Mukogawa Women’s University Repository / 武庫川女子大学リポジトリ
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Exploring the Potential of Butterfly Conservation Activities in Environmental Education: First-year Trial Study and Future Development
本研究では,環境教育として高等学校の生徒に「今ある環境とどうやって生きていくか」を考えさせることを目的とする。悪化の一途をたどる環境問題を生徒に身近な問題として捉えさせるための教材を探していたところ,校内には昆虫の食草となる植物が数多くあることに気付いた。昆虫の中でも観察しやすいチョウに着目して,校内にチョウを呼ぶことを通して環境に目を向けさせることを目標として,普通科 K 高等学校の探究型学習の授業の中でチョウの研究を行った。熱心にチョウの観察や調査を継続的に行っていく様子が見られただけでなく,環境問題について考える生徒が増え,環境改善に向けた取り組みおよびSDGsへの理解にも繋がっていくと考えた。未来を担う子どもたちが自然や環境に触れ,環境問題に関心を持つことが,将来の日本,ひいては世界の環境を守っていくきっかけになると期待される。学校教育の中で可能な環境問題への取り組みの一つとして提案したい。departmental bulletin pape
Implementing an English-Medium STEAM Seminar at a Super Science High School
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Occurrence of “Negative Attitudes” and its Influences to Arithmetic and Mathematics Learning: Through a Survey of Prospective Students Elementary School Teachers
算数・数学に対する否定的な態度が小学校教員志望学生自身に及ぼした記述内容を分析することを通して,算数・数学指導のあり方についての示唆を得ることを目的とした調査研究を大学3年生・4年生を対象に行った。その結果,①小学校教員志望学生の「消極的な思い」の3つの水準(水準1「消極的な思い経験なし」,水準2「消極的な思い解消」,水準3「消極的な思い継続」)があること,②「消極的な思い」が生起する要因として5つのカテゴリー(内容理解,問題解決,学習方略,学習環境,学習の意味)が少なくともあること,③「消極的な思い」が影響を与える6つのカテゴリー(「精神性」,「数学学習」,「教職に対する意識」,「数学に対する感情」,自己意識,「将来の変化」)があること,④「消極的な思い」は必ずしも悪影響を及ぼすものではないが,大学において「消極的な思い」を減じる取り組みが必要であること,⑤「消極的な思い」を早期発見し,<学習方略>や<学習環境>を視野に入れて,あらゆる校種で解消に向けた支援を行うこと,⑥学校教育において,「消極的な思い」が生起する小5・高1に壁があることを念頭に置き,重点化・焦点化をはかった計画を立てて,細やかな指導を行うことなどを指摘した。departmental bulletin pape
Mukogawa Institute of Esthetics in Everyday-Life No.34
武庫川女子大学生活美学研究所紀要34号の全データシンポジウム記録集 2023年秋othe
Significance of KOJIMA Naotaro’s Practice in Tankai Gakuen ―Focusing on the Controversy of Introducing of Schooling into Juvenile Training and Education Home―
近時、子どもを取り巻く課題は貧困や虐待、発達障害など多様化、複雑化し、安心できる生活環境と学校を含めた教育環境に揺らぎが生じている児童も少なくない。わが国の子どもの貧困率は他の先進国よりも際立って高く、そのことが進学に影響を及ぼしている。貧困家庭の子どもほど不登校になりやすいが、子どもの生活と学校教育は希薄化していることが指摘されている。そこで本研究では、教護院を対象に学校教育の導入をめぐって議論された中で、学校教育の必要性を主張した小嶋直太郎の実践と考えについて、意義を検討した。その結果、次のことが明らかになった。(1)小嶋は、淡海学園の児童が自ら学びたいと思えるような生活に伴った教育を実践していた。(2)小嶋は、児童の成長に合わせた目標と評価を行っていた。(3)小嶋は、子どもを立ち治らせることと、子どもを伸ばすことは同時であり、その根底には子どもの生活を保護するという考えを持っていた。(4)これまでの研究では、小嶋は教護院への学校教育を導入するという学習権を主張した人物として知られ、小嶋の治療と教育の考え方を評価する研究もあるが、本論文では、これまで触れられてこなかった小嶋の考え方の背景には、N. ボーアの相補性の原理があったことを明らかにすることができた。In recent years, issues surrounding children have become more diverse and complex, including poverty, abuse, and developmental disabilities, and many children are experiencing a shaky living environment and educational environment, including school. Our countryʼs child poverty rate is notably higher than that of other industrialized countries, and this has an impact on higher education. Children from poor families are more likely to be out of school, but it has been noted that children's lives and schooling have become diluted.
