Ishinomaki Senshu University
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Therapeutic Elements of Psychotherapy from the Perspective of Polyvagal Theory
近年,国内外の心理臨床領域でポリヴェーガル理論が注目されている。ポリヴェーガル理論は,自律神経系を脳と身体,人と人とをつなぐシステムとしてとらえる理論であり,特に対面交流で起きていることを神経生理学的な視点から詳細に扱っている。ポリヴェーガル理論の臨床応用には,クライエントの状態を理解する視点を提供する心理教育的な方向性と,治療者の関わり方にポリヴェーガル理論の視点を生かす方向性がある。本論は後者の観点から,広義の力動的な心理療法に共通する治療的要素について,ポリヴェーガル理論の視点から考察した。心理療法における見立てと治療的関わり,ロジャーズの三条件(受容・共感・自己一致),治療者の話の聴き方の特徴,一対一の守られた空間という設定が持つ意味など,これまで説明が難しかった対面の心理療法の治療的要素のいくつかについて,神経生理学的な根拠があることが示唆された。また,無意識下のプロセスや,脳と身体,人と人とを双方向的につなぐフィードバックループなど,ポリヴェーガル理論は無意識を想定する力動的な心理療法との相性がよいことも示唆された。心理療法の専門性やその意義について検討する上で,ポリヴェーガル理論は大きな可能性を持っていると思われる。departmental bulletin pape