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University Students and Reading : Changes in Reading Environment Part 5
文化庁の「国語に関する世論調査」令和 5 年版が公表され、全世代での読書離れが急速に進んでいることが新聞記事等で話題になっている。読書離れの現状はどのようになっているのか。「国語に関する世論調査」の不読率、読書量、読む本の選び方、電子書籍の利用に関する経年変化を確認した。読書を支援する図書館に注目し、読書離れが進んでいるとされる大学生がどのような図書館に興味や関心を持っているのか。司書課程を受講している学生を対象として、インターネット上の人気ランキングの上位に位置する図書館を手掛かりに、その図書館に興味を持った理由や評価の観点についてたずねた。その結果、大学生は図書館の規模や蔵書数だけではなく、館内の雰囲気、実施されているサービスやイベントなど、多様な点に関心を持っていることが判明した。建物の外観や設備の美しさに加えて、長時間過ごす際の空間としての心地よさを求めている。カフェやインターネット、パソコン等が使える場所だけではなく、体験型のイベントの実施や図書館以外の機関との連携による催しの開催等、より幅広い双方向性の交流の機会や出会いの場、空間の提供を期待していることが明らかになった。研究ノートResearch Notedepartmental bulletin pape
A Study of Mutual Development across Age Groups through Outdoor Play
本研究は、街区公園における異年齢児のあそびを通した関わり合いの中で、相互の育ち合いを検証することを目的に、参加観察法を用いて調査し、その効果を「身体運動の発達」「情緒・社会性の発達」「認知的な発達」の視点から考察した。その結果、(1)年下の子は、年上の子をモデルにすることで、発達課題を自力で達成できるようになる可能性があり、年上の子への憧れが発達を促進する。(2)幼児は、異なる発達段階の小学生との遊びを通じて、ルールや役割を学び、社会化を経験できる。(3)年上の子も年下の子の憧れの対象となることで社会的役割を担い、自己肯定感やアイデンティティの獲得に繋がることが観察され、異年齢児の遊びが非認知能力向上に寄与する可能性を示唆した。現在、子どもたちの遊びの多様性が失われつつある中、異年齢児の遊びの機会を創出するために、学校、地域、家庭の連携が重要であると結論づけられた。研究ノートResearch Notedepartmental bulletin pape
日本語通訳ビジネス科における日本語劇への取り組み : 実践報告
文化外国語専門学校日本語通訳ビジネス科では、2015 年度より留学生への日本語教育・通訳翻訳教育の一環として日本語による演劇作品の上演を行ってきた。その取り組みの前提となる考え方、授業における指導方法、上演の実際、上演後の反省と今後への展望を紹介し、実践報告としたい。departmental bulletin pape
Actor Networks and Sustainability Transitions : Reconstruction Process of Yuntanza Hanaui in Okinawa Prefecture
本研究は、読谷山花織の復興過程についてアクターネットワーク理論(ANT)を援用して分析し、持続可能性移行研究との接合への展望を示した。ANTの翻訳プロセスの枠組みを用いた分析により、以下の発見が得られた。問題化段階では、村長と婦人会長が復興を地域発展の課題として定義した。関心付け段階では、熟練技術者による高機を用いた新たな織り方の開発が技術的・社会的イノベーションとして機能した。登録段階では、各アクターの役割が明確化され、特に技術指導者の貢献が重要であった。動員段階では、事業協同組合の設立を通じてネットワークの制度化が進んだ。これらの発見は、伝統工芸の復興が複雑な社会的プロセスであることを示している。ANTと社会技術システムの変遷を研究する持続可能性移行研究の接合により、長期的な構造変化と短期的なアクターの相互作用を同時に捉える分析が可能となり、地域主導の持続可能な発展におけるリーダーシップ、イノベーション、制度化の重要性をより包括的に理解できると考えられる。研究論文Research Paperdepartmental bulletin pape
What kind of career education will enhance the motivation of fashion students to contribute to society? : A study using a questionnaire for fashion students
