Mount Fuji Research Institute (MFRI): Repository / 富士山研リポジトリ
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超音波音声録音および樹冠タワーを用いた青木ヶ原樹海におけるコウモリ類の動態
富士山麓のコウモリ類の活動期における動態を把握するために、2018 年6 月から11 月まで青木ヶ原樹海内の高さ20m のタワーにおいて、地上高20m と3m にマイクを設置し、20mのマイクから樹冠および上空の、3 m のマイクから林内を飛翔するコウモリ類の超音波音声を録音した。さらにタワー周辺において音声および捕獲によって生息種の調査をおこなった。タワーの音声調査の結果、樹冠および上空において主に開放空間を飛翔する10-30 kHzの周波数帯を発声するコウモリ類が優占し、8 月下旬が最も多く、 16-21 時の記録が多かった。ソーシャルコールは7 月から11 月まで記録され、10 月が最も多かった。林内での飛翔は30-60 kHz および60 kHz 以上の周波数帯を発声するコウモリ類が優占し、7 月から8月の記録が多かったが、ソーシャルコールは少なかった。捕獲および音声調査の結果、キクガシラコウモリRhinolophus ferrumequinum、コキクガシラコウモリRhinolophus cornutus、ニホンウサギコウモリPlecotus sacrimontis、ヒナコウモリVespertilio sinensis、ヒメホオヒゲコウモリMyotis ikonnikovi およびモモジロコウモリMyotis macrodactylus、コテングコウモリMurina ussuriensis の7 種が確認された。ヒメホオヒゲコウモリとコテングコウモリでは幼獣が確認された。青木ヶ原樹海は洞窟や樹洞などの様々なねぐら環境が存在していること、周辺には様々なタイプの植生が存在し複数種が生息可能な餌資源が供給されていることからも洞窟性、樹木性のコウモリ類にとって良好な生息環境を提供していると推察された。journal articl