Nagasaki Prefectural University Academic Repository
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市民自治・市民協働と地域ガバナンス
「市民自治・市民協働と地域ガバナンス」については、3年にわたり災害対応を中心に研究を進めてきた。その過程で、被災者自身による復旧・復興への取り組みを推進するには、地域コミュニティの絆の強さ、ソーシャル・キャピタルの形成、その形成の場としてのサードプレイスの必要性が明らかとなってきた。そこで今年度からは、調査・研究のウィングを広げる1年目となる。今年度は、第1にこれまでの調査結果に基づく分析・考察として「災害とソーシャル・キャピタル」、第2に先行研究論文等を基にした基礎理論研究として「内発的発展の主体形成に関する基礎理論」について研究を深めた。本報告書においては、その概要について報告している
Interaction between intracellular temperature changes and neuronal activity
私たちが心理的・社会的ストレスを受けると、発熱が生じることがこれまでに知られていた。この発熱は心因性発熱と呼ばれ、その発生メカニズムについてこれまでに様々な研究が展開されてきた。一方で、この発熱がその後、生体にどのような影響を及ぼすのか、及ぼすとすればどのようなメカニズムが存在するのかについては不明だった。 今回、ストレス応答に重要な海馬歯状回に存在する神経幹細胞に温度センサータンパク質・TRPV4が多く発現することを発見した。そして、ストレスによる心因性発熱がTRPV4を異常活性化し、脳内免疫細胞であるマイクログリアによる神経幹細胞の貪食を促進することを発見した。本研究から、脳の温度受容体の活性化がストレス応答とその後の脳への影響に関与することや、そのメカニズムが明らかになった。 この研究成果は世界トップレベルの科学誌・Science Advancesに掲載になり、この研究内容は日本経済新聞web版で報道された
Learning of Nursing Students in Palliative Care Hospital Practicum
本研究の目的は、緩和ケア実習における看護学生の学びを明らかにし、慢性期・終末期実習への教育の示唆を得ることである。成人看護学実習を履修した学生のうち研究参加に同意が得られた45名のレポートを分析対象とした。結果、【尊厳を支えるケアの必要性】【緩和ケアを受ける患者・家族の特徴をふまえた支援の必要性】【残された時間を有意義に過ごすためのケア】【死後のグリーフケアを見据えた支援の必要性】【緩和ケア看護に必要な知識・技術】【看護過程をふまえたケアの大切さ】【多職種連携の必要性と看護師の役割の認識】【看護の実際を観ることで既習知識が腑に落ちる】の8カテゴリが抽出された。学生は緩和ケア実習の中で、尊厳や根拠に基づいた看護実践という、看護の基本となるものを経験し学びに繋げていた。今後は、既習知識が自らの学びとして「腑に落ちる」経験を積み重ねていくために、臨床で行われる看護場面への参加の仕方や、臨床看護師も交えたリフレクションやクリティカルシンキングができる場を増やすなど、経験の中の学びを深める具体的な方法の検討が必要であると考える
グローバルヒストリーと対馬を素材とした教育教材・学習プログラムの開発
本研究の目的は、世界史レベルの対馬の歴史を掘り起こし、それを歴史教育の現場で実践する教育教材開発を行うことである。過去2年間「朝鮮通信使絵巻の基礎的分析と教育教材開発」を課題として学長裁量研究費を用いて成果をだしてきたあ、科目が「日本史探求」「世界史探求」へと変わり、長崎県教育委員会から依頼されている遠隔授業の受講生が日本史及び世界史受講生へと拡大することを昨年度末に予告されたことから、テーマを「グローバルヒストリーと対馬を素材とした教育教材・学習プログラムの開発」へと変更して取り組んだ。
コロナ禍で研究計画を大幅に変更する必要があったが、研究成果の報告、実践を行うことができた。ただし、教科書での学習内容と結び付けられなかった生徒が若干名いたことから、それらの数を減らす仕組みが必要なことなどの気づきがあり、来年度の課題もあらわになった
佐世保市「地方型」MaaSの導入可能性に関する政策研究
MaaS(Mobility as a Service)という構想が、都市部の交通問題のみならず地域における移動格差の解消にも寄与しうるものとして世界会議で提唱されてから数年も経過した。しかしながらMaaSに関する研究は、まだ理念解釈、定義の段階に留まる論説が多く、事例分析であっても欧米都市部の事例に限るものとなっている。「日本版」MaaSとは何か、「地方型」MaaSとは何か、「地方型」MaaSの開発方法などに関する研究はほとんど存在しない。本研究は、経済学の観点から、地方の特性や課題を起点に、地方の公共交通網の現状にあった「地方型」MaaSとは何かについて考察し、これまで論じられていない「地方型」MaaSの真義を問うことを試みる
『ソロモン王の洞窟』と『闇の奥』における アフリカの部族社会表象の分析
During the late nineteenth century, Britain and her European competitors vied for supremacy over lands, resources, and people in continental Africa. In the north and south of the continent, the British were particularly active while Belgian imperial interests devoted their resources to central Africa. Henry Rider-Haggard and Joseph Conrad, writers whose lives almost overlap each other’s, travelled to what is now South Africa and the Congo respectively. Upon their return to Britain, they wrote fiction based upon their African experiences working as civil servant and merchant sailor. This essay focuses upon the way both authors represent concepts of civilized and civilization in their texts, including characterizations, narrative discourse, and contemporary influences
A Comparative Study of Newspaper Coverage of the Visit of Pope Francis to Japan: Focusing on the Role of Local Media
Criteria for Decision Comprehensive Program or certification of Long-Term Care among Community General Support Center
目的:地域包括支援センター(以下、センター)専門職が、どのような基準で総合事業の対象あるいは要介護認定の申請の判断をしているのかを明らかにする。
方法:7センターの14人を対象に、総合事業対象または要介護認定申請の判断理由について個別聞き取り調査を実施し、面接内容を意味内容からカテゴリー化した。
結果:センター専門職は、“本人と家族の意”と自身の考えに基づく“本人の生活状況と健康状態”から総合事業対象か要介護認定申請かの判断をしていた。前者は、【希望サービスの種類と内容】と【本人と家族の意志】で、後者は、【日常生活成立のためのサービスの必要性】や【健康状態維持のために必要なサービス】、【サービス導入の緊急性】である。また、【家族の介護力】も基準にしていた。
考察:“本人と家族の意向”の把握は、専門職以外でも可能だが、“本人の生活状況と健康状態”は、本人や家族からの聞き取りや自身の観察を基に査定し、今後を見通して予測するアセスメントによるため、専門職としての判断である。センター職員には、職種に関わらず適切なアセスメントが求められるた
め、それぞれの専門性やこれまでの教育、経験を生かし、ともに学習する重要性と、センターの判
断基準や相談・検討の場の設定の必要性が示唆された