Therefore, this study examined the historical significance of the practices and ideas of KOJIMA Naotaro, who insisted on the necessity of school education in the debate over the introduction of school education for Juvenile Training and Education Home.
The results revealed the following. (1) KOJIMA was implementing the education that accompanied the life of the students at Tankai Gakuen so that they would want to learn on their own. (2) The goals and evaluations were tailored to the growth of the children. (3) KOJIMAʼs idea was to let the child stand and heal and to develop the child at the same time, with the underlying idea of protecting the child's life. (4) In previous studies, KOJIMA was known as an advocate of the right to learn, introducing schooling to Juvenile Training and Education Home, and some studies evaluated KOJIMAʼs approach to treatment and education. However, in this paper, we were able to clarify that N. Bohrʼs principle of complementarity was behind KOJIMAʼs idea, which had not been mentioned before.departmental bulletin pape
On the concept of the “Genes” of Chair Design II From “Kubus” to “Grand Comfort”
前稿に引き続き,ヨゼフ・ホフマン(Josef Hoffmann, 1870-1956)とル・コルビュジエ(Le Corbusier,1887-1965)がデザインした椅子としてそれぞれ『クーブス』(Kubus,1910)と『グランコンフォール』(Grand Comfort,1928)を取り上げる。そして,これらの共通点である社交の場にふさわしい背筋を伸ばした姿勢と適度な心地よさと,視覚表現としての直方体と立方体による幾何学構成をデザインの「遺伝子」として,それらを視点に考察を進める。そのために,さらにこれら二つの椅子の祖型として,イギリスの伝統を引き継ぐ19 世紀の代表的なソファとしてチェスターフィールドを取り上げる。
チェスターフィールドが置かれた社交のためのインテリア空間は,18 世紀以来,それを包含する建築とともに古典主義の系譜を辿ることができる。まず,社交の内容と空間の関係からチェスターフィールドがもともと担っていた役割と19 世紀に確立した典型との関係について考察する。チェスターフィールドは,シュトゥットガルト,ウィーンにおいて受容される過程で,あたかも衣装を着せ替えるように様々な表現形態を得て変化し,ホフマンはその渦中にあった。したがって,ホフマンの『クーブス』は古典主義の窮まった表現形態をとるという意味で究極の衣装に位置づけられる。
『グランコンフォール』は,そのような衣装の着せ替えとの決別による「裸」の表現と捉えられる。そのために,コルビュジエは,『クーブス』の内側に在って適度な座り心地を提供する要素を最小限にして内側から外側へと目に見える形で取り出した。つまり,機能を支える要素を「内側から外側へ出す」という新たなデザインの「遺伝子」を幾何学的構成によって提示したと考えられる。それに伴い,社交の理想は,チェスターフィールドにその名を与えた第4代チェスターフィルールド伯爵による文人の交流から,『クーブス』における階層・民族を超えた交流,さらに『グランコンフォール』における人間一般の交流へと変化したと捉えられるだろう。departmental bulletin pape
A Social Experiment on Cruises and Ferries in the Ashiya-Nishinomiya Area―Studies on Cruises to Discover Our Town 3―
2024年10月26日,阪神間ベイクルーズが兵庫県阪神南県民センターの主催で開催された。新西宮ヨットハーバーを出航し,西隣の芦屋マリーナに入り,潮芦屋ビーチ前,芦屋川河口に近づき,芦屋キャナルパークを通りぬけて,西宮港,今津港,甲子園浜を周遊した。また西宮港に入港し,酒造関係施設の見学も行った。この水域で初めての観光船によるクルーズが開催された。またこの海域では前年の2023年10月に兵庫県立海洋体育館と西宮浜総合公園を結ぶ渡船の社会実験が行われている。本報告は,この二つのプロジェクトの提案を行った経緯と過程を報告するものである。departmental bulletin pape