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孫炳旭「檀君神話にあらわれた韓国の古代国家論」
解題
本稿は「第96回公共哲学京都フォーラム 国家と公共世界:日中韓哲学対話」(2010年6 月5 ~ 7 日 金泰昌〈キム・テチャン:当時公共哲学共働研究所所長主宰)において報告された孫炳旭(SON Byeong-Uk ソン・ビョンウク)教授の論文である。孫教授は当時韓国慶尚大学校師範大学倫理教育科に在籍され、「韓国倫理教育学会(KEEA)会長:2017~19年」を経るなど韓国思想の代表的研究者であり、現在慶尚大学校名誉教授として韓国思想研究を牽引されている。この時、韓国の古代建国神話である檀君神話の分析を通じてそこにあらわれた国家論を報告された。そこでは桓雄天王、檀君に関する極めて興味深い分析が提示され、日本語で紹介する必要性が高くここに訳出する。孫教授によれば本論文は韓国語でも現在未発表のままで今後予定している著書に収録し刊行されるとのことである。そのため日本語での刊行は一層高い価値を有する。なお邊英浩が孫教授に対して日本語での翻訳論文刊行の許諾を求めたところ、発表時の原稿に多少修正を施した原稿を新たに送付していただけた。日本語への翻訳は柳生真(YAGYU Makoto 圓光大学校研究教授)が発表時に優れた草案を作成しており、邊英浩(BYEON Yeongho 都留文科大学教授)がそれを草稿として韓国語修正原稿から再度翻訳、点検を行った。なお以前の本研究紀要では、邊英浩を辺英浩、BYEON Yeongho をPYON Yongho と表記したものがあることを付記しておく。翻訳othe
Study on Overseas Japanese Nine Entrepreneurs in 8 Countries: Covid-19 & Pivot Strategy (Business Transformation)
journal articl
山梨県における肢体不自由教育の 指導内容・方法の変遷( 1 ) ─ 我が国における特別支援教育の制度の変遷と 比較対照させて ─
本論は、山梨県における肢体不自由教育が1959(昭和34)年に始まってから現在に至るまでの変遷について、特殊教育や特別支援教育および肢体不自由教育の制度の変遷を振り返り、本県の肢体不自由教育が特別支援学校(当時は養護学校)においてどのように行われてきたのかを整理・考察することにより、今後の特別支援教育や肢体不自由教育のあるべき姿を明確にすることにある。具体的には、学習指導要領等の資料から特別支援教育および肢体不自由教育の制度の変遷および山梨県立養護学校・甲府養護学校・甲府支援学校の学校要覧および研究紀要から児童生徒の実態、教育課程、指導内容・方法の変遷を整理し両者を比較対照した。その結果、本県における肢体不自由教育の変遷が明らかになるとともに、今後の肢体不自由教育の目指す方向性について考察することができた。本論は4編で構成されており、本稿はその第1 編として1959(昭和34)年から1979(昭和54)年までをまとめたものである。departmental bulletin pape
Personality God (Heaven) and Declaration of Conscience in Korean History: Focusing on Confucianism, Donghak, and Cheondogyo
【要旨】
韓国では「良心宣言」がしばしばみられる。これは日本のみならず、東アジア全域の中で
現代韓国にのみ見られる現象のようである。これは神が人間の中で働きそこから生じるも
のであるが、キリスト教の影響と理解されることが多い。しかし良心宣言は外来のキリス
ト教によって突然異質なものがもたらされたと考えるには無理があり、韓国史における神
観念の歴史を検討することでその思想的淵源を明らかにしていく。「上帝」、「天主」、「天」と韓国固有語のハナニム(하나님)、ハヌルリム(하늘님)を検討していくが、ハヌルリム信仰の画期となる東学、天道教の「侍天主」「人乃天」にその直接的淵源があることを明らかにしていく。なお都留文科大学研究紀要には筆者は辺英浩(PYON Yong-Ho)と表記した論説があるので参照されたい。journal articl
Current Status and Issues of Study in Korea with Covid-19 Pandemic
抄録
本稿は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、世界的な人の移動が制限される中での日本からの韓国留学交流に焦点をあて、日本の大学における留学生の派遣及び韓国側の受入の取り組み状況を概観し、主に本学で実施される協定校における留学交流プログラム等と対面留学を受け入れている韓国大学の感染症対策やカリキュラム分析を中心に、コロナ禍における新しい留学形態の検証と今後の課題を提示する。
