Surugadai University Academic Information Repository
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The Ideological Background of Open Knowledge : Selfish Motives and Altruistic Motives
本稿は,オープン・ナレッジ運動における利他的動機と利己的動機の相互作用を分析し,生成AI時代における新たな挑戦を考察する。文献調査と事例分析により,以下を明らかにした。第一に,運動の普及には理念的な利他主義よりも実利的な利己主義が重要な推進力となってきた。第二に,両動機は静的に共存するのではなく,技術環境の変化に応じて動的に変化する。第三に,生成AI技術によるデータ価値の上昇が従来モデルを脅かしている。これらの知見に基づき,持続可能な知識共有に向けた新たな価値分配メカニズムの必要性を論じる
A consideration of the educational value of student-created original videos shown during the “One Minute Video Contest” judging process
本研究では、映像コンテストの審査中に流す学生オリジナル映像制作の教育的価値について考察した。映像制作は、創造力や表現力、コミュニケーション能力の向上に寄与し、企画・撮影・編集・発表といったプロセスを通じて、問題解決能力や協調性、メディアリテラシーが養われる。また、「One Minute Video コンテスト」の事例を通じて、教育現場での映像制作の有効性が確認された一方で、技術的な課題や指導体制の整備、評価基準の確立などが今後の課題として挙げられる
Lire Dai Shugyô (Grand Pratique), le 68e volume du Shôbôgenzô : Pensée de Dôgen à propos de l’histoire du 《renard sauvage de Hyakujo》
『正法眼蔵』(七十五巻本)の第六十八巻、『大修行』の巻の読解を試みる。「百丈野狐」と呼ばれる、百丈懐海(720 ~ 814)と野狐(キツネ)の問答を発端とする出来事をめぐり、道元は通例の受け取りかたや既存の解釈に疑問を投げかけつつ逐次批判し、独自の思考を展開している。筆者は、この巻を4つの問題と3 つの謎をはらむものとしてとらえ、その考察を試みる。すなわち問題としては、まず①「不落因果」(因果に落ちず)と「不昧因果」(因果に昧くらからず、因果を昧くらまさず)の差異は? ②野狐とは? ③「不落因果」は「錯対」(応答の錯り)ではないこと、以上の3つが挙げられる。さらに4つ目として、この出来事をめぐる、百丈と弟子の黄檗とのやりとりが問題となる。すなわち、④百丈が黄檗に言うことがあると呼び寄せたⓧところ、近づいた黄檗はあろうことか師の百丈を一掌した(ひっぱたいた)ⓨが、百丈は拍手して、「胡鬚赤、赤鬚胡」(胡人の鬚は赤い、赤い鬚の胡人)と応じたⓩのである。この3つの謎はそれぞれどう解釈すべきだろうか。また、どのように連関するのだろうか。以上の考察を通して、「百丈野狐」をめぐる道元の思考を探り、かつ筆者の読解を提示したい
The formation of Chinese nationalism and the creation of "Taoist martial arts" as seen through the international expansion of Wudangshan martial arts
本研究は、武当山武術の国際的展開を通じて、中国のナショナリズムが形成される過程とともに「道教武術」という新しい文化概念が創造される過程を分析することを目的とする。武当山武術は、中国湖北省の武当山特区を拠点とし、道教文化と結びついた伝統武術である。しかし、現代では単なる伝統武術の枠を超え、国家政策の一環として競技化・標準化され、文化外交の手段としても活用されている。
改革開放以降、中国は経済成長と並行して伝統文化の再評価を進め、特に「文化自信」の理念・方針の下、武術をソフトパワーの強化に活用している。1980年代以降、武当山武術は地方政府の政策支援を受け、競技化や標準化が進められ、2015 年には国家体育総局による公式競技武術として認定作業が始まった。また、国際展開の一環として、2003 年に設立された中国武当功夫団は、30 カ国以上で公演や文化交流を行い、特に一帯一路沿線国での文化ツアーを通じて中国の国際的影響力を強化している。武当山武術の「道教武術」としての認知は、政府主導の文化政策によるものであり、かつて封建的迷信とされた道教が、現在では中国固有の文化資源として再評価されている。このプロセスは、伝統文化の振興を通じたナショナリズムの形成と、中国の国際文化戦略の一環としての武術の役割を示している。結論として、武当山武術の国際的展開は、中国の文化政策とナショナリズム形成の重要な要素であり、その発展を分析することは、現代中国の文化的再生と国際戦略を理解する上で有意義である