持続可能なファッション業界を目指すには、業界で働く人材の社会貢献に対する意欲の向上が必要だと考えられる。そこで本研究は、社会貢献意欲の高い人材を育成するために、どのようなキャリア教育が効果的かを考察することを目的とした。先行調査としてファッションを学ぶ学生を対象とした就職意識調査を実施した。本調査ではキャリア実現の意欲と社会貢献、自己実現の意欲の関連を調べたが、その結果、社会貢献意欲とキャリア実現意欲の関連は低い一方、自己実現意欲とキャリア実現意欲は一定程度関連することが分かった。本研究ではキャリア・アンカー(キャリア形成における個人の価値観や欲求として不動なものを捉える 8 つの指標)と社会貢献意欲、自己実現意欲、キャリア実現意欲の 3 つの欲求の因果関係を確認した。その結果、社会貢献意欲の強化には、まず自己実現意欲を強化することが有意であること、さらに、自己実現意欲を高めるためにはキャリア・アンカーの要素のうち、専門・職能別、全般管理の 2 つを強化することが有意であると分かった。また、社会貢献意欲を直接的に向上させるには、専門・職能別、保障・安定、奉仕・社会貢献、純粋な挑戦のアンカーの構築が有効であると確認した。結果を踏まえ、ファッションを学ぶ学生の社会貢献意欲強化に結びつくキャリア教育方法を考察した。研究論文Research Paperdepartmental bulletin pape
Practical Research on National Costume and Fashion Design : In the Production of Garments with the Dara Ang Hill Tribes of Thailand
民族衣装は民族の歴史や文化を反映し、アイデンティティの象徴となるが、政治的背景や観光開発に伴い日々変容している。このような外的な要因によって、民族衣装が変容する中で、本来民族衣装において主体であるべき人々の意見が軽視されがちである。本研究では、民族衣装を基にファッションデザインを行う際、民族自身がどのように作り手と関わりながら、自らの民族的アイデンティティを維持しつつ商業化を進めていくべきかを考察した。具体的には、タイ北部のダラアン(Dara Ang)族に対しエスノグラフィー調査を実施し、衣服の共同制作プロセスを通じて、民族衣装の伝統的要素がどのように現代のデザインに取り入れられるのかを分析した。その過程でダラアン族の人々が持つ意見や意思決定への関与の実態を明らかにすることで、民族衣装の持続可能な発展と文化の保全の両立を図るためのケーススタディを提示することを目的とする。ダラアン族の象徴的な赤いストライプ柄の布を元に、新たなテキスタイルデザインを開発、また彼らの民族衣装である腰巻きスカート「ラン」やジャケット「サロ」に着目し、それらを現代的な衣服に応用する試みを行った。このプロセスにおいて、ダラアン族の職人が自身の感性と伝統に基づきながら、現代的なファッションデザインと融合する姿勢を持っていたことは重要な発見であった。本研究を通じて、ダラアン族の民族衣装が伝統の継承にとどまらず、現代のファッションデザインと融合しながら新たな可能性を生み出せることが明らかになった。今後も民族の主体性を尊重しつつ、持続可能な形で文化の発展と商業化を両立させる方法を探求していきたい。研究報告Research Reportdepartmental bulletin pape
Analysis of Student Smokers’ Gender Statistics Based on the Student Life Survey Conducted by Bunka Gakuen University
文化学園大学では「学生生活調査」を実施し、その中で喫煙の有無を聞いて学部ごとの喫煙率を示しているが男女別では示されておらず、また喫煙者の実数も示されていない。そこで、学生課および学生支援委員会の協力を得て、喫煙の有無に関連して改めて分析(二次分析)を行ったので報告することとした。その結果、学年別では 2 年次から 3 年次にかけて喫煙率が 2 倍の18.8%になっていた。学科別では、ファッション社会学科、ファッションクリエイション学科、国際ファッション文化学科のファッション系の喫煙率が男女ともに高かったが、他の学科も20代の平均喫煙率より高かった。喫煙者数は、喫煙率だけでなく学科の在籍者数によって異なってくるが、 1 学科につき100名前後と多いのがファッションクリエイション学科、ファッション社会学科であり、40名前後が建築・インテリア学科、デザイン・造形学科、国際ファッション文化学科であった。研究ノートResearch Notedepartmental bulletin pape
Research on Okina Costumes and Ritual Implements for Tsugu-Hanamatsuri
筆者は以前の研究において東北地方の修験系神楽の「翁」を対象に衣装や道具の実地調査を行ってきた。その研究結果として、衣装や道具の類似および相違性が確認できたため、調査範囲を広げて研究を継続することにした。本研究では、愛知県北設楽郡設楽町に伝承される「津具花祭」を対象に、翁で着用される衣装と道具の実地調査を行った上で、近隣地区の田楽および東北地方の修験系神楽の調査結果との比較を行った。翁が着用する白衣は舞庭に入る際に着る重要な衣装で、古くは宮人の衣装であったと推測される。下衣はたつけから寄贈された袴に変わっており、奉納や寄贈によって衣装が変容することが確認できた。津具花祭の翁面は白色尉の特徴を持ち、豊根村の間黒地区の翁面と面相が類似するほか、花の舞の衣装も豊根村と同じ形式であることから、花祭の系統によって衣装や道具にも相違があった可能性がある。花祭は舞う人の役割や身分に応じた衣装があることから、芸能の神事的要素が衣装の決定に影響を及ぼしたものと考えられる。研究論文Research Paperdepartmental bulletin pape