コロナ禍でオンライン授業を余儀無くされた日韓両国の大学では、留学生数は減少の一途を辿ってきた。協定校との長期の交換留学は、文部科学省の方針もあり緩和されつつあり、それは韓国でも同様であるはずが、日本国内では明らかにされていない部分も多い。
そのような折、韓国語教育の現場に携わっている立場から、これまでビザ無し渡航が可能であった短期の語学研修等は未だ閉ざされている認識を持っていたが、実際は開講されている事例も聞こえてきている。そこで、徐々に対面による留学が再開し、留学生交流はすでに正常化しつつあるという仮説を立て、新たな形態として越境しないオンライン留学や学生交流が一定の位置を示すようになってきていることを検証する。コロナ禍における今後の韓国留学について、教育と研究の一環から日韓両国の国際交流部門及び学生へのヒアリングなどの質的調査を交えた結果、現在のこうした動向は新たな国際交流の形に進む契機として捉えられることを、本学のみならず日本の大学全体の国際交流の一課題として見出した。journal articl
An Attempt on the Magnetic Field of the History of Korean Thought: From Society to Philosophy and the Idea of God
【要旨】
外来思想は特定の地域や国家に受容されるや、同時に変容もおきる。思想を変容させる磁石のような力が働き、それを磁場とよぶ。韓国・朝鮮の思想史ではどのような磁場があったのかを、具体的な社会の特徴的な構造から抽象的な思想の場での概念、理、氣、天などに即して筆者の今までの研究に基づき多面的に、通時代的に論じた。なお都留文科大学研究紀要には筆者は辺英浩(PYON Yong-Ho)と表記した論説があるので参照されたい。departmental bulletin pape
Jespersenʼs Cycle and Pedagogical Grammar for English Learners
抄録
教育文法には学習上の効率・効果が求められる一方、科学文法には言語学の知見に基づ
き、より妥当性の高い記述・説明が求められる。両者のあいだには大きな隔たりがあり、
それが結果として学習者・教育者の不利益になることは指摘されてきた。海外では近年、
そのような言語学と言語教育とのギャップを埋めようとする研究気運が高まりを見せてい
る(Hudson 2004, 2020; Rankin and Whong 2020; Trotzke and Kupisch 2020; Van Rijt and Coppen 2017)。国内においても、従来からの学習英文法が「見直され」(大津[編]2012)、また学習英文法の発展した姿が探究されたりもしている(加賀・大橋[編]2017;田子内 2020; 八木 2021)。本論文は、学習英文法ではこれまでまともに扱われてこなかった「通例否定文で」使われる動詞の問題を取り上げ、イェスペルセン・サイクルと関連付けることで一定の解決を探る方向性が擁護される。journal articl
問題解決学習とPPDAC サイクルの 関係に関する研究 ─ 有料駐車場の料金設定に関する探究を通して ─
要 約
問題解決学習では、G. Polya(1954)が示す「①問題を理解すること(Understanding the problem)」「②計画を立てること(Devising a plan)」「③計画を実行すること(Carrying out the plan)」「④振り返ってみること(Looking back)」の4 段階が重視される。この内、①・②では与えられているもの(データ)を捉えること、そのデータを生かすこと、新たなデータを探すことが含まれ、③・④ではデータに基づいて分析し、得られた結果を振り返りながら、他の問題にその結果や方法を応用することができるかを考え、結論を得ることが含まれる。これは、主にデータの活用領域の学習における統計的探究プロセスPPDAC サイクルと同じと見ることができる。また、山本他(2022)は、PPDAC サイクルの過程について、「この過程は、数学的モデリング過程にも応用できる」(p.312)と述べている。筆者は、山本他同様、PPDAC サイクルは、データの活用領域以外の学習でも機能すると考える。そこで、大月駅周辺の有料駐車場の料金設定に関する探究を通して、数学的モデリング過程を含む問題解決学習においてPPDAC サイクルが機能することを指摘した。departmental bulletin pape