Sakushin University Academic Repository / 作新学院大学学術機関リポジトリ
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“A Study on Japan's Agricultural Management and Rice Market from the Perspective of Demand and Supply Characteristics in Rice Market: Considering the Issues Surrounding Japan’s Rice Market, Farmers,and Distribution Channels”
日本は2019年末からのコロナ禍の混乱から抜けだし、2024年に落ち着きを取り戻して、金融のデフレ抑制策、そして円安で外需が増えたと同時に国内インフレが始まった。その中で農産物価格の急上昇が耳目を集めることになった。2024年になって米が不作という事も起きていないのに、2024年末から流通過程で主食の米の価格が前年比で2倍の水準に達して、2025年春までこの水準は続いている。
米については、政府は多国間で批准した TPP において、特に農業分野では、米の聖域化に力を注ぎ、輸入に関して徹底した保護の施策を講じた。例えば、食料安全保障の観点だけでなく、米が日本の経済だけでなく、歴史・文化など多面的な要素を育む意味を持っていることを加盟国に認めさせることに成功した。海外から米の輸入に関しては、日本人が好むジャポニカ米など、米を生産できる一部の国から「量」を決めて輸入することにした(ミニマム・アクセス米)。
日本の米農家の多くは、価格・品質で貿易に打って出る施策ではなく、日本国内の需要を満たす分だけ米を作るように徹しているだけである。それは田の水田活用の直接支払交付金によって米の供給量を調整しているのであるが、この方法を用いれば、転作できないような稲作しかできない田だけが残ることになりかねない。
上記のような農家の自発的な米の供給制限による施策の徹底は、米の価格の伸縮による市場調整メカニズムを機能不全としてしまう。言い換えれば、国家が国内の米の需要を予測し、農業政策によって需要に見合った供給量を作らせようという施策である。農作物は時間の経過とともに損耗し、しかも保管コストや流通コストも高く、価格は高くなりがちである。その理由は、最終的に、流通・販売業者が、現状の取引価格で十分利益を出すことを求め、安値になるような倉庫にある米を市場に回すという行動を採らないためである。
本論の結論を要約すれば、日本の米市場では、上記のような需要と供給の相対取引によって価格が決まる。その際、供給側は、流通業者が需要側の欲しい量を予見し、価格を提示する。その後、需要と供給の数量調整によって、価格が動くという仕組みになっている。
流通業者の参入条件が限定されたままで、米が市場に十分提供されないまま、現在の方策を続けていても、流通業者の利益を保持する意味で、米は徐々にでしか市場に供給されず、結局米価格は下がらないという結論になる。すなわち、過去の共産主義国家で用いるような、飢餓の時に米市場に居る者が予測できないほど、国家が大量の米を強制的に流通市場から最終市場に放出するという荒技しか、価格を急落させる方法が無い。しかし、それはこれまでの米市場流通システムを劇的に自由化してしまう事になる。
需要側は、そうした劇薬によっての価格低下を求めている嫌いはあるが、海外からの米を極力自国に入れない、食料安全保障を担保するため、この国では供給側が国内需要に見合った量に供給量を絞る形の調整を試み続けよう。それが食料安全保障政策の一端であって、有事のリスク等を考慮した場合、その施策を変更することは難しい。本論の米の需要と供給の動きを見るための推計結果では、上記の調整過程の特徴が現れたものとなった。
末筆ではあるが、この論文を執筆するにあたり、日本の農業の現況について過去の私が書いた研究である天尾(2015)、天尾(2016)を基にしてこの考察を進めていることも一言断っておく
Exercise and Sports Participation among Single Mothers ―An Analysis Based on Anonymized Data from the Survey on Time Use and Leisure Activities―
Features and Possibilities of Piano Lessons in Online Classes
これまで、個人指導を軸とするピアノレッスンは、保育者養成課程を含む教育機関においても、また音楽教室のような「習い事」の場においても、対面形式を前提として行われてきた。しかし、指導者と受講者とが「密接」し「発声」を伴う指導を「密室」で行うピアノ指導は、コロナ禍においては最も回避しなければならない授業形態のひとつとなった。本研究では、本学におけるピアノの個人指導形式の授業について、オンラインと対面の2 つの方法で体験した受講者による評価の調査を通し、オンライン指導によるピアノレッスンの特徴とその可能性について検討した。受講者評価調査の結果、受講者の大半は、オンラインによるピアノレッスンに対し抵抗感は少なかったものの、実際には対面指導を望んでいることが明らかになった。今後の課題として、指導者によるオンライン指導の評価の検討、さらに、オンライン指導を併用した対面式ピアノ指導の実践が挙げられる