MMU Repository of Academic Resources (Miyazaki Municipal University)
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A Genealogy of Neoliberalism : Introduction
現代社会研究において「新自由主義」以上に混迷を極めている言葉があるだろうか?既存の研究によれば、新自由主義は、経済思想であり、政治思想であり、経済政策であり、特定の政治家の信条であり、誹りでもある。もしくは、それは、現代政治経済の在り方であり、現代社会現象であり、現代人固有の性質でもある。一体、新自由主義とは何か?どのように理解すべきか?本稿では、既存の新自由主義研究を広範囲かつ批判的に見直すことで、新自由主義をどのように理解し、分析すべきかの検討を行う。そして、その見直しを通じて、本稿では現代イデオロギー論を理論的基盤としつつ、新自由主義を包括的かつ一貫性をもって理解するための一つの分析モデルの提示を試みたい。3P論文Articledepartmental bulletin pape
Passive Imperatives in English
英語の受動態の命令文が使用される事例を熊澤(2017)は3種類に分類しているが、使用実態のみならず、この構文が成立する仕組みは明らかとなっていない。そこで、本稿では大規模英語コーパスを用いた調査結果を示す。具体的には、受動態の命令文の頻度は低く、過去分詞として使用される語彙も限定的である事実を明らかにする。また、使用域に関しても偏りがあると論じる。また、仕組みについては、命令文の発語内の力、フェイスを脅かす行為、自己制御可能性の条件に着目した分析を行う。具体的には、自己制御可能性の条件違反に際して発語内の力の再解釈が生じると提案する。受動態の命令文は自己制御可能性の条件に違反するため、発語内の力は典型的な「命令、要求、忠告」ではなく、「依頼」、「助言・提案」、「希望・願望」として再解釈されることになる。これらの観点から熊澤(2017)が提示した3種類の受動態の命令文の例を再検討すれば、自然な形で説明が可能となる。7P論文Articledepartmental bulletin pape
A Report Evaluating MMU’s English Program Based on a Survey of Undergraduates and Alumni
本稿は2023 年7 月実施の宮崎公立大学英語プログラムに関するアンケート調査結果を分析し報告するものである。アンケート調査の協力者は、学部生368 名(4 年生77 名、3 年生104 名、2 年生187 名)と卒業生26 名(2014 - 2019 年4 月入学者)である。授業改善やカリキュラム改編を行う上で、受講者からのフィードバックを分析・考察することは不可欠な要素だ。そこで本研究では、2014 年度からスタートした現行英語プログラムについて、以下3つの観点、(1)現行英語プログラムは在学生及び卒業生からどのように評価されているか、(2)選択英語科目はどのように履修されているか、(3)在学生及び卒業生が英語プログラムに求めているものは何か、について質問調査を行った。収集データは、選択式回答の定量分析、および記述式回答のテキストマイニングによって分析された。分析の結果、現行英語プログラムの必修及び選択英語科目は受講生から高い評価を得ていること、選択英語科目の受講者数は学年が進むにつれて減少傾向にあり、言語・文化専攻の学生による履修割合が高くなること、在学生及び卒業生は英語による様々な形態や内容の「会話」を望んでいること、等が明らかになった。英語プログラムの改善とアップデイトを図るために、今後もこのようなニーズ分析を定期的に継続していくことが望まれる。8P論文Articledepartmental bulletin pape
Development of an Elderly Monitoring System Using LINE Official Account
情報技術を活用した高齢者の見守りには、様々なシステムが利用されているものの、地域住民で活用する場合、個人情報の取り扱いや操作性の煩雑さなどにより、十分に活用されているとは言えない。本研究では、地域住民が利用しやすいLINE 公式アカウントを用いた高齢者見守りシステムの開発に取り組み、さらに実証実験を行なった。見守り情報の報告には、スマートフォンを用いた地域住民によるものだけでなく、要支援者本人からも報告できるNFC メッセージカード1)を用いた端末機器を開発した。実証実験では、支援者同士の見守り情報の共有により、効率的な見守りを実現できることを確認した。また、要支援者本人によるNFC メッセージカードでの報告では、見守り情報だけでなく、本人と家族とのコミュニケーションが増え、生活習慣の改善につながる例が見られた。6P論文Articledepartmental bulletin pape
