus for Choice of Classes
大学間遠隔講義システムを活用した他大学の配信講義を選択する際,学生の所属する大学にて開講される講義の履修選択時と比べて,講師の様子や雰囲気,授業内容に関する情報を得ることは難しく,学生が主体的に履修科目を選択したり,担当講師が学生の授業参加を促すことは困難である。そこで,シラバスの映像化を行い,映像化したシラバスが従来のテキスト形式で書かれたシラバスに比べて,学生の履修科目選択時にどのような効果があるのかを明らかにするため,ビデオシラバスを視聴した学生を対象にアンケート調査を実施した。アンケート調査の分析結果,ビデオシラバスの効果として「ビデオシラバスは遠隔講義を受信する他大学の学生が,テキスト形式で書かれたシラバスでは読み取ることが困難な講師の様子や雰囲気を把握できること」「従来のテキスト形式で書かれたシラバスに比べて目から得る情報を簡素化し,耳から詳細な情報を得ることによって授業内容を円滑に理解できること」が明らかになった。そして,ビデオシラバスの利用を通して,講師の様子や雰囲気,授業内容に対する理解が深まるとともに,受講に対する意欲の向上につながる可能性が示唆された。A video syllabus was created because it was difficult for students to get an idea about the teaching style of the teacher and the content of the class when choosing distance elective classes. A questionnaire was administered to students who watched the videos. According to the results of the questionnaire, we found that students could get an impression of the teacher which had been difficult through a text syllabus. In addition, they were able to understand the course content, through simple optical information, and by listening to details. Using video syllabuses can help to motivate students to join classes because it is easier to get an idea of the teacher, and to understand the course content.departmental bulletin pape
Schizophrenia : A Historical Review
統合失調症は1%近い発症危険率をもち、世界的に広く認められる代表的な精神疾患である。思春期・青年期に好発し、多彩な精神症状を呈しつつ再燃を繰り返しながら慢性的に経過するもので、クレペリン以来、進行性かつ予後不良の疾患とされてきた。かつて統合失調症には有効な治療法が存在しなかったが、1952年に最初の抗精神病薬であるクロルプロマジンが開発されて以来、薬物療法が長足の進歩を遂げた。その結果、予後は劇的に改善され、既に重症疾患ではなくなったとの認識があるが、わが国では精神科入院者数の60%以上を依然として統合失調症の患者が占めており、その中には少なからぬ社会的入院者が含まれている。
統合失調症の発症機序に関しては、抗精神病薬の作用機序や覚醒剤精神病の知見などにもとづいて、ドーパミン神経伝達の過活動を想定するドーパミン仮説が有力視されてきたが、陰性症状や慢性化した陽性症状には抗精神病薬の効果が乏しいことなどから、同仮説の限界も指摘されている。ドーパミン仮説を補完しより包括的な疾患理解と治療方略を指向するものとして、統合失調症脳内におけるグルタミン酸神経伝達の低活動を想定するグルタミン酸仮説が挙げられる。本稿ではグルタミン酸仮説の根拠を紹介するとともに、統合失調症死後脳におけるグルタミン酸受容体研究の成果を紹介するとともに、その課題と将来性について論じた。また、死後脳研究におけるグルタミン酸受容体増加所見の分布を踏まえ、前頭連合野と頭頂連合野の変調が統合失調症の症状形成に関与することを推定し、「統合失調症の連合野仮説」の可能性について検討した。解決すべき課題は多く残されているものの、今後の研究の方向を決定するうえで「連合野仮説」は有益な示唆を含むものと考えられる。departmental bulletin pape