Reconsider Research Methods for Crime Reporting
犯罪報道とジェンダー研究会では、ジェンダーの観点から犯罪報道について報道内容、受け手、送り手の3側面からの実証的研究を試み一定の成果を得た一方で、課題も多い。そこで本稿では、研究方法の検討を中心に再考し、これからの研究の方向性を見出したい。11P研究ノートReseach Notedepartmental bulletin pape
Autonomous Weapons Systems and International Humanitarian Law : Challenges Ahead
本稿の目的は、過去10 年以上に渡ってその規制如何が議論されてきた自律性兵器システム(AWS)に対し、国際人道法(IHL)が如何に適用され、如何なる場合にAWS がIHL上違法となるのか、さらには、既存のIHL を超える法的制限を追加すべきか、を検討することである。そのためには「2 層アプローチ」が有用であり、AWS が兵器法に従って「全面使用禁止」される場合(第1 層)と、使用可能なAWS が標的化法に従って「制限」される場合(第2 層)とを区別すべきである。いずれの場合も、AWS が説明不可能性及び予測不可能性を内包する点が適切に考慮されねばならない。以上の結果明らかとなったのは、①AWS への兵器法の適用によって全面使用禁止となる場合は限定的であること、よって、②AWS 使用への標的化法の適用が焦点となるところ、IHL の義務論的な理解の妥当性如何を念頭に置きながら―とりわけ均衡性原則の適用に関して―追加的な法的制限の是非を議論すべきこと、である。5P論文Articledepartmental bulletin pape
Constitution of Norms through Oppressive Speech: Revisiting M. K. McGowan’s Just Words
ヘイトスピーチやマイクロアグレッションと呼ばれる抑圧的発話や、女性を抑圧する表現としてのポルノグラフィは、どのように人を抑圧するのか。抑圧に対抗するにはどのような手段が有効なのか。これらの問いについて、言語哲学的あるいは言語行為論的アプローチによる議論が積み重ねられてきた。その中でも最先端の成果の一つであるメアリー・ケイト・マクゴーワンの理論を批判的に検討することが本稿の主な目的である。本稿の議論は以下のように進む。言語行為論的アプローチの端緒となったレイ・ラングトンの理論をまず取り上げ、同理論に対して指摘されてきた、あるいは指摘しうる問題点を列挙する。次にマクゴーワンの理論を紹介し、同理論がラングトンの理論の抱えていた問題点をどの程度クリアできているのかを検討する。最後に、残る問題を整理したうえで、抑圧に対抗する言論のために何を考えるべきなのか、そこで哲学には何ができるのかを考察する。9P論文Articledepartmental bulletin pape
Daimyo Improvement and Family Inheritance in Early Modern Period
慶長十八年、日向国縣(延岡)城主高橋元種が、罪人隠匿の罪により改易された。これは伊予国宇和島城主冨田信高に連座したものであると言われる。事件の発端は、石見国津和野城主坂崎出羽守の家人水間勘兵衛が罪を犯し、冨田を頼り立ち退き、その返還を求めて出入りになり、出羽守が両御前(家康・秀忠)に訴えたことにある。これにより坂崎家内の私的な事件が公になり、勘兵衛は天下の罪人となったのである。
冨田と坂崎間の出入り、それに連座して改易になったとする高橋については諸説あり、不確かな部分も少なくないため、これらの諸説を整理し、諸史料で確認しながらその真相解明を試みた。
冨田と坂崎の出入りに関しては、水間勘兵衛の返還を求める坂崎と、勘兵衛を自領内に隠しきれず肥後熊本城主加藤清正を頼り、さらに隣領であることから加藤にその隠匿を依頼された高橋が、最終的に罪人隠匿の罪科により改易になったというのが真相に近いようである。
また高橋改易後の経緯として、縣城の請取りや元種子息たちの仕官など、近世初期の大名改易の実態について明らかにした。12P論文Articledepartmental bulletin pape